風景
山田こうじ
オレンジ色に 燃える夕日が 海に沈む夕日が
世界 の終わりを予言する
だが世界は すでにいつもそこにあり
追いついても 追いついてもすぐ逃れ去る
恋人の様にそこに有る
あなたは そこにいる とおもっている
だが本当はどこにもいない
目的というなの死刑執行人がすべてを耕した後の
寂れた土地
風さえない 風景
そこは 誰一人住んではいない
住もうともしない
つかの間の 絶対的風景