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制作運営/安田修
 
2009年、運営者は東京から沖縄に転居
沖縄移住は「移住」と呼ぶほどおおげさなものではありません。
国内なのだから「転居」や「引越し」といった普通の感覚で充分。

コーギー系わんこ家族 「ナッツ&フラン」と共に

<お知らせ>
2019年8月1日、「海外移住情報」 の終焉に伴い、「沖縄移住情報」 の更新も終了しました。
また2022年8月12日、サーバー容量の都合により全記事を削除しました。

初めて沖縄を訪れたのは返還から数年後。まだ16-17歳の私は、当時の沖縄にカルチャーショックを受けた。それから約50年近く。沖縄に住み始めてからは10年以上が経った。沖縄に馴染むほどに、昔に訪れた沖縄の方が好きに思えるように…私なりの沖縄観を記してみた。

優れた航海術を有していた琉球王国は、日本や中国、韓国、東南アジアとの貿易や交流を推し進めた。中でも最も密接な関係にあったのが中国。「琉球」という呼称は中国によって命名され、沖縄の風習の多くは中国の儒教に由来するものが多い。沖縄各地のお城(グスク)跡からは、考古学的に貴重な中国の青磁器などが発掘されている。そうした歴史的経緯から、中国の経済発展によって「沖縄と中国はひとつ」という声が上がるようになり、中国との軍事的緊張が高まるとそうした声も小さくなったりする。
一方、米国統治時代、住民たちは「琉球王国の再興」を願い、「帝国主義からの少数民族の解放」を唱えていた米国に期待した。しかし、東西冷戦によって沖縄の軍事的価値が生じたことで琉球独立の思惑は外れた。すると今度は日本への復帰熱が高まった。琉球独立運動は衰退していき、日本返還となった。近年の県民調査では「日本人ではなく沖縄人」という意識が強いのに、「琉球独立」には極めて無関心。複雑な基地問題でも独立思想があれば日米政府の動きも違ってくると思うのだが…。
尚、私の目下の関心は「沖縄は中国寄りなのか、米国寄りなのか、それとも日本寄りなのか」という点。沖縄を見ていると、風見鶏のような印象もあり、本当のところは私には見えてこない。

また米軍基地は返還後の沖縄にとって大きな意味を持つようになった。沖縄県知事の能力は沖縄振興予算の獲得額によって評価されるようにもなった。かつて巨額な振興費用の9割は公共事業に費やされ、沖縄県下に5000社以上の建設業者という異常な環境となった。現在では沖縄振興費用の使途自由度が高まり、費用対効果の高い実行手腕が問われるようになったが、ときおり無駄遣いがニュースとなったりする。
いずれにせよ、いつまでも巨額の振興費用をあてにしないで自立するのが筋のような気がする。もう十分に発展しているわけだし、基地を人質にしているようなもの。そんなことを言うと、基地負担、戦争被害…という猛反発の嵐が待っている。沖縄の米軍基地を日本全体が分担・分散化すればいいのは分かっているものの、現状では剛腕政治家の出現を待つしかない。ちなみに今年は本土復帰50周年。「戦争はいらない」という叫びは万人共通の願いなのだが、国際情勢下での暗雲の兆しが気にかかる…。

ところで、沖縄移住を希望する人は多いと思うが、 悪い点は、離島特有の物流コストによって物価が高く、割高感で唖然とする場面も多い。事業者の競争力不足を感じることも多く、日本で一番に生活物価が高いのでは…と感じている。不動産事情では、沖縄は内地と違って適性な不動産の売買相場が存在しないのが特徴。沖縄の不動産価格は高く、田舎の不動産は安いという図式は当てはまらない。なので不動産取得の視点から移住を考える場合は、内地のリゾート地のほうがお得感があるように思う。
更には全国ワースト1を競うほどの低賃金。沖縄に進出する企業の中には低賃金を進出理由としていることも多い。地元企業も低賃金を前提にしているため、人件費をあげると経営が成り立たないという経営者も珍しくない。しかし、給与を上げて成り立たないのであれば、いっそ潰れてしまった方が社会のため。そうして企業は淘汰されていく。
反対に良い点は、均一的な社会ゆえに、東京など大都市圏のような「格差社会ストレス」というものがないこと。加えて南国のリゾート気分によって心穏やかな生活が得られる。内地との隔たり感も心地よい。また賃貸住宅の家賃が比較的安いのもメリットのひとつ。気軽に一定期間住んでみる「プチ移住」が流行ったこともある。

2022年8月13日



「人間関係が希薄な都会を離れ、子供たちを自然の中でのびのび育てたい」という人にとって山村留学は希少な選択手段のひとつとなっているものの、残念ながら沖縄では実施する学校が少ない。沖縄には渡嘉敷島のわらびや(1年間里親の元で暮らしながらの通学。坂田さんと村の協力による運営)、鳩間島小中学校(島の人が里親となり児童を受け入れ)、久高島小中学校(原則、寮設備での1年間留学)があるのみ…。ちなみに山村留学には「いじめの隠匿」などもあり、田舎だから安心という思い込みは危険。ただし沖縄の場合はそうした負のイメージはないと思っている。