トトオ製作プロジェクト活動報告E

○2000年2月中旬〜2000年6月中旬の活動 

屋内撮影用のロケセットを解体し、その後、しばらく活動を中断していましたが、夏を前にして活動を再開。昨年中に撮影したフィルムの編集を進めながら、この夏に撮影するシーンのロケハンを進めています。撮影再開は7月中旬頃を予定。新たにテスト撮影も行います。

◆製作進行状況

3月に撮影用のロケセットを解体し、撮影を中断。活動はフィルム整理と、編集作業を中心に行われていました。今まで借りていた編集機材を一部購入し、本編の編集作業のために備えました。

昭和30年代のシーンを撮影するために、そのイメージに相応しい街並み・風景を探すためロケハンが行われています。調査した都市は、大阪市内をはじめ、京都・舞鶴・豊岡・小浜・敦賀・武生・木之本・長浜・彦根と北近畿を中心に北陸地域にまで及びましたが、アスファルト道路やコンクリート電柱、看板、標識、鉄筋コンクリート建物、パラボラアンテナ、エアコン室外機、通行車輛・駐車車輛など、様々な問題があり、イメージ通りの撮影を、セットを組まずに撮影することはかなり困難であることが分かりました。本編で使用するのはわずかなシーンですが、妥協したくない部分であるため、解決策を見出すための調査を行っています。

撮影再開は7月中旬頃を予定しており、10月頃までにはクランク・アップをめざします。監督・スタッフ・俳優ともにそれぞれのスケジュールもあり、日程は未定です。現場への見学申し込みがインターネットを通じて多数寄せられています

○お知らせ 

幻燈舎映画と東京の映像制作会社・DROWING & MANUAL社が提携し、幻燈舎映画作品「山田君ノ布団」を販売することが決まりました。D&M社は映像制作以外の事業としてカフェ・リサイクル雑貨の販売を手がけており、それらの販売網を通じて映像作品を売り出します。

詳しくは下記のホームページでどうぞ。

http://www.d-a-m.co.jp/dandma/

また、D&M社が発行するミニコミ「d」に伴野監督のインタビュー記事が掲載されました。全国のアートギャラリーやカフェ、映画館、書店などで無料配布されました。

CATVディレクターでもある伴野智が昨年に続き「NHKケーブルテレビ自主制作番組コンテスト」で奨励賞を受賞。NHKテレビなどで紹介さました。

伴野智が監督を手がけたインターネットプロバイダのCMとプロモーション番組が東京ならびに関西20数局のCATVで放映されています。クライアントは関西マルティメディアサービスとKDDメディアネットです。コメディータッチながら「ペプシ&コカコーラ」レベルのどぎつい比較広告手法が話題を呼んでいます。

会計報告(平成12年2月1日〜平成12年5月31日)

5月31日現在 預金残高 ¥2,329,573製作経理担当 伊井野幸子

 

繰越

¥2,398,518

収入

¥94,266

一般支援金(2口)

スタッフ出資金

雑収入(ビデオ販売による収入)

撮影用賃貸アパート保証金返金

利息

¥20,000

¥10,000

¥13,780

¥50,000

¥486

支出

¥163,211

プロジェクト運営費

ロケーション機材費

ロケーション進行費

美術費

フィルム購入費

現像プリント費

編集ダビング費

¥3,900

¥14,175

¥684

¥24,063

¥11,970

¥55,247

¥53,172

合計

¥2,329,573

あとがき

ロケーションハンティングで町から町を歩きました。移動距離は1,500km以上です。もちろん、ただ闇雲に歩くのではありません。当然、撮影するためのイメージに相応しい「町」を選んで歩きます。難しいのは、その選定です。町の地形はもとより、成り立ちから歴史的背景・経済状況なども参考にします。写真や地図とにらめっこし、最後は「推理」です。町の風景はその町のすべてを表しています。イメージに合う風景を探すことは、町そのものを知ることです。

ただ、この10年で、町は急速に個性を失ったように感じます。江戸時代から明治・大正・昭和時代の建造物は壊され、地方都市でも均一化したコンクリートの建物が目立つようになりました。かつて地域や町ごとで違った建築文化は完全に失われ、もはや町の個性は消滅しつつあります。

方言が失われると言われて久しいですが、もはや日本の地域文化そのものが消滅の危機にあるように思いました。

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