1日目 〜02年8月31日〜

「あの、ずっと、君が好きだったんだ」
「えっ、うそよ、冗談はやめて」
ゲラ、ゲラ、ゲラ、ゲラ‥‥‥。
「もうそんなこといわないで、ね。
ほらほら、泳いでらっしゃいよ」
と、輝く海に突き飛ばされる。

「そうだね、君と僕は恋じゃない」
空ではカモメがアカンベーをする。
生意気そうに少年がウィンクする。
その瞬間、少年の手からソフトクリームがポロッとこぼれる。
「チェッ!」
哀しくならないから不思議だ。
傷つかないから安心して告白できる。
僕はそんな夏が好きだ。
(By Ikkiにいさん)

5日前に八丈島に行ってたばかりなのに
やはり
年に一度は行かないといけないような気がする
南伊豆は仲木へ今年もやっぱり向かいます。
ライジングサマーバケーション サードステージ・イズルード編発動です。
僕はうきうきした。

さて行程は毎年同じ。大作カーで向かいます。ですが

今回はにじむ−が初参加なので
集合場所は例年の千葉のPLCというゲームセンターではなく
千葉組のてっちゃん・大ちゃんは、そのまま大ちゃんが22時ごろてっちゃんを家に迎えに行き
その他3人は冬弥の独断で冬弥の家の最寄り駅である
JR京浜東北線石川町駅に23時に待ち合わせで
大作カーが拾いにくるということにしました。
冬弥は余裕綽々で待ち合わせ場所に。
自分でここに指定しておいて遅刻するわけにもいかず
10分ほど早く集合場所に着きます。
冬弥は今回のイズルード編ではバイアラン編の反省を含め
2日という日程のためもあり着替え類の荷物を減らし…というか無くし
そこのスペースにかわりにバカ写真撮影用のアイテムを入ます。
どこへ行くのも一緒だった愛用バイオノート『凰呀』は、これまでの小さな故障が積もり積もって
いよいよソニーのファクトリーに修理に出さなくてはならなくなり
(八丈島旅行はかなりがんばってた)2日間という日程では
デジカメのデータをノートパソコンに移さなければならないほどは撮らないと思われるし
あまりノートパソコン自体も使うことも少ないだろうと、今回はお留守番ということで
ついでに八丈島ではあまり使われることなくむしろ邪魔だった麦藁帽子も置いてきました。
思えば麦藁帽子を置いてきたのは、かなり間違いでしたが
この時点では「また邪魔になるだろ」としか思ってませんでした。
そしてもちろんツルギ[スロット0](日本刀)は大事ですよね。
モノノフの魂ですから。去年に引き続き今年も装備品です。これで攻撃力が130アップです。
石川町駅南口で待つこと15分あまり、にじむ−登場です。
この時点で待ち合わせを10分オーバーでしたが
にじむーによると、てっちゃんを乗せた大作カーが
またもタイムゾーン発生により30分ほど遅れるとの連絡があったらしく
それにあわせて23時20分頃に石川町駅に着くようにしたとのこと。
「それでも10分早く来たんだぜ」というにじむー。
…誰か俺にも電話しておくれよう。11時に間に合うように来た俺は?
それはさておき、もう一人のコーチが未だに来ません。
携帯に電話するとまだ新子安駅だとのこと。まだしばらくかかります。
「だから待ち合わせを関内にすればマンガ喫茶で時間つぶせたのにー」
とグチるにじむーを尻目に(関内まで行くのは冬弥がめんどくさいのです)
ここでただ待っていてもつまらないので何かを求めて元町方面へ散歩です。
しかしもう時間が時間なのでどの店も開いてませんし何かもありゃしません。
結局、元町を端から端まで歩いて帰ってきただけで、汗かいてしまいました。
その後、石川町駅そばのコンビニで買い物ついでに涼み
そこで石川町に着いたというコーチと合流。
大作カーももう中華街前だという連絡が入ります。
そこで石川町南口に戻って大作カーを待ちますが
石川町南口からは目と鼻の先の中華街近くにいるはずなのになかなか現れません。
もう一度大作カーに連絡入れると
「関内馬車道にいる」という返答。
遠ざかってるー。
タイムゾーン発生でそっちは逆方向だと教えてしばらく待つこと数分。
大作カー、やっと石川町駅南口に到着です。
3人を乗せて、大作カーはYOKOHAMAの街を走り抜け
東名高速道路、海老名のサービスエリアへ向かいます。
毎年寄るこのサービスエリア、お馴染みです。
伊豆の
おばあちゃんにお供えするドーナッツを買おうとしましたが売ってません。
そういえば去年もここでドーナッツを求めて売ってなかったんでしたっけ。
なんでドーナッツなんかがいるのか、ですか?
それは
伊豆のおばあちゃんはみんなドーナッツが大好きだからです。
