Korpus仮着け中の作業 #3Einlage(パフリング)



Einlage(パフリング)を曲げる前に下準備をしておきます。
Einlageの下側(溝に入れる側)に向かって適当な金属棒(外丸ノミの背、スクレーパーの砥ぎ棒等)でこすって多少テーパーにころし(押し付けて少し圧縮すること)ます。
これによってみぞのEinlageが入れ易くなります。
ニカワ付けすれば、元に戻りますので心配ありません。

   

次にEinlageの底面(溝に入れる側)の面を取ってください。
この作業も溝に入れやすくするための工程です。

   


EinlageをBiegeeisenで曲げます。
Zargenを曲げたときより温度を低く設定してください。





カーブのきつい所(C字、Ecke)は、少量の水をつけて作業します。それ以外の部分は必要ないでしょう。


全部のEinlageを曲げた状態。



Einlageに鉛筆で印を付けます。


ノミ等で鉛筆の印をたよりに適当な長さに切断します。


まず一箇所のEckeから合わせて下さい。
C字の内側の黒がEinlageの溝の内側の先端から正しく出ていることを確認してください。



上下のEinlageの外側の黒を多少長く伸ばしてください。


少しづつ内側のEinlageを削りながら隙間の無いように合わせて下さい。


EckeのEinlageを合わせたら鉛筆で印を付けます。


最初にあわせたEckeを基準にして片方のC字のEinlageにも鉛筆で印を付け、同じように合わせて下さい。



上下のEinlageを合わせた状態。
あまり奥まで押し込まないようにしましょう。
Einlageが取れなくなることがあります。
何箇所か鉛筆で印を付けておきます。ニカワ着けするとき同じ位置に接着するための目印になります。


ニカワ着けは、冷めないように温めながらおこなってください。
アルコールランプは接着部をあぶるのに必要です。
少し薄めのニカワを使いましょう。



Einlageを外して接着部をアルコールランプ等(ドライヤー)でよく温めてニカワをヘラ、ナイフ等で溝に流し込みます。


Eckeの部分からEinlageを入れ鉛筆の印に合わせてすばやくハンマーで叩き込んでください。
Einlageだけを叩きKorpus(楽器本体)にキズをつけないようにしましょう。

   

アルコールランプで接着部を温めます。
Eckeを焦がさないように注意しましょう。


お湯を含ませた海綿等ではみだしたニカワを拭い取ってください。


再びアルコールランプで温めます。

   
ハンマーの平らな部分でEinlageの上を押しながら前後に動かして十分に密着させてください。
ニカワがはみ出したら拭い取っておきましょう。


Eckeの合わせ目を丸ノミで削り正確に密着しているか確認します。


白の部分に隙間があると目立つので合わせ目にニカワをたらします。


多少反則ですが、
両側のEinlageの白い部分にSchnitzer(ナイフ)を入れ隙間に木を寄せて目立たないようにしてください。


Eckeを温めて残ったニカワを拭き取ります。


裏板のEinlage完了。



Einlageの接ぎ方の解説がありませんが、
Eckeの溝の仕上げ方と共にのちほど詳説します。

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