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生物学的な性別(セックス−SEX)ってナニ?



いきなりだが質問をさせていただきます。
「あなたの性別は?」

いや、別に響谷までメールを出したりとか、投稿欄に書きこみをしたりとかする必要はありません。心の中で回答を思い浮かべていただければそれでOK。で、重ねて質問を。
「その根拠は?」あるいは「なんでそう言えるの?」

実はこの質問は、響谷が大学で受けた講義からいただいちゃったものなんだけれど、このコーナーもしばらくは入門編の内容なので、しばらくは大学の講義の導入部分(ま、前期分の講義に相当すると思えば・・・)みたいなことをやりますので、便利な部分はいただくということで。
で、根拠も思い浮かべていただけたと思うんだけど、たいていが「遺伝子がそうだから」とか、「股間にペニスorヴァギナがあるから」とか、「生理がある」「射精できる」とかいった、生物学的な根拠を挙げるんだよね。今回はそういうお話。
(でも、医学的なことはあんまり詳しくないので、間違いがあったらどんどん訂正してね)

最初に言っちゃうと、生物学的な性別は、大雑把に分けて二つあります。それは、遺伝子レベルの性別と性器の性別です。

さて、まずは遺伝子レベルの性別です。さっきの質問に「遺伝子が・・・」と答えた方、あなた、いつ遺伝子検査を受けました? あんまりひんぱんに行われる検査じゃないはずなんですけど。(出生時の性別判定は遺伝子検査で行われるわけではありません)
本当に検査を受けた方はごめんなさい。でも、受けてない人まで「遺伝子」を持ち出すのは、やっぱり学校の生物や保健体育の授業でXXは女、XYは男という知識を教え込んじゃってるからなんだろうなぁ。(正確に言えば「性染色体」が、なんだけど) でも、性染色体の組み合わせと体のつくりは、完全にイコールじゃありません。
それに、遺伝子の組み合わせだって、2種類だけじゃなくて、XOとかXXYとかいろいろあったりもしますし。

で、そういった遺伝子レベルの性別にかかわらず、胎児はみんな、まず女性型になります。で、ある程度成長したところである種の(名前は忘れた)ホルモンの作用をうけると、胎児は男性型になります。(受けなければ女性型のまま)
で、性染色体がXYならホルモンが作用し、XXなら作用しないというのが胎児の成長の基本パターンなんですけれど、ときたまXYなのに作用しなかった、XXなのに作用した、なんてことが起きるわけです。しかも、ホルモンの作用てのが数種類のホルモンが段階を踏んで起きることになってるので、第1段階では作用したけれど第2段階では作用しなかった、なんてこともあるので、解剖学的な性別は、バラエティに富むことになります。
精巣があって、膣もある。卵巣と子宮があってペニスもある。・・・などなど。(ここらへん、どういうパターンが存在するかはよく知らないのだけれど・・・)
だから、ペニス(らしきもの)があれば男でヴァギナ(らしきもの)があれば女、などと性器の外見(いわゆる外性器)だけで単純に分けられるわけではないということになります。(でも出産時の性別判定って、基本的に外性器を見て判断してるんだよね) と、まあ、これが一応性器の性別です。

ここらあたりのことは私も門外漢なので、説明がかなりいいかげんですが、素人向けの本がほとんどないというのが現状だったりします。実際のところ、日本国内でこの分野の研究ってどのくらいされているのか疑問に思っていたりします。どなたか素人向けで詳しい本、ご存知ないでしょうか?

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