青い濃密
葉月京
身体の輪郭は
階段にとける
高貴な生き物みたいに
影の密度をえらんで歩く
息遣いも体温も
誰にも知られないように
足音も
少しずつ
重くなってゆく
またひとりで
歪みを探す
ああ
孤独は青いインク
けっして落ちない
染みをつくる
濃密な
五感に張られた青い膜
破るのは