■風の焉わるところ■


風の焉わるところには何があるのか?
 それを求めて渡り鳥は旅立つ。
  はてしない空には何があるのか?
   それをさぐるために、風はふいてゆく。
    空というものにかぎりはあるのか?
     そのことについて考えるたび、海は深く、また深くなってゆく。
人間(ひと)が人間(ひと)でありつづけるためには、何を思うべきなのだろう?
 人間(ひと)が人間(ひと)でなくなる時、幼子たちは、何を思うのだろう?
  宇宙(そら)はひろく、深海(うみ)もひろい。
   そのとてつもなく大きな地図の上に、人類は小人となり、小さな足跡をしるし。
そののち。
ささやかな足跡は、ささやかな足跡ですむのか、
それはまだ、だれも知らない。



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