Alotsな水草水槽の管理



水槽を立ち上げてからは、水槽の管理が必要になってきます。日常的な水換えからフィルターの清掃、ヒーター等の附属機器のメンテナンスから、大規模なメンテナンスをそれぞれ取り上げています。


水草水槽の日常的なメンテナンス

水換え

水草のトリミング

苔対策

フィルターの清掃

エンゼルフィッシュ産卵編

スネール対策

ブラインシュリンプ

ホース類のメンテナンス

大掃除

 

 


水換え







水草水槽で有れば、週に二回、1/3の水換えが通常必要です。水草水槽の場合二酸化炭素を添加するのでpHの変動は目安に成らず、苔の発生を抑制するためにも一回の水換え量を少なく、回数を増やして飼育水の貧栄養化をはかります。

照明が強いため、一週間もするとガラス面に苔が目立ってきます。マグネット等の苔取り器具でこするとその時はきれいになりますが、こすられた苔は水中に漂うだけで取り除けないので、やはりこまめに喚水するのことが必要となります。

ガラス面についた苔を取るのには、スクレッパー(三角定規)等で削り落とす、スポンジでこする等の方法がありますがアクリル水槽の場合アクリル面を傷つける可能性があるので十分注意が必要です。水槽のコーナーは苔が落としにくい場所なので、念入りに掃除しましょう。

プレフィルターを掃除する
プレフィルターを使用している場合、月に一度は飼育水でフィルターをもみ洗いします。バケツの水が驚くほど汚れるくらいプレフィルターが汚れを取り除いてくれています。

水を抜く
ホース等で水槽から水を抜きます。ホースよりも専用の器具を使用した方が楽です。水草水槽は水草が密植されているので、底床の汚れは取り除けません。但し流木をレイアウトしている場合等はどかして表面の汚れを取り除きます。また水中に漂っている枯れ葉等は必ず取り除きましょう。

水を入れる
温度を合わせて、塩素を中和させた水を注水します。レイアウトを崩さないように気を付けながら注水します。

私は、90リットルのポリ容器に、40度のお湯をためて一晩エアレーションした物を使用しています。ポリ容器の中にはヒーターをセットして飼育水と温度を合わせるようにしています。使わない水槽を使用して汲み置き水を作るのは、設置場所と費用が掛かりますが、ポリ容器で有れば比較的やすく購入できるので便利です。但しポリ容器に微温等を入れると材質が柔らかくなり、ふたが出来なくなります。また冬場はふたについた水滴が、下に垂れるので注意ししましょう。ふたを逆に使用すると、水滴が中に垂れるので防げます。

また注水の時には、風呂から洗濯機に水を移すポンプを使用しています。ポンプをポリ容器の中に入れてスイッチを入れるだけで注水できるので非常に便利です。

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 水草のトリミング

水草が順調に育成している場合、月に一度はトリミングが必要になってきます。トリミングは初めのうちは楽しいですがそのうち億劫になる可能性のある人は、成長の遅い陰性の水草がおすすめです。気にならない人は有茎草をこまめにトリミングして、見栄えのある水槽を維持することが出来ます。私の場合は、2本の水槽で有茎草、陰性のシダ類の水槽としています。

有茎草
非常に育成しやすい反面レイアウトが成長に伴い維持できなくなります。

ピッチによるトリミング
景観に会わせて、植えられたままの水草をカットします。カットされた部分の育成は止まりますが、脇芽が出てボリューム感を出すことが出来ます。但し繰り返せるのは2回程度で、下葉が枯れてきますので放っておくと椰子の木のように上の部分だけはがついている状態になってしまいます。

植え替えによるトリミング
底床に植え込む長さを考慮して水草をカットして植え直します。根の部分は処分してもいいし、そのままにしておけば脇芽を出します。ピッチによって出た脇芽を植え替えるだけでもかなりの量の水草になります。有茎草はピッチでトリミングをする、脇芽が出たら脇芽を植え込む、伸びたらピッチでトリミングを行うの繰り返しがよいようです。 

ミクロソリウムのトリミング
ミクロソリウムは、古くなった葉を処分することで新芽がたくさん出てきます。子株をつけたり苔の発生が見られ成長の止まった葉は、処分します。また環境が合うと大型化する傾向があります。自宅の水槽では大きな葉をつける物と小さな葉をたくさんつける2種類が見られます。また成長の過程で傷が付くのか、三つに葉が分かれる物もあります。葉の三つに分かれる葉から子株を取ってみましたが、子株は普通の形状の葉になりました。

