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「悪夢」

古松桜一


君は待っていた

待っていてくれたんだ


ただ、ただ僕が行かなかっただけ

君はあてもなくしかたなく

僕を待っていてくれたのに


 もう会うこともない君

 僕を待っていてくれて

  本当にありがとう


 もう僕を忘れている君

  裏切ってしまって

   ごめんなさい


君は待っていてくれた

 それなのに・・・

  僕は・・・


もうあの時には戻れない

もう君に会うことができない


 僕と君とは違う道を歩んでいるんだ


もう君の声を思い出せない

もう君は変わってしまったんだ

もう君は昔の君じゃないんだ

もう君はいつになっても君にはならない

もう君は僕にとっての君はいない

 君とはもう一生会えないんだ


あの時、君は僕を待っていた?