Last update Jan.15,2001
毎回テキスト周りがヘボいTony原画のゲームですが今回のは以前シェイプシフフターから出たのに比べると数段マシです。一応ゲームにはなっています。 といっても、今までのがあまりもひどすぎて評価の対象にすらならないので今回のもやっぱりダメです。 シナリオは導入部となる前半と、自分が光の使者として生きるのか、それともい闇になるのかによってがらっと話の変わる(これで変わらないほうがどうかしているが)後半との二部構成になっている。
で、その内容だが、タロットカードになぞらえてやたらとヒロインが出てくるので一人一人の書き込みが甘く、美麗で華麗で幻想的なTony氏原画によるイベント/Hシーンもいまいち盛り上がれない。氏の熱烈なファンとしては非常にやるせないものがあった。 特に前半は気がついてみたら終わっているという感じだ。いったい何人の女の子とやったのかまったく印象に残っていない。 それでも生き様が決定しだす後半ではそれなりに盛り上がるのでまだしもマシだったが、これだけのプロットを詰め込むのはいくらなんでも無理がありすぎる。 大きなお世話だろうが着眼点というか設定自体は悪くないので、OVAもしくは漫画にするというように別の形で発表したほうがよい結果が得られたのではないかと思う。って、本当に大きなお世話だな。
あまりに話を端折っているので面白くなかったが、酷評するには気の毒な程度には頑張っている作品なんだよな、ホント。 合間々々にちんちろりん、カードバトル、タイピングゲー、といったミニゲームを入れたりと結構いろいろやってくれているし、曲もファンタジー冒険ものにそぐうように燃えるのが多い。 タイトル画面BGMの勇壮な雰囲気、エンドロールの冒険やり遂げたぜ!みたいな喜びの中にそこはかとない寂しさの混じった曲といいなかなかに聴ける曲が多い。
しかし、どうしてTony原画のゲームは絵の内容にシナリオが見合っていないかな。 この美麗な入魂の原画が実にもったいない。 非常に残念なことではあるがTony氏の原画がよっぽど好きな人以外はやる必要はないでしょう。オレ的に絵はマジ最高だった。