フクロモモンガというモモンガによく似た動物がいます。 空を飛ぶための皮膜があり目も大きく小さな手で木の実をにぎりしめて 一生懸命たべている様子は本当にモモンガによく似ています。 大きさはモモンガと変わりませんが より滑空能力に優れ モモンガの30〜40メートルの飛行距離に対し 通常で40〜50メートルほど飛ぶそうです。 しかしながらフクロモモンガはげっし目ではなく モモンガとはかけ離れた有袋目、つまりコアラやカンガルーに近い動物です。 どちらかが真似をしたというわけではないでしょうが 全く別の進化の道筋を歩みながらこんなに似ているのも不思議なものです。 生物は遺伝的に離れていても同じ環境や、 生きるために効率の良い進化の方向にめぐりあった種は 同じような姿や機能をもつようになるという話があります。 例えば私達の目はとてもよくできていて ピントや光の量を調節し明るさや、物体の輪郭、色、動き、距離を認識する事ができます。 その構造はいまあるカメラに通じるものがあります。 そしてその構造は実はタコの目にも採用されているのです。 人は脊椎動物、タコは軟体動物と解剖学的にも分子生物学的にもかけはなれ 目を構成する物質も全く異なりながら その仕組みはともにとても良く似ているのです。 軟体動物の中で体の機能を高度に進化させてきたタコの選んだ目の設計図は 人が選択したものと同じだったようです。 有袋類にはまだまだ多くのいろいろな動物に似ているものがいます。 フクロオオカミ、フクロモグラ、フクロムササビ、フクロシマリス・・・。 ちなみにモモンガによく似たフクロモモンガにも さらにフクロモモンガダマシというよく似た動物がいるそうです。
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