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苔対策
水槽を立ち上げてしばらくすると、ほぼ100%の確立で苔が発生します。初めは随分悩みましたが今ではあまり気にならなくなりました。私流の苔が気にならなくなる方法の紹介です。
どんな水槽にも多かれ少なかれ苔は発生しますが、多く発生する場合取り除く方法を検討するよりも、発生させない工夫をする必要があります。水草自体に苔が発生するようで有れば是非システムの見直しをしましょう。

システムの見直し
水を貧栄養化にすることを第1条件とします。貧栄養化にする方法として、成長の早い有茎草を密植する。魚の飼育数を減らす。餌を少なくする。濾過を見直す(フィルターのメンテナンス、濾材の選定、フィルター自体の選定、水流の調節)、Co2、照明の見直し等が上げられます。水草水槽の場合、良い道具、器具は飼育者の技術の未熟さを補います。フィルターにしても十分なキャパを持つフィルターを選定しましょう。(キャパオーバーだと水流が強くなりすぎ、黒髭苔の発生を招くので注意しましょう。)

過度な照明を使用するため、ガラス面にはどうしても苔が発生するようです。ガラス面に発生した苔をマグネットの苔落としで落としても苔自体は水槽から取り除けないので、水換え時に落として極力水槽外へ出すようにしましょう。

苔の発生を抑える
生物兵器を利用する
代表的な苔取りのために使用するのは大和沼エビが、一番でしょうか。大和沼エビは、適正な匹数を入れておくと有効に苔を食します。ただ過剰に入れると新芽を食害するようです。またエンゼルなどに、補食されることもたびたびあります。但しかなりの強者で、90cmのエンゼル水槽にも大和沼エビを入れていますが、流木の陰に隠れたり、プレフィルターの隙間に隠れたしていて、しっかりと生き残っています。底床付近で、手足を活発に動かして苔を取る仕草は何ともけなげで愛嬌があります。
次にあげられるのが、オトシンクルスでしょうか。オトシンクルスはガラス表面に発生する珪藻を、なめるように食べています。又はの表面に発生した苔も非常によく食べます。但し水槽内に発生する苔だけでは栄養が足りなくなるので、キュウリの輪切りをたまに与える等して餓死しないように気を付ける必要があります。

葉の縁、器具類、流木に発生する黒髭苔は、木酢液を塗布することで除去できます。→木酢液の使用方法
この方法は、苔の発生を抑えることは出来ません、また葉自体にもダメージを与えるので注意しながら行いましょう。ただ駆除することにより広がることを抑えられるので有効な方法ではあります。有茎草の成長が止まった箇所に発生した場合は、発生した部分をこまめに取り除かないと次から次へと蔓延します。またシャーワーパイプに発生すると広がり方が早いようです。

パイプ類、器具類に発生した苔は、ハイターに浸けることにより簡単に除去できます。但し十分洗い流すことが必要です。

苔はどうしても発生する物ですが、苔を駆除するより、発生しないシステム作りを目指しましょう。また苔駆除剤等の薬品は、水草にも影響を及ぼすので、使用しないようにしましょう。

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フィルターの清掃
フィルターは、結構汚れるので定期的に清掃をします。但し清掃することによりバクテリアを洗い流すことになるので、回数を少なくする意味でもプレフィルターの使用をおすすめします。

プレフィルター
水槽内に設置するスポンジタイプの物と、パワーフィルターを小さくした大きさの専用のプレフィルターがあります。スポンジのプレフィルターは、安くてメンテナンスも容易ですが、水槽内に設置するためレイアウトを崩します。外部のプレフィルターは性能的には十分ですが、10,000円程度とかなり高価で、フィルターを止めてパイプを外さないとメンテナンスが出来ないデメリットがあります。プレフィルター自体でも物理濾過の他に生物濾過を行いますので、システム全体の濾過能力を上げることが出来ます。

自分の水槽では、テトラのP−Uをプレフィルターに使用しています。2週間に一度スポンジの部分を飼育水でもみ洗いしますが、かなりの汚れが出ます。またスポンジは意外と苔が発生しやすいので、木酢液をスプレーしてからもみ洗いを行います。フィルター本体は、プレフィルターをこまめにメンテナンスすることにより半年に1回程度のメンテナンスで済んでいます。

