はじめに

この文書は、てりやきトマトさん制作のRPG「積層グレイブローバー」の感想です。ネタバレになりそうな記述は避けているので、未プレイの方が読んでも問題はありません。……たぶん。

感想

入るたびに構造が変化するダンジョン、外に出るとリセットされるPCのレベルなど、システム面はローグライクと呼ばれるもの。ただし、経験値獲得アイテムをお金で購入できるため、ダンジョンで得た盗掘品の売却によってお金を稼ぐことで、実質的には段階的な強化が可能。

ローグライクとしての難易度はかなり低いです。ボスについての情報はスラムの住人が教えてくれるので、経験値獲得アイテムとボス戦用のアイテムをしっかり購入しておけば、エンディングまでの全階層を初見でクリアできるほど。レベルが十分ならザコ戦は攻撃連打で終わりますし、ボス戦でも特に苦戦した記憶はないです。ボス戦以外では回復アイテムなどを持ちこむ必要がないので、所持品の重量制限もあまり生きていない印象。

SPの割り振りで使用できるスキルが変わるというシステムも、ゲームの魅力には繋がっていません。探索時は回復スキル等に最小限のポイントを振って残りは探索系に全振り、ボス戦では戦闘系スキルに全振りで固定になってしまうのですよね。主人公以外は戦闘系のスキルが一系統しかないために、ますます悩む余地がないです。もっとスキルの系統が多いか、探索時のザコ戦の難易度が高ければ、いろいろと試行錯誤する楽しみがあったかも。

というわけで、ダンジョン探索ゲームとしては食い足りない面もあるのですが、それを帳消しにして余りあるのがシナリオの魅力です。特にクライマックスにおける怒涛の展開は壮絶に燃えました。シナリオ重視のゲームと考えれば、探索部分がさくさく進める難易度であることも特にデメリットとはいえないでしょう。最初は予想外のぬるさにがっかり感もあったのですが、エンディングを見終わる頃には大満足でした。

「積層グレイブローバー」の基本データ

タイトル
積層グレイブローバー
対応OS
Windows XP/Vista/7/8/10
ジャンル
ロールプレイング
価格
無料
ファイルサイズ(展開前)
190,043,375 Bytes
制作
てりやきトマト
公式サイト
http://kanawo.wixsite.com/teritoma/grave
制作ツール
RPGツクールVX Ace
動作に必要なソフトウェア
RPGツクールVX Ace RTP
ダウンロード
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/game/se506502.html