GigaHit

DFエンターテインメント・レビュー

第三回

プレイステーション用ソフト

BIOHAZARD 2

 

 このソフトについてとやかく説明する必要はないだろう。言わずと知れた怪物ソフト「BIO HAZARDの第二弾である。

 これを書いているこの時点で、すでに私はレオン編、クレア編ともにノーマルモードでクリアしているが、このボリュームといい美麗なムービーといい、さすがである。

 ザッピングシステムと呼ばれるそれぞれのキャラクターの表編と裏編も練り込まれていて、基本的に同じ物語であってもあきさせない。

 ただ、基本的なゲームの舞台構成は、前作と比べて変わり映えせず、プレイしていてマップの記憶が前作の物とごっちゃになる事がたまにあった。また、ゲームの長さが前作に比べて短く感じられたが、これは例のザッピングによるものだろう。

 さて、肝心のシナリオだが、本作はプロの脚本家が書いたそうだ。プロの脚本家の誰かが言っていたが、ゲームのシナリオにはドラマ性が乏しく、全体的にレベルが低いそうである。日本のTVドラマや映画のレベルがそれほど高いとは思えないが、確かにゲームの一部では「いいかげんにしろ!」とCDを叩き割りたくなるようなシナリオもあるにはあるが、私にはTV&映画と比べてゲームのレベルが著しく低いとは思えない。この作品にしても、確かにそれぞれのキャラにある程度のドラマを背負わせているはいるものの、さほどドラマ性が高いとは思えなかった。もちろんよく出来たストーリーだとは思うが、言われてるほど他のゲームシナリオとのレベル差は無いように思う。台詞にしても、英語の方はかなり文法に正確な、つまり話し言葉としては不自然な言い回しが連発するし、役者の演技の問題がある程度あるにせよ、やたら説明的で、ゲームシナリオとしての目新しさは全く感じなかった。プロが参加したゲームは他にサターンの某ホラーゲームがあるが、これのレベルの低さには感嘆したものだった。あれはもう完全な某SF古典ホラーのパクリで、台詞もださく(この部分をプロが担当したはずなのだが)プロデューサーの自身満々の態度には苦笑させられたものだったが、もちろんこの「BIO2」はそんなにひどくはない。私が言いたいのは、確かに面白いけど、ゲームシナリオライターのホンと比べてそれほどレベルが高いとは思わなかったという、それだけのことである。

 とにかくこのゲームは買いだ。去年の某RPGよりも数倍面白く、奥の深いゲームである。