ヨーロッパ遠征日記2000

7月21日 温泉に入る
 朝練でドナウ川まで走った。川はイメージ通り汚かったが、 川にかかる橋はきれいだった。朝7時台だというのに車やバスで町は混みあっていて、建設工事は 始まっているし、スーパーは開店している。あと警察も朝から手当たり次第に車を捕まえている。 しかも至る所で、こんな朝早くから。忙しい国だ。

 試合前日、練習はフリーなので、ここで観光をしないわけにはゆかない。ブダペスト生活3ヶ月 のやまけんに案内を頼み観光をすることにした。

 先ずはホテルの近くの地下鉄に乗ることから。チケットの販売機があるが、コイン専用で、 お札しか持っていない自分には買うことが出来ず、やまけんに買ってもらった。やまけんは1ヶ月 パスがあるため、1度もチケットを買ったことがなかったので彼も買い方に戸惑っていた。

 ブダペストというのはドナウ川を挟んでブダ地域とペスト地域に別れている。ブダ側は基本的に 住宅地で、ペスト側は栄えていて生活の中心になっているらしい。はじめにペストの中心地へ 行った。

 地下鉄を降り、長〜いエスカレーターに乗り、地上へ出た。エスカレーターを降りたところに、 コントロールマンという人たちがいて、交通機関のただ乗りをしていないかチェックをしている。 止められるのはだいたい外国人で、地元の人たちは素通りできることが多いらしい。自分も さっそくコントロールマンに止められた。チケットを買っていたので問題なかったが、隣の おばちゃんはチケットがなかったのか、捕まってパスポートなどを見られ罰金を取られたみたいだ。 恐ろしい。さすが元共産圏。普通旅行者が買うチケットは何十枚か綴りになっていて、それを 丸ごと持ち歩かなければならない。それを切り取って1枚ごと使っていると捕まって、罰金だの 何だので、長い間拘束されるらしい。

 コントロールマンを見たあと、またチケットを買って地下鉄に乗り、ドナウ川を越え、ブダ側に 行った。降りたらさっそくドナウ川が見え、川にはチェーンブリッジ、反対側の岸には パーリアメント(国会議事堂)が見えた。日本の国会議事堂とは規模が違う。あと川岸に停泊 している船にディスコ「タイタニック」というのがあった。沈没しなければいいが・・・

 今日の目的は温泉。ハンガリーは温泉で有名らしく、ハンガリーに来たらとりあえず温泉に 行こうと思っていた。地下鉄を降りたあとは路面電車(トリム)に乗り温泉へ向かった。

 自分たちの行った温泉はゲッレールト温泉。建物が立派で、温泉とは思えない。中に入ってみる と造りが教会のようになっていてますます温泉に見えない。この温泉にはいろいろオプションが あるようで、オプションごとに値段が書いてあったが、自分もやまけんも読めなかったので、 そのまま大人2人と言ってチケットを買った。

 温泉の入り口から窓越しに中が見えたが、見た目はまさに宮殿という感じ。温泉には見えず、 どちらかと言えばプールに見える。男女混浴で水着を付けて入るらしい。この日のために水着を 2着も持ってきていたので、1つをやまけんに貸してあげた。

 さっそく張り切って、宮殿のような温泉に入ってみると、冷たぁ〜い。完全にプールだった。 その隣にも小さなスペースがあって、そこに入ってみたが、温かいけど、ちょっとぬるめ。温泉 とはこんなものなのかとガッカリした。しかも年寄りばかりで眺めも悪い。まだ何かあるのではと 探してみると、外には波の出るプールがあった。ここでは日焼けをするおねえちゃんもいて、 眺めはよかったが、目的の温泉は見つからない。そしてもっと奥に行ってみるとサウナがあった。 とりあえずサウナに入ったが、結局温泉と言えそうなところは、はじめにあった小さなスペース だけだった。

 その後、岩をくりぬいて作った教会や、ブダペストを一望できる昔の要塞跡などを見た。 昼食をやまけんのコーチ、カイザーといっしょに食べ、最後にやまけんお薦めの地元の人しか 行かない市場へ行った。バナナやももが1kg148フォリント(約60円)。スイカ1つが 48フォリント(約20円)。肉も大きな塊で売っていて、とにかく食材が安い。魚はさすがに 海がないので、少なかったが鯉が売っていた。500mlのペットボトルが70円くらい。映画は 100円もかからないらしい。ここで生活をしていたら、日本には帰れなくなりそうだ。 ハンガリーの平均所得が2万円くらいだそうで、それから考えれば妥当な値段なのだろう。 言葉さえ出来ればこのまま住みつきたい・・・

温泉(11KB)

温泉(はっきり言ってプール)
要塞跡(10KB)

要塞跡(ブダペストが一望できます)

本日の食事&その他の写真 遠征日記もくじへ