ひとり言 第14ページ(2001)
 ちょっと「ナウい」トラクター 3/10
 私の持論、「トラクターとは自走エンジンであり、機能一点張りで無駄がない。」・・・それがトラクターの魅力だと思うのですが、このトラクターのスタイルは混乱してしまうようなデザイン的魅力があります。

 一体このカウリング付きの正体はなんでしょう・・・農家が争議用に作った急造装甲車?、ドラックレース仕様?・・・このマシン、名前をジョンディア620オーチャード(John Deere 620 Orchard)と云います。オーチャードとは果樹園の事、どうも果樹園仕様として何か意味のあるカウリングの様で、つまりこれも「機能」から導かれた形なのでしょう。残念ながら私にはその作業風景が解らず、どのように機能的かはイマイチ実感が掴めません。そのへん実に興味深いのであります。

 取ってつけた様に模型の話をしますと、Ertl社から1/16のミニカーがコレクターズエディション(1993年)として限定発売された事があります。現在では多少プレミアがついている様です。ほ、欲しい〜!。
 
第4のSIG33出る。2001/3/6
 アランホビーのsIG-33が出ました。同社の「2号バイソン」の砲の単品仕様なので、持っている人には新鮮味は無いでしょう。でも持っていない私はビックリしました。

 初のインジェクションキットです。私にとっては、ヒンチリフの1/32メタル、ピットロードの1/35メタル、バーリンデンの実質1/32レジン、に次ぐ4番目のキットです。このアランホビーのキットは、大砲モデルにとって不利なインジェクションにも関わらず、先行のメタルやレジンに勝る再現度を見せています。全くビックリしました。安いので是非購入しましょう!。

 拘りたい方には、フォルディルビオのライフリングまで再現されたアルミ砲身セットがお勧めです。バーリンデンのレジンキットと一緒に記念撮影。
日本の重戦車2001/3/2

 日本で最も成功した重戦車が九五式重戦車だ!といっても試作止まりですけどね・・・。

 これは、1/72、フェアリー企画製、昨年のワンフェスで、kimkimさんに購入して貰った物。非常に良い感じのキットです。足まわりにガタガタした所があるので直して組みたいです。コレは1号車で、2〜4号車バージョンも有るそう。
 以前から、1/35でこれを作りたいと思っていました。キット化はともかくとして・・・。見てのとおり、紛れもなく「日本戦車」スタイルです。本当の日本戦車好きにとっては、大戦末期のアレやナニより魅力的でしょうなぁ。
 
久しぶりにチャンとした(?)独りごと2/21

 スターウォーズ エピソード2はフルデジタル撮影になる事が発表されていますが、ビデオ画像特有の奥行きのないハッキリクッキリ映像になりそうで本当に不安です。約200万画素相当というので、解像度面では今のところ動画としては十分でしょうけど・・・。何はともあれ、その時点で制作費の最も高い「Vシネマ」になる事は確実。清水宏次朗は黙っていない筈だ。

 イタレリの「IV号戦車H型」を作ってます。このネタ大好き。一応説明しますと、イタレリのLVT-4のパッケージには、12カ国もの言語で簡単な解説が書いてあるのですが、その日本語表記だけ何故か「IV号戦車H型」となっていて、ご丁寧にIV号戦車の解説をしてくれているのです。これを見てつい衝動的に購入してしまいました。本来なら買うキットじゃないので、イタレリの高等戦術にはまった感じです。いや、コレを輸入しているタミヤが何らかの「指導」が有ったのかも・・・だとしたら凄いぞ!。なお、キット自体はカッチリしてるし、大きく、お買い得感が有ります。気になる水カキ付きのキャタピラも、ベルト式としては良くできています。買ってみ?
 ペンタブレットは良いです。最近PCショップでよく見るUSBのタブレット、ワコム・ファーボを使ってます。フォトショップLEとペインター・クラシックが付属して五千円ほど高いバージョンが(このソフトを持っていない人に)断然お勧めです。コードとボールのないホイールマウス付き。
 最近、このコーナーでは絵ばかり描いてましたが、それは紙にサインペンで下絵を描き、スキャンしてからPC上で彩色した物でした。マウスだと思いどおり線を引くのが難しいので手描きしていたのです。 しかし、前回のBT-5は週末模型親父さんのフランシーヌ製の砲塔を使った作品画像を下絵とし、全てPC上で描くことが出来ました。思いどおりに線が引けるのは快感です。今では日常的にペンタブレットを使ってます。マウスの買い換えを検討している方は、これも選択肢にしてみては?
 ちっちゃく写ってる3体はグレゴリーホラーショーのフィギュア。ケータイストラップから外したもの。赤毛のロストドールが可愛くて大好き。なに写ってるかわからんでしょうが。
戦場のスーパーカー1/30

