デバイスレイン  J.B.を倒してから…その後      

第4話  似たものどうし

作者:ailerak

森の中で出会ったジョ−トショップの女主人アリサ・クリスティアと
彼女の目の代わりをする不思議な生き物テディ。
十夜たちは彼女らの案内でエンフィ−ルドへと向かった。

ジョ−トショップの前
「ここがご主人様のお店っスよ」
「ヘぇ、町のど真中にあんのか…。道が分かりやすくっていいじゃん。」
「あ、あの…。なんて読むんでしょう?これって…。」
「『ジョ−トショップ』でいいんじゃねえのか?」
「十夜君読めるの?」
「森で会ったときに自己紹介の中にあっただろ、カスミ」
「あ………。」
「中へどうぞ………。」
ガチャ
「ただいまっス〜〜〜。」
「あ、お帰りなさい、アリサさん。
 後ろの方は…お客さんですか?」
「森の中で襲われたときに助けてくれたの。
 それでこの世界に来たのがはじめてだそうだから
 お礼もかねて連れてきたのよ。ルシフ君」
「この世界?
 それより襲われたって大丈夫でしたか?アリサさん。
 だから俺もついていくって言ったのに。」
「ごめんなさい。ルシフ君。」
「あの〜〜〜、彼は?」
「(マリアが大きくなったみたいな感じだな)
 俺はルシフ・セラ。一応ここの居候なのかな…。」
「えっと、あたし名城瞳。」
「ところでアリサさん、さっき『この世界』って変な言い方しましたけど…。」
いきなりルシフの喋っているときに十夜が割り込む
「変ないい方じゃなくって事実なんだからしょうがねえだろ。
 いきなり異世界に飛ばされて頭が混乱してるんだからよ。」
「そのわりに十夜って適応してるよな。」
「柊、あんたもでしょ」
「ひ、瞳ちゃんもだと思うんだけど…(〜〜;」
「まあまあ、とりあえずお茶にしましょ。」
そういってアリサさんとテディはキッチンへと入っていった。
「とりあえずこの世界の言語覚えねえとな。」
「言語を覚える?なにいってんだ?話してるじゃねえか。」
「え〜と、ルシフさん、この世界の言語と私達の世界の言語は
 しゃべるのは同じでも字がまったく違うんです。」
「でも雲野、どうやって勉強するの?」
「本を買うなり図書館に行くなりいろいろあるんじゃねえのか?」
「あるの?図書館…。」
それを聞いてルシフが答える…。
「ああ、王立図書館があるけど…。」
「お茶がはいったっスよ〜〜。」
奥からテディとアリサさんが出てくる。
「はい、ルシフ君」
そういってお茶の入ったカップを差し出す
「すいません、アリサさん…。」
ルシフがお礼の言葉を述べると他の人にも配っていった。
「はい、十夜だったかしら?」
「はい、どうも…。」
「はい、名城さんとカスミさん。」
「「あ、ありがとうございます。」」
「え〜〜と、柊君でよかったかしら?」
「ええ、ありがとうございます。」
一口飲んでみたカスミが不意に驚きの声をあげた。
「あれ?これって紅茶?」
「ええ、そうですよ。異世界にもあるんですか?」
「はい。おいしい〜〜〜。あとで入れ方教えてもらえますか?」
「ええ、よろこんで…。」
「なあカスミ、紅茶の入れ方なんて意味あるのか?」
それにこたえたのはカスミではなく柊であった。
「おおありに決まってんだろ。十夜。
 上手く入れた紅茶はおいしいに決まってんだろ−が。常識だぜ。」
「へ〜〜、そうだったんだ…。」
「あれ?名城も知らなかったのか?」
「うん…。」
「あらあら、仲がいいわねぇ…。お二人は恋人?」
「「っ…げほっげほっ、はあはあはあ…」」
アリサの突然一言に十夜と名城は同時にむせた…。
「おいおい、十夜大丈夫か?(十夜ももう少し敏感だといいんだけどな…。)」
「瞳ちゃん大丈夫?(瞳ちゃんかわいそう…)」
「「そんな関係じゃないですよ。俺(私)達…。」」
「あらあら、ごめんなさいね。」
「「いえ、べつにいいです。気にしていませんから…。」」
「(これだけ息があってて恋人じゃないっていう方が無理じゃねえか?)」
内心ルシフはこの不器用なふたりにあきれていた…。
「アリサさんでしたっけ?図書館に行こうと思うんですけどどこにあります?」
「さくら亭のもうひとつ向こうの通りだけど…。
 その前に役所に登録しないと借りられませんよ…。」
「困ったなあ…。もちろん用紙に書き込まないといけませんよねぇ」
「俺がかわりに書いてやろうか?」
ルシフが尋ねてくる。
そのとき
ドンドン ドンドン
ドアをノックする音が聞こえる
「ゆ〜うび〜んで〜す。ひゃはははははは」
「あら、誰からかしら…。」
「あれ…?ねぇ、雲野、今の声…、どっかで聞いたことない?」
「ああ、なんとなく…。」
「名城達もか?俺もだぜ…。なあ、カスミはどう思う?」
「えっと…、エイルさんの声に似ていたかな〜って…。」
「「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
アリサさんがドアに行く前に4人そろってダッシュして ドアに駆け寄るとそのままドアを蹴りあけた。
バン ひらひらひら…。
「誰もいねえ…。」
「あら…。手紙かしら…。これ…。」
「ずいぶんとファンシ−な手紙だなあ…。おい…。」
「でもエイルさんってイメ−ジと大違いのを好んでなかったっけ…。」
「そういえばチョコパフェ食べてたっけ…。」
「あらあら、どうしました?」
「スイマセン、アリサさん。
 俺達をこっちの世界に送りこんだやつの声にそっくりだったのでつい…。」
「ねぇ、瞳ちゃん。なんて書いてあるの?」
「そうねぇ…。ええっと宛名は『十夜君たちへ』だから私達宛ね。」
「なあ、名城。とっとと読もうぜ。」
「そ、そうね。ええっと…」
カサカサカサ
そこに書いてあったのはこの文面だった…。

