韓国合宿日記

12月1日 韓国のアスリート事情
 朝練は、60分ジョッグ。ホテルの裏にあるオリンピック公園で、韓国の選手の 後ろについて走った。1周3kmちょっとのコースで地面がかなり凸凹しており、 朝の暗さでは捻挫しそうで恐かった。今日は初日ということで、コースの下見の ような感じでペースはかなり遅く、みんな話しながら走った。

 朝食はバイキング形式で、朝から、ケーキや菓子パンもたくさんおいてあった。 日本人は、しっかりと食事を摂っていたが韓国の選手は、ケーキや菓子パンを主に 食べていたので驚いた。それが強さの秘訣?

 午前中は、ミーティング。ミーティングまで時間があるので、自力で洗濯。 ホテル住まいのため、ホテルには洗濯機がないと聞き、外のコインランドリーへ 行くのが面倒でもったいないと思い、久しぶりに自分で洗ってみた。脱水が うまくいかず、指の皮がむけ、前腕が張ってしまった。ヨーロッパ遠征の時と 同じ。試合はないので、疲労しても問題ない。しかしこの労力を考えると、 コインランドリーへ行ったほうがいい。

 ミーティング後、通訳をしてくれているキムさんから、韓国のアスリートについて 話を聞けた。韓国では、市町村対抗の国体のような全国大会があり、それぞれの選手が 市の代表として、フルタイムでトレーニングを積んでいる。この全国大会で 勝つことが、彼らの仕事であり、オリンピックよりも大事な大会とされている。自分の 生活がかかっているので、オリンピックとこの全国大会のどちらかを選択しなければ ならない場合は、多くの人が全国大会を取るのではないかと言っていた。日本の実業団の 長距離が駅伝を取るか、マラソンを取るかという選択に似ている。

 韓国はスケートのショートトラックが強く、中学生が主力らしい。彼らは、国から 何百万円かの強化費をもらって競技をしてる。中学生だけどプロ。大学になるころには、 しっかりと稼ぎ終わって、引退するらしい。

 男子は、オリンピックやアジア大会でメダルを取っていれば兵役が免除になる。 そのため、スポーツ選手はできるだけアジア大会でメダルを取ろうとするため、 プロ野球の選手が必死になってアジア大会を戦う姿が見られる。どこかでメダルを取れば、 それで終わり。もう次の大会には出てこない。

 今回一緒にトレーニングをしている韓国のトップ選手の中には、兵役で1ヶ月勤めた 後、ナショナルチームのメンバーとして選ばれたために、オリンピック選手村での生活が 義務づけられ、軍隊の仕事をすることなく、選手生活をしながら、そのまま2年間の 兵役が終わってしまったという選手がいる。これはかなり運がいいことらしい。

 午後は、韓国の代表選手しか入ることのできないという選手村でクロスカントリー。 道がわからないので、韓国の選手が先頭を走り、それに日本人はついていった。 このクロスカントリーは、はっきり言って山登り。30分ひたすら登って、帰りは ずっと下る。歩かないと上れないようなところもあり、多くの人が脱落し、上りで 生き残ったのは自分を含めて3人。オリエンテーリングをやっていてよかった。

 夜は東大門(トンデムン)まで地下鉄に乗って出かけた。地下鉄のシートは、日本では しっかりとクッションがあるが、こちらは、プラスチック製で硬くて冷たかった。 百貨店に入ったが、店内は、アメ横のような雰囲気で窮屈に店が並び、日本とは全く 違う印象だった。服は安いが電化製品は日本と変わらなかった。

クロカン(9.2KB)

クロスカントリーゴール直前
東大門(6.7KB)

東大門(トンデムン)

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