 ある日、海外から添付ファイル付きメールが届いた。説明を訳すると、「近くヨーロッパで開催されるトイショーで発表されるアイテムだ。詳細は明かせないが、君は興味あるだろう」との事。あいにく形式不明のファイルは開けなかったので、マックユーザーの友人に転送、JPGに変換して送り返してもらった。それがこの画像、ビックリである!。

 しかし、冷静になって考えてみると、大戦初期のソ連戦車は某メーカーの空白になっているし、BT-5ならバリエーションも期待できる。妙な戦車運搬トレーラーを出すよりマシでは?と思うようになった。とにかく、メールの送り主の想像通り、私にとって久々に欲しいと思える戦車模型である。

 なお、商品名は「快速戦車ベーテー5」、キャッチフレーズは「戦場のスーパーカー登場」に決まったそうだ。プラ製予備キャタピラの別売りも検討中とか。う〜ん、こんなヤバイ情報を載せてよいのだろうか・・・。

 だ〜!。4月1日ネタだ。まだ早かった。悪のりしました。全て心の渇望が作り出した妄想です!。うっそぴょ〜ん!。
 
 宇宙船地球号?1/27

 「失敗しなくなったときにはじめて成功するのだ」とか言って失敗ばかりしていた偉大な建築家バックミンスター・フラー。その「一連の妄想的作品の中の1つ」ダイマクシオン・カー3号車(1933年)。彼は空気で膨らむゴム製の翼を持った乗り物も夢想していたそうで、これはその第一段階だったのかもしれない。なんとも自由な発想で十分に機能的。前二輪で駆動し、後一輪で操舵する。当然回転半径は恐ろしく小さく信地旋回なみ。速度が上がると前二輪だけで走行するというのは・・・ホンマかいな。じゃ旋回は?急ブレーキは?・・・。フラーさんの偉大さを簡潔に紹介したページ

 ダイマクシオン・カーは3号車で終わり、これまた自動車史に何の影響も与える事なく異端で終わった。4号車のアイデアは、もはや誰もついていけない代物であった。天才すぎて「超えてしまった」フラーらしい素敵な話だ。

 アメリカの自動車は非常に保守的で、フロントエンジン、リアドライブばかり。リアエンジン車は(何故か)スキャンダルめいた横槍が入って潰れてしまう。タッカーしかりコルベアしかりデロリアンしかり。そして、フラーの2号車は交通事故で失われる。原因はフラー車にない事が判明したが、危険な車のレッテルを貼るためのライバルによる陰謀だといわれている。また、モーターショーに招待されながら、直前にキャンセルされた事もある。自称「世界初の流線型車」エアフローのインパクトが吹き飛ぶのを恐れたクライスラーの圧力による物だったとか。ただ、ショーの駐車場に乗り付けたダイマクシオンは観客の注目を集めたというから痛快である。・・・痛快過ぎて何処まで本当かしらないけれど(笑)。

