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 とおくとおくの空がものすごく綺麗に見えることがある。いろんな人間の何かに影響されないもの、ぬけるように青い空と青々と茂る樹々きぎの連なった山並みのあいだにある、しろいそら。『なにもかもを許せてしまう』そんな気にさせられる、おそらく故郷に帰ってきたという感慨もそんな気にさせるのに一役買っていたかもしれない。




 なんだかんだとあったが、すべては彼女に戻っていくのだろう。


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