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午後からは上海で最も賑やかな観光地『豫園』へ向かいます。
←豫園周辺です。
道路に洗濯物を干すのは禁止している様ですが、太陽の光に当てて乾かすのは健康にいい事をしっており、公然と干しています。
干している物は、下着が多いようですねぇ。
父の後ろの席に居た↓このおじさんは父と話しているうちに、大変な事を話し始めました。
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戦争中、北京で飛行機が墜落したのをみたと言うのです。
若い頃だったので印象が強かったんだとか。
昭和20年春、、5月か6月頃だったと言うのです。
私の父は昭和20年6月22日に自分が乗っていた飛行機がアメリカの艦載機と空中戦の末、北京郊外で撃墜されました。
あのときのパイロットは生きては居ないだろうねぇ。などと言っています。
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その死んだはずのパイロットは私の父です。
もし、その時に父が死んでいたら、私はこの世に生まれてこなかったわけです。
聞く所によると火だるまの飛行機は敵か味方かわからない、みんなは『敵機が落ちた』と言うので近くへ駆けよりパイロットが生きているといけないからと、その飛行機を撃ったのだそうです。
ところが憲兵隊が来て現場検証をしてもパイロットが見あたらない。
ここからは話が弾みます。
父とおじさんは戦争の話を始めました。
父は自分が落とされたのは日本人の恥だと言うことでしゃべりたがらなかった様ですが、その重たい口を開いて少しずつ当時の事をしゃべり出しました。
火だるまとなった飛行機で、ひどいやけどを負いながらも地上2m位のところで機体をを水平にして飛び降りた。
見方の飛行場近くに落ちたのに、その見方であるはずの日本人が撃ってくる。
とにかく逃げた。
たまたま近くにあった藁の山の陰に隠れていたそうです。
一応辺りが静かになって、検視に来た兵隊がパイロットが居ないのを不思議に思いながらも帰りそうになったので、はじめて大きな声を出して助けを求めたんだそうな、、
中国の田圃(畑?)には作物の殻を積み上げた物があちこちにあり、その陰に隠れたのか、お墓のような物だったのか、覚えていないようですが、とにかく近くに身を寄せられる物があったので隠れた。
と言っています。
大やけどを負っていたこともあり、憲兵隊のトラックに乗せられてからのことは覚えていないそうです。2日ほどして気がついたときは病院のベッドの上だったと言っています。
このおじさんは、飛行機を撃ったことを詫びているし、親父は落とされて恥ずかしいと言うし、バスの中では、お互いに、気まずい想いをしながらの会話が続いています。
パラシュートなしでどうやれば助かるのか?
燃えさかる飛行機で大変なやけどをした、とか、日本への帰国はどうやった、などバスの中では思いがけない出会いに吃驚しながらも話が続いていました。
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父は左右の手の色が若干違います。
やけどの治療は、左右から、二人の医者がそれぞれに手当てをしてくれたそうです。
治療のしかたで、その後の皮膚の色が違ってくるようです。
片手は色が黒っぽいのですが、もう一方はほとんど正常。
また足には弾丸が入っています。
かなりの弾は取り出してくれたようですが、数発の弾が体の中に残っており、X線撮影をすると足とおなかに影が出ます。
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右の全景の→
中央左側の池の中の
ギザギザの橋の様子
です。中国はそろそ
新年を迎えます。
今年の干支(ウサギ)
の飾りがイッパイ。
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豫園の全景
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鶴と梅の透かし彫りの壁の隙間から
向こう側の景色をみるのだそうです。
この写真では手前の壁と、向こう側の
景色が重なって区別ができませんね? |
壁の上に竜の彫り物 があります。
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竜の頭の部分を
拡大するとこん
な感じです。
鹿の角、顎の下
には金の蛙が居
るなど独特の物
ですねぇ。 |
- 豫園でお茶を飲む
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この女性、好みのタイプだなぁ
えっ?好きな人が多すぎる?
