ヨーロッパ遠征日記

8月5日 ゴッホの絵と対面
 朝は雷の音で目が覚めた。6時40分。ちょうどいい時間だった ので起きた。外は雨が降っている。ちょっと小降りになったのですぐに朝練を始めた。雨に 濡れないように森の中を走ったが、途中から雨が強くなり、部屋に戻るときにはびしょびしょ。

 今日も朝食後朝寝。午前中に練習があったので、10時30分には起きた。外はなんとか晴れて いる。練習は1000m+200m。適度に走った。雨が降らなくてよかった。

 昼食はパペンダルの隣にあるホテル”ウェストエンド”で食べた。外の日のあたるところで 注文をして、暑いなぁと思いながら料理が来るのを待っていると、突然雨が降ってきた。結局 室内で食事した。

 午後は時間があったので、何をするかじっくり考えた。出た結論はゴッホの絵を見に行くこと だった。その美術館の名前はクローラー・ミュラー国立美術館。世界的にも有名な美術館で、 アムステルダムの国立ゴッホ美術館と並んで、ゴッホ美術館の双璧といえるらしい。ガイドブック ではアーネムから直通バスで40分と書いてある。

 時間を見ると2時24分。バスが出るのは2時32分。これを逃すと1時間待たなければ ならない。7時が夕食の時間なのでゆっくりしていられない。とにかく走ってバス停まで行き、 なんとかバスに乗ることができた。

アーネムの駅に着き、どうすればいいかわからないので、観光案内所へ行って行き方を聞くこと にした。観光案内所に入ると平田さんがいた。平田さんはもう帰るところだった。観光案内所 では、バスの時刻と番号を教えてもらい、美術館のチケットと、バスのチケットを買った。

 バスの出発時刻は3時10分。教えられた番号のバスを発見したが、誰もいない。もう 3時10分なのにドライバーさえいない。どうなってるんだと思いながら待っていると、 ドライバーがやってきた。美術館行きかと聞くとそうだという。そしてバスは出発した。お客は 自分一人。バスは貸し切り状態。いちばん前に座った。

 ここからまた英語との格闘。ドライバーはお客が1人なのでいろいろ観光案内をしてくれた。 ヨーロッパは休みを取ってきているのかと聞かれたので、レースがあって来ていると答えると、 そのドライバーも走っているという。10kmを50分で走っているという。けっこうお腹の出た 体格なのに頑張る人だと思った。バスの中は音楽もかかって、会話もはずみ、ただのドライブ みたいだった。

 クローラー・ミュラー国立美術館は国立公園の真ん中にあり、公園の広さが日本では考え られないような大きさだった。公園に入っても美術館までは15分くらいかかった。ドライバーは 最後に駅までの帰り方や、公園内のことについて教えてくれた。親切な人に出会えてよかった。

 美術館に入って、初めに見たのは現代美術。さっぱりわからない。どう見てもその辺でゴミに 出されていそうなものばかり。本当に作品なのだろうかと思ってしまう。自分は美術を鑑賞する には向いていない人間なのか?

 どんどん奥へ進んでいき、やっと絵画が出てきた。これならわかる。よかった。美術の教科書で 見たことのある絵がいくつかある。そしていよいよゴッホの絵と対面。「アルルのハネ橋」、 「星空のカフェテラス」、「郵便配達夫」など有名な絵が次々と現れる。見覚えのある名作の ホンモノが目の前にずらりと並び、ちょっと興奮した。すごいところだ。

 この美術館は外にも美術品が展示してあったが、行こうとしたら、もう閉館時間。あきらめて 美術館を出た。しかしバスの時間まで30分もある。貸し自転車があったのでそれに乗ることに した。自転車がズラッと置いてあるだけで、料金はただ。公園内に4カ所くらいある自転車 置き場のどこに乗り捨てていってもいい。とりあえず自転車に乗って時間をつぶした。

 駅に着いたのは6時。昨日は6時になると店はほとんどしまっていたが、今日は開いている。 バスの時間まで10分あったので、またひやかしで店に入った。CDを買った。ひやかしに なっていない。お金がなくてもカードがある。便利だなぁと思ったが、また帰りの荷物を増やして しまった。

 バスは時刻表通り来た。パペンダルに戻ったのは6時40分過ぎ。夕食の時間には間に合った。 めでたし、めでたし。
ドライバー(14KB)

バスのドライバー
和泉(13KB)

美術館のオブジェと
ゴッホ(6KB)

ゴッホの絵のあるところ

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