フィルターのメンテナンスは必ず飼育水で行います。水道水を使用すると塩素によりバクテリアが死滅してしまいます。

外部フィルターのメンテナンス
電源を切ります。

パイプ類を取り外します。メンテナンスがし易いようにタップをホースの途中に設置しておくと便利です。
モーター部分を外します。このときにO-RING等を損傷しないように注意します。またタップを閉めたままだと気密状態になり、取り外せない場合がありますのでこの場合は、タップを開けて排水してから取り外しします。フィルター内の水は排水しないでバケツ等に取っておくと洗浄用に使用出来ます。
濾材を洗う。
ざる等に濾材を入れて飼育水で軽くすすぎます。決して洗いすぎないように注意しましょう。
モーターヘッドの部分をメンテナンス
ヘッドの部分にもかなりの汚れが付着しています。付属のブラシ等を利用して丁寧に汚れを取り除きます。
パイプ類の清掃 パイプの内部を、専用のワイヤー付きブラシで清掃します。ワイヤーを先にパイプの中に通してからブラシを引き抜くと汚れを取ることが出来ます。

ウールをもみ洗いする。汚れがひどければ新品と交換します。
濾材を詰めてフィルターを組み立て、配管します。
呼び水が必要な機種で有れば呼び水を行います。呼び水を行ってすぐに水槽内に水を戻すと、フィルター内の汚れが水槽に入ってしまいますので、当初の水はバケツに受ける等して汚れが無くなった時点で水槽内に戻すようにします。
10 電源を入れてモーターを回転させます。エアーを噛んでいる時は、本体をゆする、電源を入れたり切ったりを繰り返すことにより抜きます。最後に各部から水漏れがないかを確認して終了です。

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エンゼルフィッシュの産卵
エンゼルフィッシュを飼育していると、かなりの頻度で産卵を繰り返します。一度の産卵数は数百匹とかなり多いのが特徴です。
産卵の前兆としてペアが他の魚を追い払う、水草やパイプ類を掃除をするように突っつき始める、雌の腹部に産卵管が目立ってくるがあげられます。混泳水槽、飼育密度の濃い水槽では自然繁殖は期待できないので、人工孵化を行います。但し人工孵化は殆どの卵が孵化し成長するので数百匹のエンゼルを飼育することになります。人工孵化は計画的に飼育できる数にしておきましょう。混泳水槽でも孵化まではたいていしますので、孵化後の稚魚を必要量だけ、ホース・スポイトで吸い出して人工飼育するのが望ましいと思います。

十分なスペースのある水槽が有れば問題有りませんが、小さな水槽で過密に飼育すると体型に大きな影響が出てきます。
是非計画的な孵化をしましょう。

人工孵化
産卵塔、葉の表面等水槽から取り出せる物に産卵をした場合は、それごと取り出して別の水槽に移します。飼育水は元の水槽の物を使用します。ヒーターの設定は28度前後にします。フィルターはスポンジフィルターで十分です。
卵の一部は白く濁って孵化しませんので丁寧に取り除きます。またカビの発生を防ぐためにメチレンブルーを入れます。

産卵後のケア
産卵後約2日で孵化します。白くなった卵は孵化しませんので、人工孵化の場合スポイトで水を送ってはがして取り出します。また死滅した卵がかびるのを防ぐため、メチレンブルーを色が付く程度に入れておきます。フィルターは水流が弱く、卵・稚魚を吸い込む心配のないスポンジフィルターがおすすめです。

孵化後の稚魚はヨークサックから栄養をとっているため、餌は必要有りません。孵化して4日程度でヨークサックが消えて泳ぎ始めるときに初めて餌を与え始めます。ブラインシュリンプは孵化させるのに24時間掛かりますので、産卵5日目、孵化後3日目にセットするのがタイミングになります。エンゼルフィッシュの稚魚は、食欲旺盛で、お腹がかなりふくれるほど餌を食べても平気でいます。一日三回は十分な量のブラインシュリンプを与えるのが理想ですが、時間差で1日三回ブラインシュリンプを、孵化させるのは困難ですが、最低1回はブラインシュリンプを与えるようにします。テトラのベビーフードも餌付きがよい餌の一つです。ブラインシュリンプを与えるときの注意として、孵化直後の物を与えることと、孵化しなかった卵、また卵の殻が混入しないように注意しましょう。
しばらくすると成魚と同じ体型になります。様子を見ながら冷凍赤虫を与えていきます。ここまで来ると後はどんどん成長していきます。

エンゼルは人工孵化すると非常に増えるので増やしすぎに十分注意しましょう。

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スネール対策
スネール対策で一番重要なのは、スネールホイホイなる、スネール捕獲用の器具を購入しないことです。全く効き目がないそうです。

スネールにどんなに注意をしていても、購入した水草について水槽で繁殖するようです。発生したら細めのホースで吸い出す、ピンセットで見つけ次第取り出すことが一番の駆除方法です。またオトシンクルスはスネールの卵を食べるようで、オトシンクルスがいる水槽にはスネールが発生しません。一度水草水槽でない水槽に意図的にスネールを入れてみましたが、死んだスネールが腐敗して、かなり水質が悪化してしまいました。やはり多き長居はないといっても見苦しいので見つけ次第駆除しましょう。

