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くじらのしぬうみ

猫目石


くじらはどこでしぬのですか


りくにむかってぜんそくりょくでおよぎ

しゅうだんでしんだくじらのしゃしんしか

みたことがないので

そうではなく

くじらはどこでしぬのですか


あのおおきなくじらはどこでしぬのですか


うまれただけのくじらがしんでいくのですから

やがてはよぞらへおよいでいってしまうだとか

そんなめるへんではなくてめるへんではなくて

くじらはどこでしぬのですか


おおきな私のからだをするどいさかながくらうだろう

ちぎれた私のにくへんをちいさなさかながくらうだろう

私のちはここちよいしおみずになって

私のほねにまりんすのーがつもるだろう

ほねにはびこるもやかいそうが

私をゆたかにとむらうだろう

とむらうだろう

おりかさなる私のはっこつのはかばは

ゆたかなそうぎをするのだろう


ゆらゆらと

わたしはくじらがしぬうみをかんがえる


くじらのしぬうみで

わたしもしにたい



作者紹介/猫目石。生きることと死ぬこと。両方合わせてイノチってこと。イノチについて考える事もたまにある。
冬の空をみながら。空は晴れていて、とても気持ちがよい。