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あたたかいよるに包まれて

砂布巾


あたりはもうすっかり暗くなり

鳥たちも翼を休めてねむる夜

誰もが傷つき疲れ果て

朝の訪れることに信じられない思いで

いつしか淡い泉に沈むころ

冷たい闇の中でまだあなたがもがいているとしたら

ぼくはいつだって手を差し伸べる

誰もが毎日を生まれ変わり

紡いでいく一人一人の人生

あなただけが独りで抱え込む理由などない

あなたの中がたった独りきりだから

時として強いが

また、時として愚かしいほど脆いのだろう

ほらよく見据えて

強いのはあなただけではないし

誰もがあなたと同じ弱さを秘めているのだ

だから少しは安心しておやすみ

淡い光を放つ泉に体を浮かべるような気持ちで

夜の彼方へ沈んでいけばいい

見かけよりずっと暖かい

こんな夜くらいは

鳥たちの寝息を聞きながらおやすみ

なにものにもきっと邪魔はさせやしないから



流れ星でさえ今夜は降らないよ



作者紹介/砂布巾。どうも砂布巾です。今回は2作品を投稿します。まだストックはあるのですが、ワープロに入っているので打ちなおしています。おいおい投稿させていただきますのでどうか読んでくださいね。