休憩後、海老名のサービスエリアから一路南伊豆仲木を目指し大作カーは滑り出します。
沼津の
インターを通り過ぎないように細心の注意をはらいつつ
沼津のインターを降りたところで大作カーは給油。
そのまま沼津市内を通り抜け、修善寺道路に入ります。
ここまで渋滞もタイムゾーンもなくかなり順調な道のりです。
今年は出発時間が早いということもありますが
毎年いつもこのあたりまでくると空が白み始めるのですが、まだ2時ごろです。
去年、ジョン・レノンが出現したコンビニも通り過ぎ
ジョン・レノンが戯れた田んぼの前のGSも通り過ぎ、天城の峠に差し掛かります。
がんばれ
『頭文字D(Initial Daisaku)
5人も乗っててヒルクライムはつらいかも知れないけれど、ダウンヒルにはいれば
上りで抜かれていった車を
『俺しか知らないルール』でぶっちぎりです。
天城を越えて伊豆下田に到着。まだ3時頃です。そのまま石廊崎、仲木を目指します。
海が見えたときちょうどカーステからAIRのエンディング『Farewell song』が流れてきました。
走る車から空を見上げると星が瞬いています。八丈島では見ることができなかった星空です。
そして、ついに何の障害もなく実にスムーズに、4時ごろ仲木に到着します。
駐車場に車を停め朝まで仮眠をとる予定ですが、その前に少し海岸方面に散歩に行きます。
夜の海岸は月明かりで結構明るく、また星がたくさん瞬いています。
紫色の空間でなかなか幻想的な雰囲気です。
さて夜更かししても明日の行動に差し支えるので駐車場に戻って仮眠です。
しかし、みんなで車の中に寝るのは無理ですし
ガタイのでかい冬弥は車の中でちぢこまって寝るのはちょっと嫌なので
冬弥は月明かりの下星空を見上げながら堤防の下に横になって寝ることにしました。
背中は痛いですが潮風も涼しく悪くないです。
ゆっくりと眠りにつきます。
そして朝、7時ぴったり。スピーカーから仲木の朝の町内放送が響きます。
ちょうどそのとき、まるでスイッチが入ったのごとく太陽から夏の強烈な陽射しが照射され
一気にあたりの温度が上昇し、一瞬のうちにコンクリートとアスファルトが熱せられ
日陰でなくてはとても横になってなどいられなくなりました。
まぶしい光から逃げるように寝返りをうって日陰へ逃れますが
日陰はどんどんその面積を狭め、ついに日陰部分はなくなってしまい
到底眠ってなどいられる状態でなくなってしまいました。
今日はすごい陽射しです。日焼け止めをぬらないとエラい目にあいそうです。
さらにどんどん強くなる陽射しの下、まだ眠い目をこすりつつ
みんなが寝ている大作カーに戻ります。
しばらく大作カーの日陰で眠気を覚まし
8時ごろスーパーへ朝食の調達に向かいます。
スーパー、今年も健在です。まぁ健在でなくては困ります。
ここぐらいしか食料調達できるところないんですから。
スーパーのおばあちゃんも健在です。
しかも今回は中学生くらいの女の子がオプションでついてきます。
おばあちゃんのお孫さんでしょう。店の手伝いをしていました。
おばあちゃんのお店の手伝いをしていました。
そこでスーパーのおばあちゃんの質問攻撃が飛ぶ。
「どこにお泊まりかね」
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
半ば期待していた質問です。
今回のこの旅行は翌日の日曜日の天候如何によっては
日帰りにするか宿を取って一泊するかを当日決定する予定だったので
宿泊先を決めていませんでした。
しかし、今のこの日差しで翌日天候が崩れそうというという気配は
まるで感じられなかったので一泊を決め
予定通り今晩お世話になる民宿を探すことにしていたのでしだ。
「いえ、まだ泊まる民宿決まってないんですよ」とこたえると
もし泊まるところがなかったら、スーパーのおばあちゃんがやっている
貸し別荘に素泊まりだけど泊まるといいよって言ってくれました。
とりあえずそれは最終防衛ラインというか
素泊まりだったら野宿でもいいなと少し思いつつ
とりあえず朝食の調達です。
ここのスーパーといえばおばあちゃんお手製のおにぎりですが
朝早いのでまだ作ってなく、パンを買う事にしました。
大作カーまで戻ってパンを食べていると。
にじむーが叫びました。
「カビてるー!」
おお、でもまぁ
ありがちです。
しかし
あの女の子がかわいかったから許す、と
よくわからない発言をして水に流すにじむー。
大人なんだかなんなんだか。
朝食後、いよいよ民宿探しです。
まずは毎年仲木に来ると看板が気になっていた
民宿ムーンレイス『月の子』です。

