月光ゲーム −Yの悲劇'88

    テキスト創元推理文庫
    季節とアリスの学年
夏休み中(727日〜83日)/一回生



望月はなおも「正しくは『リュパン対ホームズ』やないか?」
しつこいな、うちの先輩は。(22p)

  ・
のっけから、モチ対アリス(笑)
  ・こういう瑣末なところが気になるモチはA型かしらん。


一体相手見て声かけてるのかしら。とにかくあなたのようなご面相になるのはご遠慮しますと胸の内で呟き、はっきり逃亡の意思を示すため、横に飛びのいた。(24p)
  ・
ということは、どう見ても体育会系に見えない容貌ということでしょうか。
  ・まあ、その結果、運命の出会いを果たしたので良しとしましょう。


「うちにくるか?」
彼は脇に丸めて抱えていた紙を開いて見せた。運命なり。(24p)


「モチさんの言うことは判りますよ」僕が割って入った。(32p)

  ・
天と地ほどに嗜好の違う信長とモチに意見の一致を見るのは無理。よって、どっちもアリとするしかない。
  ・江神さんはそういうことに口出ししないので、結局アリスに仲裁役が回ってきたということ?


一部例外もあるものの、まずは楽しくやれそうな一団である。(35p)

  ・
"一部例外"って、一体誰のことを指していたんでしょうか。
  ・気になる……


温厚な江神さんが珍しいことにドーヴァー警部ばりの雷を落としたりした。(43p)

  ・
江神さんの雷…? ドーヴァー警部ばり……?? 想像つかない………


望月が羽根のついたチロリアンを振って応える。(55p)

  ・
よっぽど気に入っているのね、モチ(笑)


珍しく織田が答えるよりも早く村へ走り出した。(89p)

  ・
信長は口よりもまず行動に出るタイプだと思っていたんですけど。
  ・この記述をみるとそうじゃないようで、少し意外。


「おやすみ、そこの男の子」
僕は夜の挨拶を返した。
「おやすみ、月の女の子」(112p)


蹴られたような気がしたが錯覚だろう。しかしかなり手荒な起こし方だ。見上げると逆さに江神さんの顔がアップで迫り、長い髪の先が頬に触れてくすぐっていた。(114p)

  ・
蹴っ飛ばされてもいい、この時のアリスになりたいと思う私(爆)


ここでは殺意という名の幻想と、恋という名の幻想とが秘めやかに紡がれているのだ。(147p)


「罪のない顔」と織田が言い、望月がしっと指を立てた。仏陀入滅の図といった趣の寝姿だった。(150p)

  ・
後輩三人の部長に対する畏敬の念は、こういうところでも健在。


「――モチさんはずっとテントにいますよ。何してると思います? これも普通やない。ロウソクの灯でミステリ読んでるんですよ」(167p)

  ・
度胸が据わっているのか、鈍いのか。
  ・モチの底知れなさ(?)が感じられる一節。


入部当時の僕と同じだ。彼は江神二郎という人物にかなりの興味を引かれているのだ。(188p)

  ・
夏夫に限らないけど、皆が江神さんに一目置いているのは、必ずしも年齢のせいだけではないと思う。
  ・やはり人徳でしょう。


「部長!」と望月はふくれた。(229p)

  ・
いやん、モチってば(大爆笑)


「人殺しの小説をいとおしむアリスの先輩を胡散臭く思うたことはあった。(後略)」
「理代!」
「(前略) アリスや江神さんを、ひょっとしたらと本心から疑うたことなんかただの一度もないよ。私は、私は・・・・・」(252p)

  ・
人殺しの小説をいとおしむ先輩というのは、モチのことでしょうか。
  ・アリスはともかく江神さんの場合、頻繁に理代とルミを助けているので圏外となったような気が…


織田が「倒れたら支えてやる」と隣で言ってくれる。(260p)

  ・
サバイバルということになると、信長が一番頼りになるタイプだと思う。生き延びる術を本能的に会得してそう。
  ・冷静な判断力を持つ江神さんも、大丈夫でしょう。
  ・しかしアリスとモチは基礎体力からして心配〜


不安げな望月と目が合った。
「アリス」
「大丈夫です。しっかりモチさんの背中にしがみついていますから」
「おい・・・・・」
「冗談ですよ」(266p)

  ・
思うに、おぶってもらいたかったのはモチの方なのでは(大爆笑)
  ・信長は運動神経良さそうなので、問題なかった筈。


「うん、実は聞いてた」江神さんは悪びれることなく言った。「痛む体をおして走りだしたからお前に任せたものの、いささか荷が重かったかなと思うてな」(287p)

  ・
すっかり保護者状態な部長。
  ・確かにアリスのやることは危なっかしいので仕方ないんですが。


「江神さん、短いおつきあいでしたけど本当に楽しかったですよ。部長に会えただけで、あの大学に入った甲斐がありました」
「まだそれを聞くのは早いな」穏やかな口調だった。(302p)


「こいつ、五百円の持ちあわせもなかったんか、ド貧民」(302p)

  ・
学生時代、お昼代とお茶代分しか財布に入ってなかった日もある私はアリスのことを笑えません…


江神さんは花が開くように笑った。それがどこからくるものなのか、僕にはまるで判らなかった。(302p)


雄林大学の連中が東京へ、あるいは郷里に帰っていった。一番後ろの夕子が名残惜しげに後ずさりで歩きながら門までくると、泣き笑いしながら敬礼して、消えた。(336p−337p)

  ・
少し情緒不安定な感じがして苦手だったキャラなのに、この箇所を読んだ途端、評価がガラリと好転。
  ・だって、絶対、可愛いですよー!!!
  ・それ以来、女の子では夕子がダントツ一番になった私。
  ・ちなみに、男子サブキャラの中での一番は"神主"見坂夏夫なんですが←理由は追求しないで(笑)


誰かが僕の肩に手を置く。江神さんだった。(中略)こうなることがこの人は判っていたんだ――。(339p)