'99年3月上旬に、山用にK2のPowderと言うカービングスキーを買ったばかりなのに、なんとその一ヶ月後、またまた山用にカービングスキー&ジルブレッタ#404をセットで買ってしまいました!。せっかく買って、一ヶ月しか使用していないのになぜかって?。先代の板も、深雪での浮力・悪雪での取り回し等がとても良く、山スキー用としては決して悪い板ではなかったのですが、カービングターンの面白さに目覚めた私としては、もっともっと切れ上がりの鋭い上級モデルの板が欲しくなってしまったのです(ほとんど病気?)。 また山スキーツアラーとは名ばかりの暴走ダウンヒラーである私、高速でクラッシュしても捻れ解放しないビンディング(ビネッサ)に長年不安があったこともあり、スキーのシーズンオフになって、上級グレードのこの板がやっと半額まで値が下がったこの際、思い切って買ってしまいました。(パンパカパーン!) ![]() 写真〜下からK2のPowder、X-Plorer、ゲレンデ板 今回買った板はまたしてもK2(値段がお手頃だった)。品名はX-Plorerと言うオールラウンドカーブの上級モデルです(183cm)。当初はパウダーカービングのロシニョールのBANDIT XXX(なんとトップ幅115mm!)と言う超極太板をあっちこっち探していたのですが、さすがにこの完全オフピステモデルは台数が出ないために注文販売、ほとんど定価で買うしかありませんでした。でもこのX-Plorerだって、トップ幅107mm、センター幅75mm、テール幅98mmとなかなか極太。先ほど買ったK2のPowderより全体に8mm程太く、私のゲレンデ板と比べて、トップ幅・テール幅共に1.3倍と、並べてみるとゲレンデ板がまるで歩くスキー板の細さに見えてしまいます。 これだけ太ければ、パウダーでの浮力がかなり期待できます。 k2のHPによると、”雪質や地形を問わずに滑りまくりたい、上級からエキスパートレベルのスキーヤー向き。スノーボードのような滑走が可能。”というキャッチフレーズです。もう今シーズンはパウダーでの浮遊滑降は無理なので、新雪の降る来シーズンが今から待ち遠しいです!(なんと気が早い!)。 但しカービングスキーの魅力は、その太さから来る浮力だけではありません。グサグサの腐れ雪でも快適にターンできるそのカービング特性です(これが板本来の特性なんですが)。春先の水気をうんと含んだザラメ雪は支持力・切断力が弱く、スキーが横にばっかりずれて減速してしまい、横ずれしないようかなりの神経を使わされますが、この板はしっかりと板を傾けて踏み込んでさえいれば、実にシャープに、見事なまでに板が前に走ります。横ずれしないよう神経を使わない分滑りを存分に楽しむことが出来ます。 この板のジャンルは”オールラウンドカーブ”と言うそうで、”ピュアカーブ”や”エクストリームカーブ”と呼ばれる板ほどは、硬くもなければ神経質でもないのが、山で使うにはなお良いです。”ちょっと切れすぎた”と思えば、ちょっとだけ角付けを甘くするだけでテールがずれ、一気に減速出来るので、危険ではありません。 ただ先代のカービング板と比べると、悪雪では重たく感じ、若干取り回し性は落ちるようです。またこれだけ幅があると、従来から使っていた細幅シールでは登坂力がかなり落ち、特に急斜面をジグザグに登る時は、結構辛いものがあります。ちゃんと市販されている、カービング板用の幅広シールに買い換えないとだめかしら?。 フカフカの深雪ではウエーデルンで、ふわっふわっとした浮遊感を楽しめ、残雪期のザラメでは、一枚バーンの幅を存分に使った高速大パラでカービングターンと、一粒で二度美味しい思いが出来るこの板、従来からあるペタペタの山スキー板しか知らなかった時代には、もう戻れません。 ところでせっかく買って、一ヶ月しか使用していない、先代のカービング板はどうしたかって?。付いている締具はセーフティー面でベストとは言えませんが、パウダーは勿論悪雪でもなかなか楽しめ、山スキー入門板としてはオールラウンドに十分使えるので、X-Plorerを買うためにパソコン通信仲間に売りに出し、この度めでたくアルペンスキーの達人に買って頂きました(ドナドナドーナードーナー)。可愛がってやって下さいませ。
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