ディアナ様がお出迎え…と思いつつ呼べど叫べど誰も出てきません。
ディアナカウンター以外ダメらしいです。
(本気にしないように)
あきらめて次ぎ行きます。
次は一昨年お世話になった
民宿あにや『にいや』

おお、亞里亞が
にいやが
パワーアップ
しているッッッ!!

これはやはりシスプリ景気全国のお兄ちゃんたち
お金を落としていったために違いない、と勝手に推測します。
しかし、どうやら部屋が埋まっているらしいのか宿泊は断られてしまいます。
くそぅ、この夏は既に
お兄ちゃんどもに部屋を占拠されてしまっていたか。
仕方ありません。次に仲木の中央にある民宿案内所に行って
民宿を紹介してもらいにいきますが、ここもモヌケの殻です。
少しも「案内所」じゃありません。
本当にスーパーの貸し別荘に素泊まりでお世話になろうかとも考えましたが
海の幸が食べられないのはイヤです。
次にちょっとなんて読むのかわからない面白い名前の看板が目に付いた
民宿『殿羽根(どんばね)』に向かいます。ここでは部屋は1部屋空いていたのですが
ちょっと狭めの4人部屋で5人ではとて入れそうにありません。海が目の前の部屋でなかなかよく
しかも漁師さんがやってる宿なので食事にも期待できそうだったので残念です。
さてどうしよう、と悩んでいたところ『殿羽根』の女将さんが
「民宿探してるのかい?じゃ紹介してあげる」と近く
民宿『弥七』を紹介してくれます。

…いやいや、これじゃなくて。

そんなにわけで
『弥七』さんお世話になります。
『殿羽根』さんの女将さんが「来年はウチに泊まってよ」としっかり宣伝していきました。
多分来年も仲木には来ると思うのでそのときは是非。
『弥七』さんはおじいちゃんとおばあちゃんの2人でやっている宿です。
5人で泊まるにはちょっと広めの部屋に通されて、ジュースをごちそうになります。
さて、基地もできた事ですし、いよいよ準備をして海へ出かけます。
しかし今日は波が高いのか、ヒリゾ浜へ向かう船が出ないそうです。
ああ、ここまできてヒリゾ浜まで行けないなんて。
仕方なく仲木の浜でのダイビングを楽しみます。
しかし、この海は一昨年冬弥が
死にかけた冬弥にはちょっとカラい思い出の海です。
細心の注意をはらいつつ今日のダイビングに望みます。
大ちゃんは部屋に入ったらぐったり横になってしまいました。
まだ寝が足りないようです。まぁ長距離運転したきたので疲れてるのは仕方ないです。
しばらく休んでから行くので先に行っててほしいとのことなので大ちゃんを部屋に残して出発です。
まずスーパーで昼食の調達です
にじむーはスーパーでダイビング用具をレンタルします。
とりあえずおばあちゃんに昼食のおにぎりを作ってもらいます。
女の子もおばあちゃんを手伝ってせっせと働きます。
人数分のおにぎりを作り終えたおばあちゃんは
「ちょっと待ってなよ」と言って、裏にまわって何かを取ってきたました
ナスですよ。
ナスの漬物を付け合せにおまけにつけてくれました。

おばあちゃんのお手製自家製で美味しそうです。
しかし、その量が問題。いかに我々が5人いるとはいえ
ナスを3本分丸々切ってくれてもとても食べ切れません。
しかもビニール袋に切った漬物そのまんま入れて。
ご好意なてので断れません。というか
断る隙がありませんでした。
幸い冬弥はナスは好きなのでいいですが。
大量のナスを持って浜に向かいます。
暑い陽射しの中、浜に荷物を置いて日焼け対策に日焼け止めを念入りに塗ります。
さて、エントリー。ヒリゾ浜まではいけないのが残念。

