海外移住情報


海外移住の基礎知識





<日本脱出10か条>
太古の昔から人は旅に出て文化を育んできました。旅は人間が生きていくうえで不可欠なものでもあ
り、人間の本能といえるものかもしれません。また旅は潜在する自分を呼び覚ましてもくれることから、
学校(学びの場)でもあるでしょう。もちろん難しく考える必要もありませんが、海外生活や海外移住を
考える上での「心得10か条」を私的にまとめてみました。

○内的心得3か条

1、自分自身と向き合う   2、自分だけの価値観を創る   3、優先順位で考える


「日本を脱出したい」と思ったとき、誰しもが過去の自分を振り返り、真剣に自分と対話します。実はこれ
が一番重要なこと。とくに社会に流されるままに生きてきた場合は、その生き方を問い直し、ぶれない
価値観を作る絶好の機会となるでしょう。もちろん、なにが幸せかは人それぞれ。すべてに満足できる
ことなど不可能に近いのてすから、優先順位をつけなければ想いはまとまりません。ぜったいに譲れな
いものを手にする方法として海外のほうが適しているとなれば、日本脱出は最も身近なものとなります。
しかし、優先順位によっては日本にいた方がよい場合もあります。そうしたことに気づいたり、再認識し
たり、また想いをめぐらしてみるのも、日本脱出を考えることで得られる“特典”となるでしょう。


■「生き方」と「優先順位」
海外移住は100人いれば100通りの考えやスタイルがあります。海外に住むという事は<生き方>の
問題であり、個々の人生の在り方を反映するものでもあるからです。したがって基本的に日本と現地と
の物価の違いや損得だけで判断するのはナンセンス。海外に移住するということは、ある意味、個々の
生き方を実証することかもしれません。また海外移住について、いろいろ迷ったり、また悩んだりもする
でしょう。一番の解決策は「自分にとって一番重要なものは何か」「自分にとって一番の幸せとは何か」
といった優先順位を考えることでしょう。その一番大切なもの、幸せだと思うものを手にいれるために、
海外移住が適していれば脱出すべきですし、日本の方が適していれば日本で生活すべきかと。そうい
った優先順位を考える事で、必然的に答えがでるのではないでしょうか。

■海外移住熱の背景にある「日本の歪みとリセット願望」
思えば、いつの時代も国民不在といわれてきた日本社会の実像。「いったいこの国は誰のための国」と
言わざるを得ない場面も増えました。日本社会の不景気感や閉塞環境、不信や疑問といった時勢など
も契機となって、いったん立ち止まって人生を見つめ直す機会や真剣に向き合う人が増加したことで、
海外が選択肢の一つとして入ってくるようになりました。従来の「よらば大樹のかげ」「長いものに巻かれ
ろ」といった”よりかかり主義”が無意味になり、個人の幸せとは・・・といった”個人主義”に変ってきたと
もいえるでしょう。つまり、個々の生活を一度リセットし、異なる土俵で白紙からトライしたいと思う人が急
増しているのです。

■利点のひとつはストレスからの解放
海外で生活する日本人と話をし、海外生活の最も良い点は・・・と聞いてみると、多くの人が”ストレスの
無さ”という答えが返ってきます。もちろん皆無という訳でもないでしょうが、日本のように”自殺”まで考
えるようなストレスは考えられないとか。考えてみれば、日本よりも貧しい国や社会保障の無い国も珍
しくありません。なのに、将来不安などとは無関係。豊かといわれる日本よりも、はるかに楽しそうに暮
らしている姿を見るにつけ、いろいろ考えさせられるのも事実です。

■プロセスの意義
海外移住するかどうかは結果的な問題で、大切なのは、むしろそのプロセス。未知の領域に一歩踏み
込んだり、新たな価値観を求めたり・・・。移住実行の有無はどうあれ、そんなプロセスこそが一番意義
有ることかもしれません。海外移住を考えることが契機となり、新たな希望や活力を見出す場合もある
でしょうし、少なくとも何もしないこと、何の疑問をもたないことよりは、はるかに素晴らしいこと。また、
生活者としての視線で海外旅行してみたり、移住手続きなどをいろいろ調べているうちに日本を再発見
する場合もあったり・・・。そんな時は日本での生活も従来とは異なったものになるかもしれません。
一方、若いほど感性が豊富で海外生活をより楽しめるのでは、と考えることがよくあります。海外に行
っても若い時に旅した時の感じ方と今とは随分違っています。年金利用のリタイアメント制度もあります
が、少しでも若いうちに海外生活することに意味や価値があるような・・・そんな気がしてなりません。


○動的心得3か条

4、頭で考えすぎない  5、人を頼らない  6、足で考える


海外経験が乏しい人ほどイメージを膨らましたり、不安に陥ることがありますが、勝手に創った「観念」
に支配されること自体が“ナンセンス”と言わざるをえません。現地のことは現地に行ってから考えない
とギャップを生んでしまうからです。また人を頼るのもいただけません。日本人を狙った魑魅魍魎から
逃れるには、自分の足と耳で確かめた情報に基づいて行動する“自立心”が問われます。

■考えすぎは禁物
現地の事情を調べて詳しくなることは必要ですが、考えすぎる弊害もあります。とくに海外経験が乏し
い人の場合はガイドブックなどの情報などによってイメージが固まり、訪れたときに現実とのギャップ
を生じる人もいます。さらには、考えすぎることで頭の中がいっぱいとなって、実際の行動に至らない
人もいます。知識はトラブルを事前に回避するうえでとても重要ですが、知識はあくまで知識としてと
どめ、「現地のことは現地に行ってから」といった楽天さも必要。思いたった時が旅ごろかもしれません。