『は〜い、十夜君に名城ちゃんにカスミちゃんに柊君。
 元気してる?
 突然の異世界はどんな感じだい?
 ま、それはそれとして、役所には登録しておいたから
 行動するのには問題ねえよ。
 あとバイト先だけどさくら亭のマスタ−に話しつけてあるから
 マスタ−に会えば分かるよ。ま、他のとこでもいいけどね…。
 今回はこんなとこ。じゃ、楽しんでくれよ。

 P.S.:ところで世の中には自分に似ている人が3人は
     いるっていうことを知ってるかい?
                          Written by エイル』

「な〜んか監視されてるみたいでいい気しねぇなあ…。」
「今回は柊と同感…。」
名城と誠志郎がうんざりした様子で言う…。
「ま、バイト先も決めてくれてるんだろ。
 とりあえずそこに行こうぜ…。」
「と、十夜君…。適応力ありすぎだよ…(〜〜;」
「サクラ亭だったらすぐそこだぜ。案内しようか?」
不意に後ろからルシフが声をかけてきた…。
「ま、困ったときはお互い様だろ?」
「サンキュ〜な…。」
「そういえば自己紹介がまだだったんじゃねえか?」
「そういえば…、俺は雲野十夜」
「柊誠志郎」
「カスミ・アインハルトです」
「よし、そんじゃあ、雲野達、さくら亭にいってみるか…。
 すいません、アリサさん。ちょっと出ますね…。」
「夕食までには帰ってね…。」
「は〜い、じゃあ行ってきます」
「「「「(小学生の会話かよ…。おいおい…。)」」」」