少しでもきれいな海を見ようと自分の体調と根性を量りにかけて沖へ。
ここってこんなに綺麗だったっけ?というのが今年の印象。

海中は澄んでいてヒリゾ浜に負けてないと思う綺麗な海底と魚をかなり見ることができました。
八丈島では見ることのできなかった海草とそれに集まる魚たちも見れました。
体調も気をつけているので大丈夫、快適なダイビングです。
それでもみんなより海中にいる時間が短いのはいつものことですが。
11時ごろ、大ちゃん遅れて登場。いい天気ですよ、ホント。
おなかがすいて荷物を置いてある海岸へ戻ってきて昼食です。
おばあちゃんのおにぎりを食べつつナスの漬物をつまみます。
というか量的にナスを食べつつおにぎりをつまむ感じです。
日陰に置いておいたのですがやっぱり温かくなってしまいました。
よく漬かってて美味しいのですが、何せ量があって食べても食べてもなくなりません。
またひと泳ぎして疲れて帰ってきたらまた食べようと
食べきれないナスのビニールのくちをしばります。
疲れには甘いものがいいらしいですが、しょっぱいのはどうなんでしょう。
しかし、ひと泳ぎして帰ってきた時。
ああ、ダメだよ、ナスを日なたに置いといちゃ。誰だよ。
おりからの強い太陽で温められ
ホットナス。というか熱いよ、これ。
こうなるともう誰も食べません。傷みも心配ですし
おばあちゃんには申し訳ないけど、後でそのままゴミ箱行きになっちゃいました。
それにしても熱い陽射しです。
八丈島ではついに見ることのなかった夏の太陽です。

コーチの
「八丈島に無かったものがここには全てあるー!」
という台詞が忘れられませんな。確かにそんな感じです。
「いやいや待て待てコーチ。
それは夕飯のメニューを見てから言うべき台詞だ」

自身思いますがコーチに言ったこの台詞は実は予言だったのかもしれない。
にじむー、コーチ、冬弥は疲れたので先に『弥七』に戻ることにします。
にじむーに付き合ってスーパーまで行ってにじむーはダイビング用具を返却。
『弥七』まで戻ってきて自分の軍手がないことに気づく冬弥。
浜まで戻りますが見つけられません。
ちょうど帰るところだったてっちゃんと大ちゃんと合流して『弥七』に戻ってます。
明日スーパーで買い直せばいいや。
僕はシャワーを浴びた。
風呂に入ってからしばらくはのんびりとぐでっとノビてました。
6時ごろ夕飯です。ここで事件は起こります。
セルフサービスで台所から夕飯の入ったトレイを自分たちの部屋もっていき
そのトレイを開けた瞬間、僕らは驚いた。
カニの甲羅に盛り付けられたカニグラタンに
黒い無数の点が蠢いています。

うわっ、アリだよ!!
カニグラタンは言うに及ばず
トレイ内部全体におびただしい数のアリがとりついていました。
凄い数です。思わず通りすがりのアーチャーさんが

「削ろうか?」
とか聞いてくるぐらいです。
VIT型なのでこれくらいなんともありませんが
弥七のおじいちゃんおばあちゃんは大あわて。
急いで別の品を用意してもらいます。
こんなことは初めてだといってましたがホントかね。
さすがにこれには参りました。食欲減退は否めません。
もういいです、最低限海の幸が食べられただけでも。
八丈島より多くの海の幸を食べられたのは事実なんです。
「これでアリがなければ…」
と誰しも思いつつ。
夕食後、久三商店へ行ってアイスを買いに行きました。
賞味期限64年のシスコーンの無い久三商店はもはやただの商店です。
冬弥は実は自身のメインエネルギーとしていたコカコーラを体調不全を理由に
しばらく控えていましたが、この日は久しぶりに500mlほど飲んで爽快。
アイスを2も個買って部屋に戻ります。
その後は大ちゃんを除く葉っぱ戦士どもはリーフファイトです。
久しぶりに4人戦なんかプレイしたりして
にじむーが降霊術とか引いてきます。
寝る前に大ちゃんが明日早朝撮影予定のバカ写真
『ライジングバトルストーリー』
第3弾のストーリーをてっちゃんたちと打ち合わせ。
早朝に起きて撮影開始と決め床につき、こうして1日目は更けていきました。
すみすみー。

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