■問われる自立意識
人に頼りすぎないことも海外生活には必要です。海外では分からないことばかり。 お金持ち日本人を
狙って、日本語を操る怪しい現地人ばかりか、不良日本人も近寄ってきます。誰かを頼っているうちに、
自分で判断することを忘れ、思わぬトラブルや依存生活に陥ったりすることもあるでしょう。こうした危
険を招かないためには、依存せずに、自立心をもつことが最も大切。とくに海外では行動力が全てに
勝ります。何事もすぐに信用せずに、「自分の目と耳と足」で確認することが必要です。もちろん理不
尽なこと、おかしいと思うことには、はっきり「NO」といえる姿勢が問われることはいうまでもありません。


■国選びと街選び・・・街で変わる異なる印象
海外移住は「査証」という国境や様々な居住環境に左右される場合もありますが、過去の旅行経験
から「住むならこの国」と決めている人がいる一方で、どの国がいいのか決められない人が多いのも
現実。「それぞれにとって一番良い国とは?」を考えてみると、観光旅行ではなく「生活」するのですか
ら、好きな国や街にとことんこだわったり、抽象的ですが、一日がいつのまにか終わってしまうような
「最も風や空気が馴染む場所」が一番の適地といえるでしょう。 また、日本でも沖縄と北海道では随
分と違います。とくに海外では住んでいる民族も違ったり、物価や生活環境も異なります。街によっ
ては別の国に来たような印象になることも珍しくありません。このためその街に馴染めなくても、「別
の街があるさ」というふうに考えることが重要ですし、入り口は国であっても、移住地は街で判断する
ことが必要になります。

■判断は1ケ月ほど滞在してみてから
まずは気楽に滞在してみるのが自然な形。1ケ月ほど滞在してみると、はじめの印象とは随分と異な
り、嫌な街が好きな街に変わってしまうこともあります。生活者の視点からいろいろ現地の事情にも
明るくなり、旅行者の視点では見えなかったこともいろいろと分かってきますので、1ケ月ほど滞在し
てみてから判断するのが最良。もちろん、「覚悟の移住」もいいですが、肩を張りすぎると追い詰めら
れる感じになりますし、「いい移住候補地が見つかってから考える」「嫌になったら日本に帰る」という
ふうに逃げ道を作っておいたほうがプレッシャーはありません。



○外的心得4か条

7、違ってあたりまえ 8、貧乏であれ 9、風景の中に溶け込めるか 10、国境なき地球人たれ


国が変われば言葉も人も、文化も変わるのは当たり前。だからこそ悪戦苦闘の中にもおもしろさが生
まれてきます。中には日本と比べて愚痴る人がいますが、比べること自体が無意味であることを知る
べきでしょう。また“貧乏”も心得のひとつ。日本円にして1円の違いが日々の暮らしを左右する国もあ
るため、現地生活に馴染んだかどうかは、円に換算することなく「庶民の物価」に敏感になったかどう
かがひとつの判断目安となります。早い話、現地生活の日常風景に溶け込むには「お金持ちより貧
乏にかぎる」といってもいいでしょう。一方、在外邦人は「日本人よりも日本人らしい」と称されることが
多いですが、これは日本を離れることで日本人としての“アイデンティティ”が自然と養われるため。
日本を外から捉えることは、良くも悪くも日本を再認識することにもなり、島国ニッポンという小さな器
に縛られない「地球人」への確かな一歩となるにちがいありません。


■海外生活に向く人、向かない人・・・?
一概に海外生活の向き・不向きをのべることはできませんが、あえて言うならば、向いている人は、
文化や社会の違いを楽しめて好奇心が旺盛な人。思い立ったら世界の何処にでも出かけていき、
安くて良質の宿・食堂をみつけ、現地生活に馴染むためになんでも吸収しようと意欲的な人といえる
でしょう。反対に向かない人は、いろいろと日本との比較に終始する人。日本と外国とはいろいろ違
っていて当たり前。その違いをひとつひとつ問題にしてみたところでなにもはじまりませんし、嫌な部
分が目立っても、その中で相手国の良さを見つけ出すことができなければ、海外生活を続けていく
上で障害になるでしょう。また、海外生活の全ては査証規定によって制約されるために、滞在を継続
できなくなることもあります。海外生活にはこうしたリスクがつきもの。安定や約束された将来を求め
すぎる人には向かないかもしれません。

■バックパッカーの発想も重要
長期滞在するにはお金がかかりますが、世界には5万円もあれば1ケ月生活できる国もあることから、
お金をかけずにパックパッカー気分で長期滞在してみることだってできます。また、どこの国でも日本
人旅行客は大歓迎。チヤホヤしてくれるのもお金を落としてくれる一時的なお客さんだから。周囲から
旅行者として見られなくなった時、それが現地に馴染んだ証拠にもなります。
一方、貧乏旅行することでお金の価値や滞在技術を身につけると「サポート業者」の必要性に疑問を
持つこともできます。日本にはワーキングホリデーの生活サポート、インターンシップや日本語教師
研修、オペアやボランティア、留学・ホームステイ、永住権や査証取得を扱う多くの会社がありますが、
不透明で高額な料金設定の業者も多く、トラブルもいっぱい。業者氾濫の要因のひとつには「高いほ
ど安心」「お金で済むなら」といった誤った見識を持つ人が多いこともあるのです。