さくら亭
からんからん
カウベルの音が響く
「いらっしゃ〜いってなんだ、あんたか…。」
「なんだはねえだろ。お客さん連れてきたんだぜ。」
「あら、見ない顔ねぇ…。どこから?」
「異世界…。」
「は?」
あまりの意表をつかれた解答にパティは硬直してしまった…。
「だから異世界からきたんだって…。」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「珍しいな、パティがそんなに驚くなんて……。」
「あんたバカ?驚かない方が不思議でしょうが…。」
「そうか?」
「なあ…………。取り込み中悪いんだけどよ〜」
漫才のような遣り取りをしているルシフとパティに不意に十夜がわりこんだ。
「あら、言葉は通じるのね…。」
「そんなことどうだっていいんだよ…。
 それよりマスタ−呼んでくんねえか?」
「お父さんなら人に会うっていってちょっと出てるけど…。なんの用?」
「知り合いがマスタ−にここでバイトできるようにしてくれたみてえだから
 その確認…。」
そういって手紙を見せる…。
「?????????なんて読むの?」
「ちょっと雲野、こっちとあっちじゃ字が違うって言ったのあんたでしょ。」
「ああ、異世界だったけな…。
 ようするに、俺達の世界の言葉で
 『こっちでの生活を楽しんでるか』ってのと
 『バイト先はさくら亭のマスタ−に話をつけてある』って書いてあるんだよ」
「なあ、十夜、そういえばあの金、
 この世界の金か確認したほうがいいんじゃねえか?」
「あの金?」
「バッグの中のだよ。」
「ああ、そういえば…。」
がさがさがさ
「なあ、これってこの世界の金か?」
「100G硬貨!?いったいなんでそんな金持ってんのよ。」
突然パティがさわぐ…。
「100G硬貨?すごいのか?それって……。バッグの中にいっぱいあるけどよ」
ルシフが不意に尋ねる
「缶詰ってそっちの世界にある?」
「ああ、いろいろあるけど…。」
パティが絶句した様子でそれに続ける…。
「缶詰3つで4Gよ…。」
「っていうことは……………。」
「75個買えるね」
がしゃ〜〜〜〜〜ん
その場にいたカスミ以外の全員がすっこけた…。
「あ、あのねえ…………(〜〜;」
「カ、カスミ…………(〜〜;」
「そういう問題じゃねえだろ…。カスミ…(〜〜;」
「え、そうなの?」
「い、今のは意表をつかれたぞ…(〜〜;」
「じゃあ…、缶詰って1個400円ぐらいだったから…
 1G=100円だね…。」
「ってことはこれ1枚で10000円なの!?」
「そういうことになるな…。」
「なあ、とりあえずなんか食わねえか?
 金もあるって分かったんだしよ。」
「なあ、そういえばどういうのがあるんだ?
 この世界の食べ物って……。」
「なんでもあると思うけど…。」
自信なさげにパティが答える。
「じゃ無難なとこで、俺コ−ヒ−。」
「あたし……、レモンジュ−ス」
「私も瞳ちゃんとおなじでいいや。」
「それじゃあ俺はコ−ラとサンドイッチと、それから…。」
ギロッ×2 名城と十夜の二人がにらむ…。
「それから…、それでいいです…。」
「なにそれ?」
不意に注文を取っていたパティが聞き返す。
「「「「えっ?」」」」
「ああ、ゴメンゴメン、コ−ヒ−とレモンジュ−スとサンドイッチはいいけど
 コ−ラってなに?」
「じゃあ、ファンタは?」
「なにそれ?」
「じゃあサイダ−は?」
「なにそれ?」
これから20品目おなじ遣り取りが繰り返された…。
「どうやら炭酸系はないみたいだな…。」
「そうみたいね…。」
「がっかり………。じゃあ、俺も十夜と同じでいい…。」
「そういえばアレフみたいなあんた、名前なんていうの?
 たぶんマリアみたいな髪型してるのが瞳で
 シ−ラみたいなのがカスミで
 髪が短いのが十夜だと思うけど…。」
「ああ、柊誠志郎」
「ふ〜ん、じゃあ、待っててね。」
「俺にもコ−ヒ−な。
 でもパティ、伊達にさくら亭の看板娘をやってないなあ…。」
今まで面白そうに見ていたルシフが不意に言う。
「ちゃかさないでよ、ルシフ…。
 そうそう、あんたのお目当ての子なら
 さっき由良のお使いでお酒買ってったわよ。」
「ばっ、ばか。こんなとこでそんなの言うと…。」
「ふふふふふふふふふふふふふふふ」
突然笑い声が響いた。
「誰の声?」
「俺達じゃあねぇけど…。」
「へっへ〜〜〜、聞いちゃったもんね〜〜〜。」
声の主が姿をあらわす。 黄色いリボンが印象的な女の子である…。
「と、トリ−シャ…。」
「聞いちゃったもんね〜〜、ルシフさん。
 みんなに教えてこよ〜っと。」
「た、たのむ、トリ−シャ。皆にばらすのだけは…。」
「だめだよ、ルシフさん。こういうことはみんなに教えてあげないとね。」
そういってダッシュして飛び出そうとする。
からんからん
ちょうどそのとき二人組が入ってきた。
当然出会い頭で衝突する…。
ドガッ
「きゃあ……」
「いって〜〜〜〜〜、誰だよ、いきなり飛びだしてきやがったのは」
「アレフ君大丈夫?」
「ナイスだ、アレフ。」
「あん?ルシフ?どういうことだ?」
「トリ−シャが俺のアレのことをばらしに行こうとしたんだよ…。」
「はは〜ん、なるほどね。」
トリ−シャはというとぶつかった衝撃で目を回している…。
「ま、結果オ−ライってことで…。」
テ−ブルについていた十夜達だが、ふと名城が言った。
「パティさんが言ってたけど柊に似ているやつねぇ…。」
