拾いあげてみると、それは孫悟空の金輪のようなものじゃった。
吾作の頭の周りくらいの金のぴかぴか光る輪の一方が切れており、
その反対側には五つの角を持った大小の光る板がついておった。
星型、と一言言えればよいものであるが、当時の日本では
これを星と認識できていたのだろうか。当時の家紋の「星」は
毛利家の一文字三つ星や松浦氏の三つ星や石田氏等の
九曜星などからわかるようにただの「●」である。
一般に星型のように思われる安部清明家の
安部氏土御門家の家紋は清明桔梗であり、星ではない。
☆を星と認識するのは西洋人の考え方で、「涙がキラリ☆」も
本来の日本的感覚からはキラリとは見えないであろう。
いわんやつのだ☆ひろをおいてをや。
関係ないが●は黒田氏の家紋で「黒餅」という。
なんだ黒餅って。イカスミ餅か。平成10年ごろにイカスミブームというのが
あったが、それ以前にもあったのかイカスミブーム。
どんなブームだったか、黒田氏の子孫の方はぜひご一報いただきたい。
「いったいなんじゃろうな、これは。」

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