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NAKED BLUE

八木隆充


よく出来たフェイクで固めた明日への約束
夢の終わりに朝が来たとしても
始めからなかった様に
試されるかの様にまた夜がくる

朧に見える幻に語りかければ
当たり前に消し飛んでしまう
始まりと終わりは一つになり
繰り言は行き場をなくす ただ染められる

永遠に佇む NAKED BLUE
許されない DESTINY
崩れ落ちたかけらに 抱かれ削られるまま
たとえ全て夢に堕ちたとしても
たとえ全て乾き枯れたとしても

抜け落ちた笑顔と笑い声と泣き顔の虚像
偽ろうとする言葉にココロはなくても
いつからか当たり前の様に
悲しいほどに目線をそらしていた

水面に浮かぶ NAKED BLUE
思い出せない HISTORY
寝苦しい夜にさえ 何も答えられずに
たとえ全て露と消えたとしても
たとえ全て愛と呼べなくても

誰に問えばいいのかさえ解らずに
街灯(あかり)を見上げ待ち焦がれた
嘘と真は背中を合わせ
いつか見たあの蒼さが 瞼に溶け滲んでいた

街はまた朝を迎えた ココロは身体をすり抜けて泣いた



八木隆充

1971年生まれ。デザイン、イラスト、写真も手がける歌って踊れる吟遊詩人。企画機関<PPP>幹事会員。