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夏のつよい まひるの光 猫目石 まひるに焼かれた眼球が よるになるとぢんわりとする あんまり乾くものだから ぼくはぢっと 目を閉じている まひるの光の残像が ちらちらとまぶたの裏側に踊って ぼくはもいちど目眩をおこした 光のカケラが掴めそうで 目を閉じながら両手を伸ばしたりしたんだ 目を開けると カケラはどこにも見当たらない 夏のつよいまひるの光は 僕の眼にまっさきに飛び込んできて よるになっても帰らない それからだんだんに ぼくのからだを夏の住処にしていくのだ そうやって今年も まぶたのとおくから ぼくの体に夏が染みはじめる |
作者紹介/猫目石。 紫外線で目がイタい(T T) 夏のまひるの光は、目の底がぢんとします。 |