死 後 の 世 界 の 生 活

   人間は死後、しばらくは夢を見ています。それを、「冥界」にいる、と呼ぶ事があります。 
    しかし、実質的に死後の世界の住人になるのは、次の「幽界」に入ってからです。



4. 幽界での喧嘩

       幽界に入ったばかりの私、の目を通じて、幽界の生活を覗いてみましょう。




 私は死後の世界があるとは思ってはいなかったので、最初はかなり混乱しました。ところが、そのうち、馴れてきて少し落ち着きました。ところが、その落ち着きもすぐになくなりました。それは、この世界の住人、つまり霊魂たちが行なう激しい喧嘩を見たからです。





 それはもう尋常ではありませんでした。何人かがグループになって、たった一人の霊魂に強い念を浴びせるのです。そうなると、やられた側は大変です。物凄い形相で苦しんでいるのです。
 私は何とか助けてあげたいと思いました。それでも何も出来ませんでした。何しろ、相手は大勢です。私としてはどうすることも出来ません。他にも目撃した方は何人もいました。それでも皆、関わりたくないようで、知らん顔をしているのでした。
 私としては初めてのことで、もうどうして良いのかも分からず、ただ立っていたのです。
 やがて、喧嘩が終わりました。いや、喧嘩ではありません。集団によるリンチです。
 そして、皆、どこかへ消えて行きました。一人残された犠牲者は、あれだけ痛め付けられたのに、死んではいないのです。というか、死ねないでいるのです。
 地上とは違って、どれだけ痛め付けられても死ねないのです。私は混乱しました。そして、恐怖でいっぱいになりました。それからというもの、他の霊魂に会うのが怖くなってしまい、知らないことを質問することさえ出来なくなりました。
 そして、ずっと孤独でいました。

 やがて、私が立ち直る事になりました。それは、喧嘩の仕方を覚えたためでした。ある時、ひょんな事から必勝の喧嘩法を覚えたのです。

 それはこうです。
 まず、相手の目を見る。そして、念じる。これだけでまず、勝てたのです。
 なぜなのかは分かりませんが、どうしてか、私の方が勝るのでした。

 こんな事でやっと、立ち直った私でした。



死後の世界では、ショックを受けると、なかなか立ち直るれないのかもしれませんね。


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