Last update Mar.27,2000

Spiritual Beggars / Ad Astra

元Carcass、現Arch Enemyのマイケル・アモット率いる新感覚ブルーズロックバンドの三作目。

一枚目が出たときから注目していて、二枚目は欲しかったのですがなかなか買う機会が無く未だに持っていないのですが今回のNewAlbum「Ad Astra」はあまりのカッコよさに早速ゲットしてしまいました。

並行しているもう一つのプロジェクト「Arch Enemy」の方ではデスメタルを通過した新世代のヘビーメタルを演っている彼ですが、このSpritual Beggarsではシンプルなブールズロックを演っています。

これがもうメチャクチャカッコいいんですよ。
本邦ではもう一方のプロジェクトであるArch Enemyの方がメロデスバンドとして断然人気あるんですが、わたしはこっちの方が好きですね。 余談ですが、多分Arch Enemyってメロデスの中では一番支持されているバンドだと思うのですが、わたしの耳にはメロデスっていうよりも今時の普通のヘビーメタルに聴こえます。絶対にメロデスバンドじゃないっ!
世間のメタルファンって絶対おかしいよ・・・

いや、そんなことは今関係ないですね。

話をSpiritual Beggarsに戻すとしましょう。
このバンド最近流行っている60年代原点回帰のただのブルーズロックバンドじゃありません。 70年代のへービーメタル、80年代のスラッシュメタル、90年代のデスメタル、ハードコア、これらのエクストリームミュージックをすべて通過してきたマイケルアモットがそれらの手法を取り入れた上で作り上げた新たな千年紀にふさわしい新感覚のブルーズロックです。 決して過去の焼き直しではありません。今だからこそ出来る音を演っています。

中心人物であるマイケルが二つのプロジェクトを同時に行っているということもあって、これまでのSpiritual Beggarsの音はリフ一発といった感じで曲が随分とリフによるグルーブ重視に偏っていたのですが、今回のアルバムでは彼のギタリストとして持っている非凡なメロディセンスが遺憾なく発揮されていて、ロックの構成要素であるリフとリードにグルーブとメロディがバランスよく配置された力作に仕上がっています。

ホント並みのセンスじゃありません。
なんでファンキーなグルーブとクラシカルな泣きのメロディが同居できるんでしょうか?さすがはマジデスメタルバンドだったCarcassにおいて、ヨーロピアンへビーメタル直系のメロディを大胆に導入してメロディックデスメタルを発明した人なだけのことはあります。このアルバムによってロックミュージックはまた一つ新たな次元へと進化しました。

もともとマイケル・アモットって60年代から70年代のギタリストに多大な影響を受けているのですが、それらギターヒーローのおいしいところ総まくりって感じです。
エリック・クラプトン、ジーミー・ペイジ、マイケル・シェンカー、ウリ・ジョン・ロート、ゲイリー・ムーア、リッチー・ブラックモア、こういったところですね。

サイケでファンキーでヘビィなグルーブの中に切り込んでくる北欧ギタリストならではの煽情力たっぷりのメロディ。なんてカッコいいんだっ!

Rockが好きだという方には大プッシュです。

あ〜、ライブ行きてっ!