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白いシャツの人は、大学の先生だそうです、ここでお茶を売っています。とりあえずお茶の講義です。お茶の入れ方、礼儀、など演技を交えながら10分ほど説明をしてくれました。
こうやってテーブルを3回たたくのは『有り難う』と言う意味だとか。香港でもレストランではビールを注いでくれた時にやってましたねぇ。商談は継続したまま、テーブルをトントンとたたく。最初はなんだろう?と思っていましたが現地法人のセールスマンが『あれはお礼の合図だ』と教えてくれました。上海でも同じなんですねぇ。

これ、私の母です
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茶碗にお茶の葉を入れて、お湯を注ぎます。最初に注いだお湯はすぐに捨てて、もう一度お湯を注いでから飲みます。このとき、最初は香りを楽しんでから飲むのだそうです。
左は香りを楽しんでいる様子です。
蓋が付いている茶碗は、蓋でお茶の葉を濾しながら飲みます。飲んでしまったら、何度でもお湯を注いで飲めばいいと言っていました。ここでのお茶代は一人20元(270円)でした。私は一缶500元(6500円?)のジャスミン茶を少し(2000円だけ)買ってきて楽しんでいます。
お店を出て少し歩き始めてから
母が居ないことに気づきました。
引き返すとお店の入り口に母が居ます
『トイレへ行っていたらだぁれも居なくなってしまってビックリした』との事。
危うく母を中国で迷子にしてしまうところでした。あぁ失敗。
- ショウロンポウ(小老包=丸い餃子の様な物)を食べる
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屋台では売りながら自分でも食べています。
自分の器に嫌いな物でもあるのでしょうか、ぽいぽいと気軽に箸でつまんで捨てながら食べています。
上海では、この様に周囲に痰を吐いたり、食べ物のかすを捨てないように、と言うキャンペーンを実施しています。食べ物を周囲に捨てながら食べる人が多く、また道路に痰を吐く人が多い様です。
道路に面している人は威勢良く声を出しながら売っています。
ここでも隣の人がむしゃむしゃ食べながら売っていますねぇ。
父の話では挨拶に『まんま食ったか?』と言う言葉があるそうです。大阪の『儲かりまっか?』ににていますね。人前で平気で物を食う風習があり、家の中でなく、家の前の道路で食事をして『うちはちゃんと食べられている』と言う事を示す古い習わしがあるようです。
8個入り1パックで8元(100円)です。
私にもひとつ?
はいはい、
わりとサッパリしていて
おいしいですね。
豫園をあとに、次はどこへ行きたいですか?との問い。
みなさん黙っていると『工芸研究所はどう?』と言う
そこで、安易に、そこにしました。
途中、バイクの後ろの車輪を2つにした三輪車を見かけました。
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中学とかかれた工芸研究所を見学しました。
入り口には工場と言う文字が見えます。
横(裏側)には『中学の宿舎』と書かれた部活の部屋みたいな建物もあります。
かなり古いけど、いかにも立派な建物です。
切り紙細工をしています。細かな模様をカッターで一つずつ切って行きます。切ってはピンセットで抜く、またカットして抜く、これを繰り返しています。偉く細かな仕事ですねぇ。朝から晩までずっとやってるの?
一枚80元(100円)で買って来ました。
絵を基に、竹に彫刻をしています。これも細かな仕事です。
他の部屋ではパンダの写真を見ながら刺繍をしています。ここでの刺繍には比較的太い糸が使われています。他に蘇州では目に見えないほどの細い糸での刺繍もみてきました。細い糸での刺繍は、何度も何度も糸を通すために、大変な時間がかかります。
刺繍も彫刻も実に根気の要る仕事ですね。
中国にはたくさんの人が居ます。
ここで示すように極めて手先が器用な人も居ますし、頭の回転のいい人なども居ます。
人数が多いだけに実に様々な人達が居るのだと思います。
しかし、彼らのビジネスチャンスは少ないように見えます。
共産主義なので器用な人も、そうでない人も同じに扱われてきたのかもしれません。
中国は開放政策が進んでいるようです。
これらの人を活用して新しいビジネスを展開して行くと良いのではないでしょうか?
