SKODA TYP952 KABURIO  plus model 
やっぱりプラスモデル!
 待望のプラスモデルの新作。今回も超マイナーながら魅力的なアイテム、恐らく現存する車両を徹底取材して作ったに違いない見事な再現度、パーツの抜きの技術的すばらしさ、ディテールアップパーツの領域まで踏み込んだ妥協のない部品群。どれも最高水準のキットです。

 実車について・・
 本当にマイナーな車両です。SKODA SUPERB 3000という乗用車をベースに、ドイツ軍向けに作られた(kfz.15に分類される)軍用乗用車が「952」のようですが、キューベル型の平面的なボディの写真はあるものの、この丸みを帯びたタイプは非常に珍しく、今回、写真1枚しか見つけられませんでした。(ま、テンポもランツ・ブルドックも似たような物ですけど・・・。)
 同社の他アイテムと比べると「平凡」な車ですが、チェコらしく4輪独立懸架の4X2です。完成写真と違ってリアタイヤは「逆ハの字」型にキャンバーが付くので、組立時は(ちゃんと斜めに再現してある)アクスルシャフトに対して直角に付けるべきでしょう。
 モールドのキレがいい!
 全長136ミリのシャシーと同サイズのエッチング。エッチングは45パーツと、この手のキットとしては少なめ(?)です。板物だけをエッチングで再現する「適材適所」型のパーツ配分の結果なので非常に好感が持てます。その為、レジンパーツは83個もありますけど!。

 エンジン、ミッション下面が一体のシャシーは、タミヤを思わせるキレ。
 ゴッソリ入ったパーツ
 たった3パーツで何となく形になるのが嬉しいです。金型の限界や素材の収縮が少ないレジンは、インジェクションより大幅に部品を少なく出来るのですが、それでも83個もレジンパーツを必要としたこのキットの凄さ!。・・・単純に、細部まで出来ているから凄いという事以上に、メーカーの姿勢や情熱に、1人のモデラーとして尊敬の念を覚えます。

 あ、フィギュアは大きさ比較用で、キットとは関係ありません。
 これまた「ザ・文句無し」 

 もう、「プラスモデル」と「モデルビクトリア」の2社は、無条件で信頼して良い。

 レジンパーツ83個、エッチングパーツ45、閉状態の幌はリア窓と一体の透明バキュームパーツ(この幌、幌骨の凸凹がなくて美しいのだが正確なのだろうか?デタッチャブルハードトップだったりして)。デカール、透明ライトレンズ、金属線、が入っている。説明書も比較的親切で、組立て時に迷う事は少なそう。・・・これらはプラスモデルではスタンダードだが、他のメーカーには見られない充実した内容。誉めてばかりでいい加減ウンザリかもしれないが、本当に文句無し

 大阪のマムート価格で6800円。同社の他のアイテムより少々高めだが、キットのボリュームはそれ以上なので、むしろ割安感を感じる。このメーカーは安すぎる!

 補足
 プラスモデルのサイトhttp://www.plusmodel.cz/が非常に充実していました。あはは・・・キット化に際して資料にした実車写真が掲載されていて非常に良いです。やっぱり良いメーカーだなぁ。もっと前から確認すべきでした。

  このキット、kfz.15の名称を何処にも使っていないと思ったら、キューベルボディ版も出す予定で、こちらをKfz.15と呼んでいます。なるほど、お勉強になります。こっちも欲しいですね。HPではコレの救急車型の資料を求めてたりして・・・ウーム・・・ほんと素敵。

 次期アイテムとして、このシュコダkfz.15の他に、プラガ AVもアナウンスされています。コレもかなり変な車両なので期待大。しかしなぁ、個人的にはもっとタトラを贔屓して欲しい。

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