A子さんによる手記
 当然の事ながら、これで全てが語り尽くされているわけではありません。

  ■都合により、若干表現を変更しています。
 

 
事件について話します。

199x/1−5(改宗までの過程)

私は別居状態の夫と離れて、子供と住んでいました。

そこにモルモンの宣教師2人訪問伝道に来て、モルモン書をもらいました。

その後、家に繁盛にきたり電話がきたりしたので、レッスンを受けることになりました。

しばらくすると、2人のうちの1人が転勤になり、アメリカから来たばかりの新しい宣教師と前からいるBとの、3人でのレッスンが始まりました。

そのころから、Bはレッスンの時に机の下で足を触ったりしてきたりしました。

はじめは、Bは身長190cmもあるので、足が触れているぐらいであまり気にも留めない程度でした。

私のバプテスマが4/xにすることが決まり何回か手紙をくれたりして熱心な宣教師と受け止めていました。

よく書いてある事は、「この教会は真実です。あなたはよい人です。天国で会いましょう。私を助けて下さい。」でした。

そのころ、私は主人との離婚について悩んでおり、その事を話すと、Bから、バプテスマの前日に手紙をもらい。「愛しています。」と告白されました。

その後も何通か手紙をもらい、中には「あなたと話しをしてから、あなたと性行した夢を見、夢精しました。」などというストーカーのような文があったりしました。

この時は友人(求道者だった)に注意してもらいました。

教会に何度か行った時もBは自分の側に私を座らせて「教会員は悪い人もいるので、あまり仲良くしない方がいいです。」と教会員との関わるのを拒まれました。

私は教会についてよく知らなかったので、宣教師というBの肩書きの言葉を信じてしまいました。

それでもBの事を相談しようと何人かの兄弟姉妹に声をかけましたが、難しいことはわからないと断られ、教会ではすぐにBが側に付いて来るので、誰に話したらよいのかわかりませんでした。

バプテスマをBから受けましたが、バプテスマが済んだら宣教師から離れられるかなと思っていたら、バプテスマ後のレッスンもあって、今思うとBの呪縛から逃れられなくなっていました。「宣教師はよい人。この教会は真実です。」と毎日聞かされ、マインドコントロールされていたと思います。

バプテスマを受けてから、伝道本部宣教師大会があり、そこで、大勢の宣教師たちが求道者の悩みを誘導尋問のように聞く練習を見て、騙されたかなと少し思いましたけど…この教会は真実の教会という、マインドコントロールの方が強かったのです。

 

199x/6−11(事件前後の経緯)

Bが転勤することが決まり、新しい同僚が伝道本部で待っているというので、そこまで車で送る事を約束しました。

アパートに迎えに行ってあげると言うと、駅から少し離れたミスタードーナッツに来てくれといわれ、そこで待ち合わる事にしました。(今、思えば、他の宣教師たちに、一緒に出かける事をバレないように、仕組まれたのです。)

待ち合わせの場所に行くと、Bが1人でいました。「同僚の宣教師は?」と尋ねると「転勤するのは私1人だから。」と言われ、また、送る場所も伝道本部ではない別の場所にしてくれと言われましたので、家に地図を取りに行く事にしました。

でも家には誰もいないので、車を道の壁際に止めて助手席からは出れないようにして「車の中で待っていて」と言ってから家に入りました。

家で地図を探していると、Bが家の中に入ってきて事件が起きました。

「コロサレタイ?」と脅かされ、「14歳の時からしたかった。」とか意味不明な言葉をいわれた記憶があります。

事件が起きてから、Bは「私を助けて下さい。」と言いました。

私は、自分はただの教会員だけど、この人は教会の代表のような宣教師だから、かばってあげなければと思いました。でもどうしたらよいのかわからず、とにかくBと離れたかったので、Bを捨てに出ました。

目的地が近くなるとBは伝道部長に電話するようにいいました。

Bは自分で電話することを拒み、私にさせました。

伝道部長には、レイプされたと言えず、「宣教師と性的関係を持ってしまいました。」と話しました。伝道部長はすぐに伝道本部に来るようにと言うので、伝道本部にBを捨てに行きました。

伝道部長は「あなたは自分の監督に事のすべてを話しなさい。」と言うので、私は家に戻り、事件の時に残した破れた服や下着をごみとして捨てました。

今日起きた事を自分の前から消し去りたかったのです。

また監督と連絡を取って、翌日教会で会う約束をしました。

次ぎの日、教会で監督と会い、昨日おきたことを話しました。

ただ、「私を助けて下さい。」言うBの言葉と自分が信じている教会の顔でもある宣教師をかばわなければと言う気持ちと、辱められたという気持ちで、レイプの事は話せませんでした。男女の間柄になったとしか…。

後日、何度か教会で監督と話しをしました。今後のことをどのようにするとか、いろいろ相談しました。とにかく今はお互いに関わりを持たないことが一番。と、いうことを約束させられました。

