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生きる幸せ

木内勇


わたしたちは宇宙を駆け巡る

生命の源泉である果てしなく続く宇宙を

どれだけの空間を移動して

どれだけの時間をかけて

この地球にやってきただろうか

そして やっと辿り着いた この地球で

生命の体となり 地球の体となり 

偶然にも結びついた

留まることを知らない物質

わたしたちの体から離れようとも 

また新たなる生命の息吹となり

空気となり

宇宙の塵となる

束縛されることなく自由に

そして永遠に宇宙を旅する

この地球は変化を続け

わたしたち生物も透明薄弱な未来をもとめ

さまよう

人間の精神も物質の幻想なら

この世界も虚無

わたしたちは共振しあう

それが仲間であり 物質の調べ

物質の共振だろう

時空の狭間で揺れる人間なんて 

どれだけ ちっぽけなことだろうか 

そう思う時の瞬間が 

虚栄心やプライドを皆無にする

すべての束縛から開放させた気分に

させてくれる

幸せはとにかく

精一杯生きること

物質が躍動してるかぎり 

生きて

宇宙に生きた証を刻み続ける

それが幸せの軌跡だろう



作者紹介/木内勇。宇宙の神秘性は生命の作りにもいえることではないでしょうか。宇宙が150億年を経て形作られたなら生命の基本であるDNAはまだ30億年しか経っていません 人間の精神が物質の幻想であるならば私達が生きている意義はどこにあるのでしょうか。