「「名城(瞳ちゃん)もそう思う?」」
「どこがおれに似てるって言うんだよ。十夜。」
「「「だって似てるじゃん…。」」」
そのときアレフが名城達に気がついた。
「お、かわいこちゃんはっけ〜ん…。
 ねえねえ、君達〜、どこから来たの?なんなら町案内しようか?」
「おい、アレフ、いきなり口説くなよ…。」
「アレフ君。困ってるみたいだよ…。」
「じゃますんなってルシフ、クリス。ねえ、どうだい?」
「わるいけど売約済みなんです。」
「は?売約済み?」
ふとアレフが名城とカスミの横を見ると男がいる…。
「お、おい名城。誰と売約済み・・。」
「(むっ……)」
ギュム 
思いきり十夜の足を踏みつける…。
「(気付きなさいよ〜〜〜〜。)」
「(いって〜〜〜。なんだか知らんが話を合わせたほうがよさそうだな…。)
 ま、そういうことだ…。あきらめてくんねえか?」
「じゃあ、こっちの髪の長い子は…。」
「わりいな、俺の連れなんでね…。」
柊が少々演技がかった感じに言う。
「せ、誠志郎君…。」
「おい、誠志郎、お前には空木…。」
ギュム ブニッ 名城と誠志郎が同時に踏みつける。
「(気を効かせなさいよ〜〜〜〜〜〜。)」
「(このナンパ野郎、おいかえすのが先だろうが…。)」
「(いって〜〜〜、どうやら黙っておいた方が良さそうだな…。)」
「ま、そういうわけだ。悪いな…。」
「それでごまかしてるつもりか?」
「「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」
「エンフィ−ルド1のナンパ師の俺をごまかせるとおもったかい?」
「だって雲野が好きなのは事実だし…。」
「だったら証拠見せてくれよ。」
「「証拠???」」
「そ、あるだろ。恋人同士なら当然ってやつ…。」
「「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」
「十夜…。(でも名城にはチャンスかもな…。)」
「瞳ちゃん…。(瞳ちゃんガンバレ)」
「おい、アレフ。恋人の仲引き裂くのがお前の趣味なのか?」
ふと後ろを見るとルシフがけっこうぶちきれている。
「あ、あはははは、ジョ−クだよ、ジョ−ク。」
「ちっ………。」
「残念………。」
「おい、カスミと誠志郎、なんか言ったか?」
「は〜い、注文のコ−ヒ−とレモンジュ−スとサンドイッチね。」
奥からパティがお盆にのせて手際よく配る…。
「ねえ、そういえば気になったんだけど、どこに寝泊りするの?」
「ああ、いわれてみれば…。」
「もちろん男の子と女の子で部屋分けないとだめだしね…。」
「なあ、近くに宿屋とかってねえのか…?」
からんからん ちょうどそのとき誰かが入ってきた
「ただいま…。」
「あ、お父さん、おかえりなさい。
 お客さんが来てるわよ。」
「お客?ああ、あいつが言ってた4人組か…。で、どうする?
 あいつから頼まれてるしこっちはかまわないが…。」
「あの、あいつって…?」
「あれ?人違いかい?」
「いえ、たしかに俺達は異世界から来ましたけど…。」
「じゃあ、いいじゃねえか…。
 それにあいつを言葉で表すのも難しいしなあ…。
 しいていうなら『イカレてる』ってのが一番適したやつだろ」
「エイルって神出鬼没だなあ………おい」
「で、どうするんだい。バイトするならあいつに頼まれた通り
 泊まる部屋も用意するが…。しかしあいつ変なこといってたがなあ…。」
「変なこと…ですか?」
「ああ、そうだよお嬢ちゃん。
 部屋を3つ与えてベッドのサイズをシングル、ダブル、ツインにして
 入る人を振り分けろって言ってたんだが…。」
「あん?なんだそれ?」
「「(雲野(十夜)が鈍感でよかった…。露骨すぎるよ…、エイルさん…。)」」
「ま、かまわねえんじゃねえのか?ツインに俺と誠志郎がはいって
 他の2つに名城達が入れば…。なんならダブルの方に
 ふたりで寝てもかまわねえし…。」
「なあ、十夜、意味わかっていってるか?」
「どういうことだ?誠志郎?」
「なんでもねえよ…。(つくづく鈍感だなあ…。)」
「じゃあ、ここでバイトするのね。」
「あの〜、どういうことをするんでしょう?」
「ああ、注文とってくれればかまわないよ…。
 料理ができるなら奥でやってもらうが…。」
「じゃあ、カスミは料理だな…。」
「でもあっちと同じ材料があるかなあ…。」
「ああ、あいつからの話だとほとんど変わらないそうだ。」
「「「「それじゃあ、よろしくお願いします。」」」」
「ああ、頼むよ。あと休みは週に4日くれてやれっていわれてるよ。」
「じゃあ、俺はアリサさんにそれをつたえておくわ…。」
その会話を傍らで聞いていたルシフが言った…。
「じゃ、がんばれよ…。」
からんからん
そういってルシフは出ていった…。
たぶん気のせいだろうが黄色いリボンの女の子を引きずっていたような…。
「そういえば自己紹介がまだだったな…。」
不意にアレフがいう・・。
「ああ、俺は雲野十夜」
「名城瞳」
「柊誠志郎」
「カスミ・アインハルト」
「アレフ・コ−ルソン、で、こっちが相棒の…、
 なあ、クリス、お前の名前ってなんだったっけ…。」
「ひ、ひどいよ、アレフ君…。
 ええっと、僕はクリストファ−・クロスです。みんなクリスってよんでます。」
「ま、よろしくたのむな…。この世界のことあんまりわかんねえしよ…。」
「OK…。」

