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遡行

bluedesign


心の薄れた者のやや遠慮がちな、めそめそと詠う恋の詩を傍らに

君の灰を撒きながら、わたしが壊れてしまうよ。


心優しき盲目の従者が真実の中心を

その僅かな中心を両手で包み込んでわたしと壊れて終うよ。


街の鐘は根幹、根幹と鳴り、私たちが向かうべき方向を告げる。


しかし、暗く憂鬱な空は

黒と灰色の大理石のような淀みで、大衆の進むべき道を閉ざしてしまう。


道端で自分がまっぷたつに成るまで剣を突きたて、

なお、ゲラゲラと笑う大道芸人に、拍手を。


静かに逝く者たちに、献花を。


そして、言葉で自分の本質を辿るわたしに、新たな一歩を踏み出す勇気を。