F-1 \6,500
歌川国貞 男壮里美八犬伝 恋の八藤
(やつふじ)
 馬琴の大河小説「南総里見八犬伝」のパロディ・艶本化したもの。戯作者は曲亭馬琴をもじった曲取主人で、天保8年(1837年)頃の作、金銀空摺りをつかった贅沢本です。
  国貞の挿画は歌舞伎の八犬伝の見せ場を秘画化。 内容は、変幻自在の犬の八藤と佐世姫との荒唐無稽な秘戯艶説を主軸に、例の仁義礼智忠信孝悌の八つの 珠数玉をやどした犬田小文吾、犬山道節、犬塚信乃、犬飼見八、犬村角太郎、犬江真平、犬坂毛野、犬川荘助の八犬士をはじめ、それぞれの主役たちが奔放な姿態を展開します。
■サイズ:タテ182×ヨコ128m/m
 頁数:(天地人を合巻)90頁
 カラー図版:13点  白黒図版:9点
 

F-2 \6,500
頼山陽 大東閨語(だいとうけいご)
 光明皇后からはじまり10指に余る帝、それに道鏡、業平、紫式部、泉式部、清少納言、清盛と 常盤、義仲と巴、建礼門院と義経、藤原定家、兼好法師など王朝時代の多彩な登場人物が、34話に わたって祕孔の味や体位など、直接的なセックスを艶笑小咄ふうにまとめた、世界の珍書とも いうべき豆本で、頼山陽の作といわれます。
  画は淡彩、その構図の飄逸さは見事で、ロートレックやゴーギャンなどフランス印象派の画家を 感嘆させたといわれます。慶応3年、京都で刊。上下2冊の小本折帖。
■サイズ:タテ90×ヨコ50m/m
 頁数:上巻38頁、下巻40頁
 カラー図版36点〔胡桃沢耕史・現代文訳20頁付き〕
 

F-3 \3,500
観音利生記(かんのんりしょうき)
 古くは日本霊異記など、神仏の功徳やご利益を賛えて紹介する説話文学の中の一形式が、平安末から鎌倉時代にかけて流行したが、この書もその一つで、かなり古くから伝えられた説話を後世の(江戸末期か明治初期頃の)絵師が、絹本肉筆の絵巻物に工夫したものです。
  主家の代参で出かけた若者が、同宿の娘と色狂い。果てはガリバー旅行記ばりの大人国に流れ着き大マラ 、大穴に潰されそうになるなどの滑稽譚も織りまぜて、彼岸と現世の゛観音様"のごりやくを 説いています。
■サイズ:タテ210×ヨコ135m/m
 頁数:10頁
 カラー図版:5点 〔胡桃沢耕史・ 現代文訳付き〕
 


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