A 現場をさがす

スタジオや大型の美術セットを駆使し、イメージを忠実に映像化できるのは商業映画の撮影に限ります。製作資金のない自主映画の撮影は、すべてロケ(野外撮影)になります。

しかしながら、それらを理由に自主映画という表現に「妥協」が許されるわけではありません。イメージを映像化する作業は、映画である限り、商業映画も自主映画も同じです。

私たちは、決して自らのロケ地選びに安易な妥協を許しません。スタッフの総力を結して徹底した調査を行い、可能性のある場所には必ず足を運びます。

調査するにあたり注意すべきことは、作り手がロケ地のイメージと条件を明確にしておくこと。また、地図調査、電話取材、現地での聞きこみ、ネットワークの活用など、あらゆる手段で情報を収集し、先入観に縛られず、くまなく候補地に足を運ぶことです。

さらに、私たちは、何よりも現場が画づくりに専念できる環境を整えることが大切と考え、地権者や管理者と交渉し、必ず許諾を得てから撮影することにしています。自主映画で常識になっているゲリラ撮影は、万一トラブルに巻き込まれた場合、撮影の継続が難しくなることから、作品にとって大きな痛手になりかねません。

自主映画だからこそ、じっくり現場にこだわる。こうした地道な努力が画づくりの根幹を成しているのです。

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