 以上、いつもどおり信用できない「ひとり事」でした。以下のページは素晴らしい。おもしろいよ。写真満載のページ  特許図面  ムービー

最小のメルセデス 1月23日

 最近、「スマート」(軽自動車バージヨンも出る?)なんて作っている同社だが、それ以前、メルセデス名での最小排気量車が1,3リッターの「130H」だ。1933〜36年の生産だそう。明確な流線型とは言いかねるスタイルはデザインのトレンドから見ても1933年あたりが妥当だろう。これと同じエンジンをフロントに置いた車はないので単に「130」と言う場合もある。

 これ中身が興味深い。サスペンションやバックボーンフレームなど、モロにタトラ風なのだ。パテントは大丈夫なんだろうか。この車は日本では殆ど紹介される事はなく、私は前から見たスタイルが気に入っていたのだが、最近、後ろから見たスタイルを知ってガッカリした一台。

 これには、迷彩をした軍用型ボディの写真もあるが、実際に採用されたかどうかは分からない。

ベンツ製ワーゲン・ビートル 1月19日
 この角度から見ると目玉が飛び出たビートルにしか見えないが、レッキとしたメルセデス・ベンツ製で170Hという車。 あの有名な(?)170Vと同じ1.7リットル直列エンジンを後部に積む。ちなみにVは前、Hは後ろの意味。1936年〜39年に生産。

 ヒトラーが国民車構想を言い出した後、それを受注しようと画策するメーカーが幾つか出てきた。ベンツは130Hという(同社らしくない)小排気量を作ったりして適性のあるところをアピール。この170Hもそういった狙いが見える。

 ホントかどうか知らないが、これもポルシェ事務所の設計なんだとか。そうだとしたら時期的にビートルのプロトタイプの役目を果たした可能性がある。ただ、ビートルとはシャシー構造等に類似性ある程度で、メカ的には既存の直4水冷エンジンの採用と、コイルとリーフの足回りで、普通に「上手く」仕上げた趣がある。また、ラジエターは後部座席とエンジンの間にあって(もっとも、他に置き場はないのだが)、それらも含めて眺めると、私はビートルより戦後のルノー4CVに類似性を感じてしまう。4CVは、設計時に戦犯として引っぱってきたポルシェ博士に意見を聞いたそうだが、4CVのプロトタイプは戦中に作られているので、直接的にはこの170Hが参考になったかも知れない。ポルシェ博士はプロトタイプを見てあまり言う事がなかったかもしれない。
 ドリームカー出現1月16日
 前回ちょこっと触れた「初の量産、流線型リアエンジン車」がこのタトラ77。とても1934年製とは思えない完成度。何と空冷のV8エンジン(しかもSOHC。V型なのに1本のカムシャフトとか?!)を積んでいる。大きく、パワーのあるエンジンを後部に積むので、スポーツカーを上回る豪快さで振り回せたとか。

 これは試作型、生産型になるとライトが突き出し、リアフェンダーが消滅(トレンドより十数年早い!)、全体が丸みを増して、スタイル的に洗練されていく。ただ、個人的にはこの試作型の方が未完成感を感じて好きだったりする。

 5年後、ワーゲン・ビートルはこれを2ドアにしたようなスタイルで生産される。よく「一歩進んだデザインは売れない。半歩前進くらいが丁度良い」といわれる。ポルシェ博士は賢明だった。
駄作車の傑作?1月11日

 ルーマニアのアウレル・ペルスが1923年に作った流線型乗用車は何とも言えないヘンテコな形だ。この車について書かれた記事が無いので細かい事はサッパリわからないが1923年という一点でも凄い。

 1930年代、近い将来の車は「空気抵抗を減らす為に流線型化し、その最適化のためエンジンを後部に置く事になる」と思われていた。そして最初に現実化したのが1934年のタトラ77なのだが、流線型リアエンジンというキーワードで見ると(完成度は雲泥の差ながら)ペルスは10年も進んでいた事になる。

 ただしペルス車は格好悪く、理論的にも意味不明な形をしている。結局、自動車史的に何も影響を与える事無く忘れ去られてしまった。それだけに何を意図してこうなっちゃったか気になるものだなぁ。
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