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雨の匂いにむせかえり

peanuts



雨乞いの町にようやく降るもの




低い家並みが煙る





それはこの町の

閉ざされたひとびとの

心までぬらすだろうか






都会から移り住んだ




わたしは


さびしさをまぎらわせず




そのうえこの雨だ






ただ竹林の中に居て




両手で救うだけだ






雨の匂いにむせかえり






あまりにも今の心象風景に重なるので




年甲斐も無く


涙してしまう