Zargen(側板)を組む #4




Zargenを削る。
普通、Boden(裏板)とZargenはセットになっています。(同じ材木)
無い場合は、杢の傾きや、幅、
年輪が似ているものを選びましょう。



Zargenを1.2〜1.3mm程度の厚さに削る。



Formの定盤と接している面がBoden(裏板)側になるので、
Zargenは写真のように使用します。


紙(コピー用紙で可)をZargenの幅に切り、
C字部の長さを測る。
両サイド2mm程度長くします。
Formに長さを書き込みます。


同じように上下のZargenの長さも測り、
Formに書き込みます。

Zargenの各々の長さに墨付けをする。
上部の左右のZargenを一枚で、
残りの二枚で左右のC字部と下部を取ります。
この楽器では、
上部185mmC字132mm、下部225mm。

Zargenをノコギリ等で切断する。
欠けやすいので注意する。


Zargenの定盤に接する面をカンナで直線に削る。
定盤に当てて直線を確認する。

Klotzと同じ高さになるように線を引きます。
上より下のKlotzが高いので、同じようにテーパーをつけて削りました。
毛引きを使い同じ高さで切断する場合は、
最も高いKlotzに合わせること。


小口を底面に対し直角に削る。
縁が欠けやすいので注意。

C字部のZargenを曲げる。
まずBiegeeisen(ベンディングアイロン)の汚れを雑巾などできれいにします。
Einlage(パフリング)も曲げるので黒い染料で汚れている場合があります。
Zargenが汚れてしまうので注意しましょう。


C字部のZargenより少し長めに紙を切ります。
当然幅も多目です。



Zargenと紙を一枚水を張ったバットの中に浸けます。
時間や湿り具合は各自調整してください。



Biegeeisenに当てる面に濡らした紙を張り、
裏側の水気を布などでふき取ります。



裏側には乾いた紙を張ります。




写真のような金属板に紙に挟んだZargenを当てます。



Biegeeisenに平行になるように金属板とZargenをゆっくり当てます。
Biegeeisenの温度が高すぎるとZargenが焦げてしまうので設定をあまり高くしないように!
私は、目盛の真ん中ぐらいで使用しています。


ZargenがBiegeeisenに密着するようにゆっくりと曲げます。
水分がある程度無くなるまで金属板とZargenが緩まないようにそのままに状態で静止していること。


反対側も同じように曲げる。
この時改めて紙等を濡らす必要はありません。
一度で両側を交互に曲げます。


曲げた状態。


FormにZargenをはめる。



Formに合わない場合は、
フリーハンドでZargenをBiegeeisenに当てて修正する。




写真のような台形のZulage(当て木)をZargenに当て、
Zwinge(クランプ)で締める。
ZulageはFormに平行、
Zwingeは定盤に平行になるようにコントロールすること。


2mm程度KlotzからZargenが出る。

KlotzとZargenの境目に鉛筆で線を引いておきます。
ニカワ着けの時の目印になります。
この状態でしばらく静置します。
曲げた後のZargenは長さや形が変化するので、
安定するまで待ちます。
すぐにニカワ着けしないように!




残りのZargenもSchabloneに合わせて曲げておきます。

全て曲げた状態。
実際のカーブより少し多めに曲げ輪ゴムを掛けておきます。

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