悲しみという存在


 
    それは
    海のように深く
    津波のごとくふいにやってくる

    それは
    いつも月夜の晩で
    かぐや姫の忘れ物

    それは
    海が映す月明かりのように
    暖かい様で 揺れている

    それは
    どんなものより重たくて
    涙のように美しい



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