留意する点としては、ステップする際に、まずしっかりステップ板を推進方向に滑らせて、そして体が遅れないようにその板に、重心を乗り移らせていくという点です。
足をあまり引きつけないガニ股で、左右に重心を大きく振って頻繁にバタバタとステップしても、ポールをガシガシ着けば、なんとかスケーティングは出来ますが、これでは体力のロスがとても多くなってしまいます。その点ステップ動作を一回一回しっかり行って、スイーッ、スイーッとステップ回数をうんと減らした方が、はるかに体力を無駄にせず、楽に走れます。
また引きつけたステップ足は、次に小指付近から接地するようステップしますので、気持ち膝を開いたO脚気味にしておくとなお良いでしょう。
(お詫びと訂正〜以前は”膝を曲げて”という表現でしたが、膝を曲げる事に意識が向かうと腰が落ちて後傾に(へっぴり腰に)なりかねないので、”すねを前傾させて”という表現に改めました。)
ここで十分こらえることで,後でステップする際板を十分前に滑らせながらステップ出来,ステップ足に乗り込んだ際に充分な推進力が得られます。
またポールを突く位置は両足つま先付近に,左右そろえて突きます。左右のグリップの離れはほぼ肩幅。あまり広げすぎると力が入りませんので。
スピードに乗せる時は、キック足のスキーが雪面から離れる直前に一度強くキックをします。但し足首のスナップを利かせたキックをするとふくらはぎが長距離持ちません。ふくらはぎの筋力を使わず、踵を後方の雪面に押し出すようにヒールキックをします。キックした瞬間スキー板がしなり、キック終了時にビョンとしなりが戻るような感じが体感的に得られればバッチリ。
腰が引けて上体が前屈みだと,バランスが取れず滑走距離が稼げないばかりか腰にも負担がかかります。しっかり腕を後ろに振り上げる事で上体を延ばし、かつ一本の板の滑走時間も延ばします。この時板は雪面にフラット接地を心がけましょう。
8.次は後ろに振り下げた腕を、大きく前に振り上げると同時に、軽くキックし、脚を踏み替えす程度にステップ(ポールも突きません)します。
また2歩目のキック時は、背筋をしっかり伸ばして斜め前に背伸びする感じです。前屈みにだけはならないようにしましょう。
その後、最初からの繰り返し,ステップに備えて1.に戻ります。
慣れてきたら今度は、ステップする角度をだんだん小さくするようそしてなるべく高い位置に腰を保つことに心がけましょう。 だんだんがに股の角度を小さくすれば、その方がスピードを殺さなくて済みます。そして高い位置で腰を保つことで、太股の負担も少なくなります。
一連の動作が途切れずに流れるように出来れば,滑らすテクニックはバッチグー!でしょう?。
皆さん理解出来ましたでしょうか?。ちょっと分かりにくかったでしょうね。要は,
ちょっと重たい(126kb)ですが、GIFアニメーションでも一連の動作を説明しています。タイトルか、右上の写真をクリックしてみて下さい。
スキー場の下のような整地された平坦地で、20m位離して目標物を置き、8の字の練習を行うのも、ステップ動作のいい練習になります。
でも一番練習になるのは時折,ポールを使わないで滑って見ることです。
ちょっとはじめはバランスを取りにくかったり,バタバタ歩くだけでスピードが出なかったりしますが、直に慣れるでしょう。それとともにバランスとキックの要領が得られると思います。
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