エンターテインメント・レビュー

第三十三弾

香港映画

東方三侠−ワンダーガールズ

ジョニー・トゥ監督作品

1990年代初頭の香港映画はバカ映画の宝庫だ。
バカ映画といってもバカにしてはいけない(笑)。馬鹿馬鹿しくて、なおかつ面白いのだ。

本作は1992年に作られた近未来を舞台にしたSFアクションで、清王朝復活をたくらむ悪の一団と三人の美女達が戦う、お話的には熱い作品だ。
もちろん、つくりはダサい。VFXなど言葉すら存在しない時代に作られただけにレベルは「ターミネーター」程度のレベルだ。

一見の価値があるのは、なんといっても「チャーリーズ・エンジェル」の元にもなったというチウ・シウトン演出の18台のワイヤーを使ったアクションシーンだ。
でも、これもジョニー・トゥのダサい演出で、あまり冴えない。マギー・チャン、ミシェール・ヨー、アニタ・ムイが主演なのだから、もう少し丁寧に作っていれば廃盤にならずにすんだかもしれない。

でも、これには続編がある。
見たいなぁ、と、つい思ってしまうところにこの作品の妙な魅力があるのである。