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一通りみて、いくつか買い物をして外へ出たら、建物の入り口で消火訓練をしています。
消化器を全部持ち出している所をみると消化器のテストが本当の所らしい。
夕方は、早めにいったんホテルへ帰ってゆっくりしてから、夜の雑伎団見物へ出かけます。
この橋はバンド(市街中央)からホテルのある浦東へ帰る橋です。
何度も何度も通りました。
ホテルへ帰って、のんびりしてから出かけたわけですが、雑伎団を見て帰ってきたらカーテンが閉まっており、夕方使ったタオルなどが取り替えられ、ベッドカバーも持ち去られすぐに寝られるようになっていました。
客が出入りすると、その都度、部屋をきれいにするようです。
こんなサービスははじめての事、びっくりしました。
中国にはチップの習慣は無いが置けば喜ぶよ、と聞いて、毎日10元づつ置いたのでこういうサービスをしてくれたのでしょうか。
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ホテルでの〜んびりしてから、最後の観光へ出かけます。
まずは夕飯、今夜は四川料理です。
麻婆豆腐がめちゃくちゃ辛い。
左の方の顔を覚えていますか?そうです、北京で父の飛行機が撃墜されたのをみていたおじさんです。
右の方は今回参加したうちでは最高齢?80歳のおじいさんです。
少し早めに到着したのですんなり座れましたが、開演時間が近づくと、小さな劇場は満員になりました。
日本人の団体客が多いですね。
50人規模の団体が2つほど来ていたでしょうか?
全て指定席なのですが毎晩売り切れになる事が多いようです。
夜7:30
←大きく胸の開いた、ちょっと色っぽいお姉さん(おばさん?)の短い挨拶のあと、すぐに様々な大道芸が始まりました。
足を使って4枚の布を器用に回しています。
しかも、それを上に投げて左右を入れ替えたりします。
中国コマをひもで操ります。ヨーヨーの大きな物と言う感じですね。これを何組かで投げ合ったり、この写真の様に二人でそうさしたり、さらにはコマと一緒に縄跳びをしたりと様々な芸を見せてくれます。
この芸はなかなか華麗な演技でした。ここには二人しか写っていませんが、全部で8人ほどの演技です。写真ではなく『ビデオ』でみて頂きたいですね。
でも、ビデオをホームページに載せると莫大なメモリ容量を必要とするので、ここには載せません、、あしからず。
たった39800円で上海旅行を楽しめるのですから、みなさんも是非、実際に現地へ見に行ってくださいね。
みなさん、頭の上に色々載せています。ここでは自分の上に女性を乗せて、その女性の頭の上にはさらに物を載せて居ます。一番右の写真はいくつもの輪を器用に回しています。だんだん輪の数を増やして行き、最後にはバネの様な物を回していました。
上の写真は何をしているかわかりますよね?
特に右側の人は一輪車に乗っており、その頭の上にお椀を載せています。
しかも、器用に足でお椀を投げ上げては、それを頭で受け止めるのです。
すごいですねぇ。私はこの芸と、樽抜けの2つに一番感心しました。
余興もあります。2種類の余興を所々に上手に挟みながら雑伎が続きます。この余興は主人(赤いチャイナ服)の鏡を割ってしまった召使いが、主人と同じ格好をして鏡の反対側で主人と同じ動作をして、あたかも鏡があるかのように振る舞っている所です。
1時間半の間、道化を含む様々な芸をみた後、グランドフィナーレです。

拍手喝采!
上海最後の夜は、これでおしまいです。
夜9時過ぎ、再び大きな橋を越えてホテルへと戻ります。
橋の向こうにはライトアップされたテレビ塔も見えています。