銀色さぱり
猫目石
銀色の
雨のよう
自分を痛めつけるようにして
切った髪の毛
鋭角的なハサミ
ぱらぱらとこぼれる
かつて「私」であった髪の毛を
踏み付ける私の素足
穏やかに外は雨で
やわらかな銀の雲で
軽くなった
あ かるくなってきた
私は涼しい首筋を
まっすぐに伸ばして
軌跡を見つける