一方そのころビショップの教会
「「あははははははははあははははははははははははははははははははは
  あはあはっははははははははははははははははははははははははは」」
空木とジョ−カ−が笑い転げている。
「おお、神よ。わたしに試練をお与えになられたのですね…。
 この状況でわたしは怒りを押さえることができませんよ…。」
ビショップの額に青筋が立っている…。
「と、十夜君どんかんすぎ…。あはっははっはははっはははは…」
「きゃはっははははっははっはああひいひい…。
 あ〜、面白いわ…。久々にわらわせてもらったわ…。」
そのとき後ろから背筋の凍るような声がした…。
「さて、お二人とも、覚悟はよろしいですね…。」
「「!!!!!!!!!!」」
空木とジョ−カ−の後ろにはぶちきれたビショップが オ−ギュメント片手に立っていた…。
「SC空間展開!!」
「「!!!!!!!!!」」

一方エンフィ−ルドにあるクラウド医院
中ではエイルとト−ヤがなにやら話をしていた…。
「あいかわらずだな…。」
「そうだな…。」
「やっぱり妹をよみがえらせる気はないのかい?」
「ああ、よみがえらせても組合にまた邪魔されるだろうしな。
 それに医学のことをおろそかにしそうだ…。」
「ふ〜〜ん。じゃ、おれは帰るわ…。」
「そうか…。ところでお前の方は見つかったのか?」
「ああ、もうこの世界にいるぜ。」
そう言うと消えていった…。
「ふう、人間の価値…か。むずかしいものだな…。」
がちゃ
「あれ?先生。だれかいませんでしたか?」
「ああ、ディア−ナ、最初から俺独りだが…。」
「そうですか。ところでこのメス、どこにしまっておきましょうって
 きゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
がしゃ〜〜〜ん
「こ、この大馬鹿が〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「すいませ〜〜〜ん」

TO BE CONTINUED

あとがき

今回は長くなっちゃったなあ…。
っていうか偶数話がみょうに長くなる癖があるなあ…。
ま、それはそうと次回からはもうすこしどたばたをふやしたいね…。
アレフ、トリ−シャ、パティ、ディア−ナ、ト−ヤ、クリスが 今回登場したわけですが次回はだれを呼ぶかなあ…。
図書館に行くならイヴとシェリルだし…。
カスミの単独行動にしてシ−ラに会わせるのもいいし…。
どうしよっかな。
マリアの魔法の餌食にするのもいいし…。
感想おねがいします。
ちなみに缶詰の値段は計算しやすいから400円にしました(苦笑)


続く


一言感想欄
作者さんへの感想、助言等一言でもいいので書いてくださいね。

                  


2000.07.31