Bは事件の翌日に帰国しましたが、その三日後付で手紙が来ました。

手紙には

「この手紙は誰にも見せない。」こと(上との約束があるから)

「妊娠したら子供を産んでください。」「私と神殿で結婚をしたい。」「この教会は自分にとって、とても大切」「教会を行くこと」「モルモン書を読むこと」「毎日祈ること」「戒めを守ること」そして「 I care for you so much. Please forgive me, (A子さんの名前), I am really sorry for what happend.」と書いてありました。

同じような手紙が、私の実家や友人の所へも届きました。帰国してからも、Bは私の友人に電話して私のことを聞いたり、私に電話をかけてくるようにしつこく電話をかけ、友人に迷惑がかかるので、電話をしました。

Bは「悔い改めの本を読んでいる。」「早く離婚して欲しい。」「結婚すれば簡単にことがすむ。」と言いました。

途中、何回か他の電話が入り(Bの家には2本の電話がある。父親が何か仕事を自宅でしているようです。)尋ねると、「教会員が伝道から帰った私を紹介するために、伝道中の写真が欲しいという話し。」だと言いました。

妊娠していることが判明し、監督に相談した所、堕胎せず、産むようにと言われました。また外人の子だから夫にばれるので告白するようにと言われ、離婚したら教会で子供にかかるお金は援助するようにします。と言われました。

そんな時、Bが帰る前に、伝道部長に話した事の中で、Bは私にレイプされたと話していたと知らされました。その時、Bが、何も言えなかった私に罪を全部押し付けていたという事を知り、今までの呪縛から離されて来ました。

監督に、「私がどうして、あんな巨体を押さえ付けてレイプ出来るのですか?」と言うと、監督は「私もそう思います。でも、ひどい奴だ、全部あなたに罪をかぶせている。Bは必ず破門になるでしょう。今後の対策については任せて下さい。」と言われました。

そうこうしているうちに切迫流産しました。

しばらくして監督から「慰謝料を請求しましょう」と持ち掛けられ、金額は「500万ぐらいが妥当でしょう。」と言われました。

そして監督はその事を伝道部長を通して、Bの関係各所に出した見たいですが、音沙汰はありませんでした。

半年ぐらいしてから監督に、「色々やりましたが、だめみたいです。Bの親がよっぽどの権力者としか思えない。」などと言われました。

ここにきて、警察、弁護士に相談したのですが、遅かったです。

 

199x/12(その後の教会の処置)

宗紀評議会が開かれました。

私は教会をやめたかったので、破門してもらえないか?と申し立てたのですが、結果は、

1.二度と同じ罪を犯さないこと

2.そのためにすること

  • 個人的に毎日、父なる神に祈る
  • 聖典を毎日読む
  • 聖餐会に出席する。ただし聖餐のパンと水をとるこは差し控える。
  • 知恵の言葉、十分の一、十戒を守る。
  • 3.以上四つのことをつうじて、犯した罪の大きさを知り、心から悔い改めて神様からの赦しをいただけるようにしてください。

    4あなたは既に夫に告白して赦されていますが、御主人との仲をよくするように努力して下さい。(私は主人に告白したと嘘をつきました。とても言えないので…)

    5.相手の方を赦すよう努力して下さい。
    (どう考えても赦せません)

    と、いうことで、教会員資格停止処分という事になりました。

     

    199x+1/2−(現在に至る)

    何故、レイプされた自分が処分を受けなければならないのか、納得が行かず、ユニットに訪問に来たステーク会長に話をすると、ステーク会長は泣きながら、「そういう事があったとは知りませんでした。私が謝って済む事ではありませんが、謝ります。処分は撤回しますので聖餐をとって下さい。」と言われ、ステーク会長の子供たちのテープをもらいました。

    教会員資格が回復したのを契機に脱会の意志を明らかにし、警察の人と相談して書いた脱会届けを出しました。すると「今年3月までに意志をかえないのであれば、そのように処理をする」という文章を監督から渡されました。

    その時電話でステーク会長にも脱会届けの受理をお願いした所、「あなたの気持ちが代わる事を願って、あなたの脱会届を机の中で眠らせておく事もあります。」と言われ、また、B側が弁護士をたて、話はそれを通せと言っている事を知らされました。(ステーク会長も何らかの動きをしたようです)

    英語が出来ない私と、日本語が出来るかどうかわからない相手の弁護士で何を話したらよいか、また費用はどうするかと途方に暮れ、悩んでいると、監督が「脱会をしないというならば、私が弁護士に取り合いましょう。」と言いました。

    しかし、もう騙されたくない一身でその場を切り抜けました。

    それきり監督とも会っていないので、脱会はできていると思います。私の脱会届が誰かの机の中で眠ってない限りは…。