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ネオポケソフト講座
第五回
「SNKvsCAPCOM 激突カードファイターズ」
購入時期:1999年10月
まあ、義務?

注・今回の批評はマジック・ザ・ギャザリングに代表されるトレーディングカードゲームを少しでも良いから経験していないと理解に苦しみます。また豊富に経験していても理解に苦しみます。

 さすがにこの二本はまとめて書いちゃいます。
 あのSNKとカプコンが手を組むという事で、一部で話題騒然となった某日の発表。その手始めとして世に送り出されたのがこのカードゲームですが、プラットホームに難があったのかどうか、いまいち盛り上がりきらないのは誰のせい?
 以前日記である程度触れましたが、今になってもおよそ感想は変わりません。要約すれば「キャラゲーである事を前提とすれば及第点という位の出来」だって事ですが。
 カードの種類はキャラカード(クリーチャーと言った方が通りが良い)とアクションカード(ソーサリーにエンチャント風味を混ぜた様なもの)の二種類。ゲームの場はきわめてシンプルな構成で、キャラを出すスペースと捨て札置き場しか無い。更に全300種類のカードのうち、アクションカードは60枚だけとなると、キャラカード主体のデッキ構成が前提になっているとしか思えない。その分という事か、多くのキャラには何らかの能力が備わっている。場に出た時に発動する誘発型能力・タップして発動する起動型能力・場に存在するだけで常に効果を発揮し続ける常駐型能力の三種類で、基本数値(BP=攻撃力兼HPとSP=後述)とこれら能力によってキャラの個性を際立たせ、戦略に幅を与えるという事になる。もっともこの試みが成功しているのかというと微妙。キャラを出せるスペースが3つしか無いからである。これでは「BPは低くても面白い能力を備えているキャラを大量に並べてコンボを仕掛ける」といった戦略は成り立たない。結局デッキのテーマにこだわる事も、好きなキャラにこだわる事も出来ずに、性能重視の似通ったデッキ構成が幅を利かせる事になってしまっている。キャラの個性という点ではもう一つ「援護」というシステムがある。場に出ている自キャラに、手札にあるキャラカードを付ける事でBPを上昇させるというものだが、成立する組み合わせはキャラ毎に決められていて、それがキャラの相関関係を印象づけてくれたりする訳である。更にSNK側とカプコン側とでも援護関係が成立する組み合わせもあり、意外なつながり具合を楽しむ事も出来るという寸法。まあ面白いんですけど、上昇するBPが一律300というのはどうなのか。BP300しかない奴にBP1000のキャラを援護でつけてやる事にどれほどの意味を見出させたかったのでしょう。
・・・何か長くなっちゃいましたから後編へ続く。一人よがり万歳。

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