ヨーロッパ遠征日記

7月28日 ヨーロッパ第4戦(ラハティゲームズ)
 8時に自然に目が覚めたが、また寝てしまう。8時30分に アラームが鳴って起きるが、8時の目覚めとは違い、眠くて起きるのがつらい。8時に起きて おけばよかったと後悔した。

 朝食を食べ終わって部屋に戻ると10時くらい。ちょっとパソコンをいじって、その後は寝た。 気がつくと12時30分。かなり寝た気分になっていたので、起きたときは夕方だと勘違いして いた。

 昼食後、4時まで時間をつぶして、4時30分に車2台でラハティへ出発。1台は平田さんの 運転するレンタカー。もう1台はラッセ・ミケルソンに頼んでおいてもらった人の車。車に 乗っている間、その人と話した。フィンランドでもっとも人気のあるスポーツはアイスホッケーで、 ウィンタースポーツはだいたい人気があり、陸上もやり投げに関してはかなり人気があるそうだ。 なるほどと思った。この前の試合でも、選手が槍を投げるときには、一人一人にドラムの生演奏が あって選手を応援し、会場を盛り上げていた。

 競技場に着くとまず驚いたのは、競技場の隣がスキーのジャンプ台ということだった。札幌の 円山競技場も近くにジャンプ台があるが、ここまで近くない。しかもジャンプ台の下はプールに なっている。ジャンプ台の上まで行こうと思ったが、エレベーターが有料だったので、お金が なければあきらめるしかなかった。

 今日は1500m1本だけ。今までは練習で1500mを走っていたので、結果も悪かったが、 今日はそういうわけにはいかない。アップ場にいくと、200mのフレデリクス、100mの マーシュ、三段跳びのエドワーズ、女子200mのペレクなど、ビックネームがたくさんいた。 カール・ルイスを育てたトム・テレツも来ていた。まるで日本のスーパー陸上のようだと思った。

 1500mは7時15分スタート。日本人は6人参加。ラピットはトーマス・コリル(ケニア)。 コリルの1周目は57秒5。3番手くらいに小池がついている。自分のほうはまわりを気にせず、 ゆっくりと走り59秒台。人数が多いので腕の小突きあいが何度もあった。

 先頭の2周目は1分58秒0。自分は余裕の2分ちょうど。いいタイムだ。残り600mを 過ぎて、先頭のほうを走っていた小池が脱落。小池を抜いた。ラスト1周になっても集団の いちばん後ろにはいたので自己ベストはいけるような気がした。3周目の通過はヨーロッパ チャンピオンのヴァサラ(フィンランド)で、2分58秒4。自分は3分01秒台。1〜2秒 くらい前に高橋、野口、野田がいる。先頭のほうで三代(富士通)が頑張っている。

 今日もリラックスだけを考えて走っていた。最後の直線になっても、体が固まらなかったので、 いつもより頑張れた。最後に前の黒人を抜きそうになったがわずかに抜けずゴール。 その差は0.02秒。1位はヴァサラで3分43秒10。3位を走っていた三代くんは、最後に かわされて4位。僕は一応自己ベスト。日本選手権の標準は破りました。あとは野口くんが 自己ベスト&香川県記録。おめでとう。


    1500m
    4. 三代直樹(富士通)    3'44"95
    6. 高橋圭太(大塚製薬)  3'46"47
    7. 野口憲司(四国電力)  3'47"03
    10. 和泉憲昌(体育学校)  3'48"08
    12. 野田道胤(本田技研)  3'50"35
    16. 小池旭(体育学校)    3'57"62

 レース後、自分の前を走っていた黒人選手が、3月に日本に 行ったけどいいところだったと話しかけてきた。国の名前を言われたが、何と言っているのか わからず、聞き返すと、カリブ海の国だと教えてくれた。3月の試合というのは世界室内選手権の ことだった。それにしては今日のレースは僕が抜きそうなくらいだったのだから、最悪のレース だったんだろうと思った。話し終わったあとも、彼はかなりきつそうで壁にもたれたまま 動かなかった。

 帰るときには白人から話しかけられて、国際千葉駅伝で2回日本に行ったけど、いいところ だったと言い、デジカメを持っていたので、それを見ると、こういうものも安くていい、 今日は1500mに出て2位だったと言っていた。知りませんでした。まいりましたという 感じだった。

 みんなけっこう日本に関心があるんだなぁと感じた。行きの車でも日本のことを聞かれたが、 なかなか答えられない(例えば東京の人口)。日本についても勉強しないといけないし、 コミュニケーションをとるには英語をなんとかしなければとまた思った。

スタート前(30KB)

1500m(スタート前)

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