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ブラインシュリンプ
結構値段の高いえさですが、栄養化が高く稚魚にはもってこいの餌のようです。ブラインシュリンプを孵化させるのには、28度前後の海水と常時のエアレーションが必要になります。専用の容器も販売されていますので、それを購入するか、参考にして自作しましょう。ペットボトルの容器を代用して手軽に自作できます。水温を、28度に保つには、プラケースに水を入れて保温するか、水槽のガラス面に固定します。ガラス面に固定するときには落ちてしまったり海水が飼育水に混入したりしないように十分注意します。
塩素を中和させ温度を合わせた水に必要量のブラインシュリンプの卵を入れ、エアレーションを行います。あまり強くエアレーションを行うと孵化したブラインシュリンプがバラバラになるので、強すぎないように注意します。
24時間後には孵化しているのでエアレーションを止めて、中層に集まったブラインシュリンプをスポイトですって稚魚に与えます。ブラインシュリンプは光に集まる習性があるので、光をあてて集める事も出来ます。
専用の容器が汚れたので一度洗剤で洗ったことがあります。結構良くすすいだのですが、しばらく孵化率が落ちました。洗剤はやはり大敵のようです。

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ホース類のメンテナンス
ホース類も意外と汚れるのでこまめにメンテナンスすることが必要です。専用のワイヤー付ブラシを購入すれば手軽に掃除することが出来ます。フィルターの流量が落ちたと感じた場合は、フィルターのメンテナンスと同じにホース類の内部の汚れの掃除をしましょう。掃除後は各部から水漏れが無いかを必ず確認します。


大掃除
年に一回は、大がかりになりますが、水槽全体の掃除をおすすめします。
バクテリアにダメージを与えないように、底床、フィルター、換水は、期間を空けて行うことをおすすめします。
水槽の見えない部分にもかなりの汚れが有りますので徹底的に掃除をしましょう。(但しフィルターの濾材は徹底的に掃除してはいけません。)
先ず魚を水槽からバケツ等の容器に移します。バケツに飼育水を入れてネットですくいます。魚にダメージを与えないように十分注意しましょう。また動きが早くてすくいにくい魚は、水量が減ってからすくうとたやすくすくえます。
水槽内の飼育水は、2/3は取っておくようにしましょう。残りの1/3で底床、濾材を洗います。

バケツ等の容器に移した飼育水は掃除が終了後水槽に戻します。また容器にはヒーターを設置して温度変化がないように注意します。またエアレーションも行います。環境が変わったことで、魚が落ち着かず、ちょっとした物音でも飛び跳ねるので、蓋等で飛び出さないように十分注意します。
植栽されている水草も、保温に気を付けて水を張った容器に入れておきます。

魚、水草を取り出した時点で器具を取り出します。パイプ類、器具類に苔が付着している場合はハイターの希釈水に浸けておきます。水槽に設置するときは十分にすすいで、薬品が水槽内に入らないようにします。

流木も取り出してブラシ等で丁寧に汚れを落とします。苔が付着している場合は熱湯に浸けるか、木酢液をスプレーすることにより取り除くことが出来ます。

底床は、ソイルで有ればすべて交換します。大磯他再利用が可能なものは、飼育水ですすぎます。水道水で底床をすすぐとバクテリアが死滅しますので注意しましょう。

次に空になった水槽を掃除します。60cm水槽までなら移動できるので浴室に移動してぬるま湯で、丁寧に汚れを落とします。水槽本体には洗剤を使ってはいけません。しつこい苔は、60度程度のお湯をかけることで、除去できます。お湯の取扱及び急な温度変化による水槽の破損に注意しましょう。水槽の縁もかなり汚れています。90cm以上の水槽では中央に取り付けられているバーの裏も丁寧に汚れを落とします。
ガラス蓋も丁寧に洗いましょう。

水槽の洗浄が終わったら水槽をセットします。水を入れると動かせないので、水平縦横のレイアウトに注意します。

底床を入れて器具類をセットします。各部に水漏れがないか再度チェックしましょう。底床がセットできたら水を注ぎます。底床が乱れないようにプラケース等に注ぐと良いでしょう。新しいソイルを入れた場合は、塩素を中和させた水を入れて一度排水すると早く透明な水になります。その後バケツ等に取って置いた飼育水を水槽に戻します。

水草水槽の場合は、水槽に1/3程度水を戻したときに、水草を植えると作業がし易くなります。

水草、ヒーター、照明器具、Co2、ホース類、フィルター等の作動を確認したら魚を入れます。掃除後は水質、魚の状態をチェックするのを忘れずに行いましょう。


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