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 霊をさぐる

霊をさぐるためには

心霊科学の役目がなくなった事は分かりました。ですが、霊を科学的に研究するという姿勢は良いように思います。霊魂学の立場から見て、本当はどうすれば良かったのでしょうか?


科学だとおっしゃるのであれば、真に科学らしいことをされれば良かったのだと思います。

今では科学も進んでいます。ですから、できる事は沢山あったのです。昔の本を読んでいるばかりでは、誰も科学だと認めてはくれないでしょう。 

たとえば、日本で一番有名なのは『シルバーバーチの通信』でしょう。『バーバネル』という霊媒は三十年ほど前までは生きておられたそうです。という事は現代の発達した科学の時代に生きておられたという事です。そうであれば、人前で話すだけではなく、科学的な実験をすれば良かったのだと思います。

私はバーバネルさんの事は全く知りません。ですから、研究者に対してどのような姿勢であったのかもわかりません。科学的な実験もしておられたのかもしれませんが、少なくとも、あまり知られてはいないと思います。

まずは、脳波の検査や、MRI、CTなどによる脳の検査やサーモグラフィーによる体温変化の観察をされるべきだったでしょう。また、宗教家であれば、実験材料になることは断固拒否されると思われますが、科学に基づくスピリチュアリズムであれば、必ず実験は必要になると思います。それをしなかったのだとすれば、研究者と呼ばれる人達の理論にも客観性はまるでなく、彼らは単なる信者だったと言われても弁明のしようがないでしょう。

たとえば、「普通の状態の時」と、「霊媒現象を起こしている時」の脳の活動はどのように異なるのか、それを明らかにすること、それが霊魂現象であったか、なかったかは、今では知る余地もありませんが、それが霊媒現象を解明する為の基本だったのではないでしょうか。右脳左脳では働きが違うと言われています。将棋のプロは一般の人に比べ、右脳左脳、それぞれの働きが著しく違うと言われています。

それだけで、霊魂や霊魂現象が解明される事はないでしょうが、少なくとも、科学的な研究である事は誰もが認めるでしょう。また霊媒自身にも役に立ったかもしれません。霊媒の体調や心理状態、出席者の性質、会場の照明の状態、周囲の音、それらの霊媒現象に与える影響を探る事により、霊媒自身が体調を整える参考になった可能性があります。直前の食事の影響や現象時の血圧の変化、霊媒が話しやすかった時の状況を調べる事により、物理的な環境の設定の仕方も分かります。

また、霊能力者の方が除霊なさるという時、除霊される方の了解があれば、除霊される方の様々な科学的な変化を観察し、分析することも出来るはずです。本物か偽物かを議論するばかりでなく、まずは本物と称する人達を対象として偽物である可能性も踏まえながら、できるだけたくさんの実験をし、情報を集めてみればよいのです。科学的に本物であるという事を立証することは難しくても、一般の人とはずいぶん違う状況に至る人がいる、という事がわかるだけでも大変な進歩だと思います。霊魂否定論者を納得させるまでには至らなくても、様々な実験結果があれば、偽物や詐欺師が出現しにくい環境が生まれるかもしれません。

それらの分析が新しい霊媒の誕生の為に役立つかもしれません。バーバネルさんに限らず、霊媒は世界中に大勢います。心霊科学を主張する人達は、まず、現代の霊媒を探し出し、そのような実験への協力を依頼するべきだと思います。そうした事をせずに、昔の資料の読書会をしていたのでは、誰も科学だとは認めないでしょう。

現代の日本にも霊媒はいます。大宗教の教祖さんに声を掛けても相手にされないかもしれませんが、インターネットの世界では数多くの霊媒や霊能力者が自己表現されています。そうした人達にどんどん声を掛けてみれば良いのです。そうすることにより、偽者は最初から逃げるでしょうが、中には、一人くらい正々堂々と受けて立つ人も居るのではないかと思われます。もちろん、失礼があってはいけません。充分なお礼が必要です。お礼もしないで、無料奉仕を要求するような自称研究者では霊魂方が協力したくなくなります。 

実際のところ、心霊科学は実験をしない事が最大の問題なのです。このHPの監修者も自ら霊媒であると宣言していますが、一度も研究させてほしいと言われた事がありません。依頼があっても受ける事はありませんが、少なくとも、科学を研究するのであれば、一通りは声を掛けてみるべきでしょう。HP監修者は、「実験させてくれと言われて、それが本当に人類の為であれば受ける事も考える。」とおっしゃっていた頃もあったのです。もっとも、高貴な霊魂方は、もはやそうした活動は無意味だとおっしゃっていますので、今後、依頼があったとしても、受けられる事は決してないでしょう。

少なくとも現在の日本の心霊科学は、科学的な実験をすることもなく、「科学だ」と称していたために、高貴な霊魂方から無視されてしまい、霊的な役割をなくしてしまったと言えるでしょう。実験してこそ科学なのではないでしょうか。




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