愛犬の訓練について

あなたの愛犬はどうして言う事を聞かないのか?
〜それはあなたのしつけが甘いからです〜

愛犬に対して一番の愛情表現は、訓練を通してあなたの命令に従うことが出来るようにしてやることです。
反対に犬にとって一番残酷なのは、訓練を受けられなかったことによってもたらされる苦痛や死です。
犬は訓練を受けることによって、はじめて人間の友として、人間と共に暮らすことができる唯一の動物になることができるのです。
問題のある犬をあらゆる方法を使って訓練してみてもうまくいかず、紐につながれているときは言うことを聞いても、放してやると自分の役割を忘れてしまって勝手な行動をとるということがよくあります。
このようなときは、問題の行動を修正するために、電気による刺激を用いたしつけ訓練機を使った訓練方法をお試しになって下さい。適正な強さの電気による刺激は、罰として適当な効果を持っており、多くの人達が取り入れている訓練方法です。
けれども罰としての電気刺激の利用は、しつけ訓練機の使用目的のごく初歩的なものに過ぎません。訓練では、まず犬に有益な行動に対する積極的姿勢を促し、次に必要があれば訓練機を用いて望ましくない行動に対する制約を加えます。
しつけ訓練はここで紹介する適切な使用方法に従って使用されることによって、あなたと愛犬との新しいコミュニケーションの可能性を開いてくれます。
  

ここで、「しつけ訓練方法」の一例をお教えしましょう。

以下、訓練機とは『しつけ訓練機』のこと
「しつけ訓練機」をお買い上げの方には「正しいしつけ訓練機の使い方」の訓練教本が付いております。
「待て」の訓練では、まず訓練機の首輪を犬の首に装着し、7m程度のロープ(引き綱)を使って命令語を
教えます。ここで犬を貴方の左につけてロープを持ち、一緒に5〜6m歩いては止まります。
止まる時にロープを強く引くと同時に、「待て」と声をかけます。再び犬を歩かせる時は、「オーライ」または
「前へ」と命令し犬を歩かせます。
これを繰り返し、犬が少しでも止まるようになったら、必ず褒めてやりましょう。こうすることにより犬は止まる事を理解するようになります。

座り込んだり、寝転んだりしたらすぐに立たせて「待て」と命令します。
この訓練を十数回繰り返した後に、今度は訓練機を使って訓練をしましょう。ロープを引くように見せかけて
その代わりに刺激を与えて「待て」と命令します。
その刺激の与え方は、弱い刺激から始めましょう。
数回これを繰り返すと犬は「待て」を覚えます。

次は犬を止まらせておき、犬から離れる訓練を行います。

「待て」の命令で犬が止まったら貴方は犬から少し離れてみましょう。
ただし、犬が別方向へ逃げることも考えてロープは犬にわからないように必ず持っていること。
犬が止まったままでいたら、速やかに犬のもとへ戻り褒めてやりましょう。
そして徐々に犬との距離を広げていく訓練をします。
犬は貴方が遠くへ離れるようになると、必ず貴方の方へ来ようとします。
犬が動く瞬間、「待て」の命令と同時に刺激を与えることが肝心です。

最初のころ、犬は刺激を与えられると必ず貴方のもとへ来ますが、ここで犬を立ち止まらせた場所まで戻
し、再び「待て」をかけて離れます。

待っていたら早めに犬のもとへ戻り、犬が待っていたことを褒めてやります。
早めに戻るのは犬が待っていれば刺激を与えられないで主人に褒めてもらえる、「待て」という命令語を
覚えさせるためです。
この訓練を2日程行えば犬から遠く離れられるようになり、ロープなしでも出来るようになります。
1回の訓練時間は20分を限度に行うことが大切です。
長時間訓練をしたり、一度に色々な訓練を教えても犬は理解出来ず良い結果は出ません。
以上は命令語を使った訓練方法の一例です。

命令語を教える訓練とは・・・・・・
待て、来い、後づけ、お座り、伏せ、回れ、離せ、やめ、飛べ、車に乗れ、犬箱に入れ(ハウス)、等。

愛犬が望ましくない行動をした時には、命令語をかけずに強い刺激を与える事が肝心です。
例えば、愛犬が走る車を見て追いかける時は、追いかけようとした瞬間に刺激を与える事により、
その車が自分に刺激を与えたと思い(一度交通事故に遭った犬は、車を避けるのと同じ)、車を警戒する様に
なります。

望ましくない行動とは・・・・・・
車を追いかける、人を攻撃する、他犬を攻撃する、動物を襲う(家畜類、鶏、ウサギ)、
余計な動物を追う、穴を掘る、無駄吠え、体に汚物を付ける、拾い食い、等。

この様な時は命令語を掛けなくても刺激を与えてください。ただし犬が行動しようとした瞬間に与える事が
肝心です。悪い事をした後で刺激をかけても、何で痛い思いをしたのか犬には理解できません。

貴方もこの様な要領で『しつけ訓練機』を活用して立派な愛犬に仕上げてみませんか。


第2話 (訓練機の使用目的)につづく

佐々木 善松

1940年宮城県生まれ

1967年アメリカ・コネチカット州で約1年間、プロ訓練士の元で修行。
1969年日本で初のプロ猟犬トレーナーとなる。
現在、(社)全日本狩猟倶楽部理事・東京都支部副支部長、東京都公安委員会
猟銃等講習会講師、及び射撃指導員、福生銃砲安全協会副会長