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或る日の出来事〜或る日の出来事〜 2002年02・03月
2002年03月14日(木)
  『ロード・オブ・ザ・リング』を観ました。

  細かい所はさておき、3時間越えを全く気にさせない面白い映画でした。何が嬉しいって、ああいうイメージを実写で映画化できるってことですね。ああ、いい時代になったなぁ…。
  とにかく映像に釘付けになってがっちがちに固まって観てしまったので、観終わった後疲れたの何の、充実と脱力で家に帰る頃にはふ〜らふら。こんなに夢中で観たのは久しぶりかも。

  原作で最もお気に入りのガンダルフ、イアン・マッケランは一番美味しいこの役をもらって大活躍♪ひゃー、いいぞー!サルマンのクリストファー・リーはガンダルフがやりたかったと言い続けてたそうですが、彼はやっぱりサルマンでしょう(ま、本人もわかっているんでしょうけどね)。この二人のシーン、特に二人で語り合っているところなんて大好きです。
  物語の1つの要でもあるビルボも、イアン・ホルムが安定のある存在感で演じて作品を引き締めてくれてたし、若造どもを蹴散らして、じじいども格好いいぞ!(笑)

  残念な事に、この映画ではアラゴルンの厳しい生き様(というか背景というか)があまり伝わってきませんでした。彼をあんなに端折っていいの??言動といいアルウェンの事といい、彼については、映画として随分設定を変えてあるようですね。これはこれでいいのですが。アラゴルンのまたの名“ストライダー”が“韋駄天”と翻訳されてたのもちょっと違和感。(翻訳者が違うからしかたないけど)翻訳小説版の“馳夫(はせお)”さんのままじゃダメ?確かに“韋駄天”の方が聞こえはいいですが、“誰も近付きたがらないうさんくさい怪しい男”につけられた呼び名にしては、これではきれい過ぎだと思うのですが。(なんとなく気風のいい江戸っ子みたいだし(笑))

  ところで、この映画については映画会社や宣伝担当にぜひとも言いたい事がある。
  はじめから原作どおり三部作として作られ、今回の映画原題にもちゃんと第一部のサブタイトルが付けられているのに、なぜ邦題にサブタイトル『旅の仲間』をつけなかった?
  サブタイトルはつけない、宣伝で続き物である事も言わない、そのせいで、試写会でも公開後も、観終わった後に何も知らなかった観客が不愉快になって、この映画にマイナス感情を抱くケースが続出している(そんなの映画のせいじゃないのに、映画がかわいそうだっ!)。絶対そうなると公開前から素人の私でさえ危惧していたというのに、なぜこんな事を会社側はしたのか!?誰もそれに気付かなかったとは考え難い。ぜひとも納得の行く理由を聞きたいものだ。

  ともあれ、正当派のファンタジーがまともに映画化されヒットするのは嬉しい限り。これでにわかブームでもなんでもいいから起こってくれれば、それに乗って他にもファンタジーな映画が続けて作られるかもしれないし、最近すっかり少なくなったファンタジー小説の翻訳も、また増えてくるかもしれない(^-^)
  一番の希望は、ファンタジーをくだらぬ夢物語、子供だましだと一段低く見下す目が減る事でしょうかね。減ってくれるかなぁ…。

2002年02月23日(土)
  『マリー・アントワネットの首飾り』を観ました。

  18世紀フランスで実際に起きた、通称“首飾り事件”を題材にした映画です。
  信じられないほど高価で見事なダイヤをちりばめた首飾りをめぐる事件で、そのお値段はそれを買ってくれと持ち込まれたアントワネットすら、さすがに断ったほど(重装備の軍艦が1〜2隻買えるというのは本当か!?)。これを没落貴族の末裔が、当時のフランス大司教をだまし、まんまとそれを手に入れたというもの。
  『ベルサイユのばら』世代の私にとっては、非常に馴染みの深い題材です。

  実は公開直前まで、この映画のことはぜーんぜん知りませんでした。公開数日前にTV−CMを観て、なんだこりゃと目が点になりました(^_^;)だって、モロ私好みな題材の作品なのに、本当に全く耳に入ってなかったんですよ。
  題名を聞いてまず、アレクサンドル・デュマの小説『王妃の首飾り』の映画化かな?と思いましたが、どこにもデュマの名前が無くどうやら違う様子…。じゃあ、一体何なんだ??
  とにかく友人も誘って、急遽行く事になったのでした。

  久しぶりにベルサイユ宮殿でロケが行われたということで、陰謀渦巻くきらびやかな宮廷絵巻を想像したのですが、観ると宮廷シーンはほんのわずかで、全ての幸せを王家に奪われ、儚い幸せを取り戻そうと空しく抗うジャンヌという女性を中心にした人間ドラマ。なかなか見応えがありました。事件そのものは実際にあったものの、映画はあくまで事件を“元にした”内容で、微妙に史実とはズレたところもあったようです。

  ドラマとして見せるためのメリハリというか“アクの強さ”といったものが希薄だったせいか、あまり話題にならなかったのは残念でした。アクが強けりゃそれでいいだなんて全然思いませんが、映画は観てもらえなければはじまりませんからね。でもそうなったらなったで、物悲しい淡々としたムードが壊れてしまいそうで、これまた難しい…。
2002年02月09日(土)
  祝!『ベン・ハー』リバイバル!
  東京では2月23日まで、『ベン・ハー』がリバイバル上映されています。ということで、今日行って来ました。この映画は大好きでTVではもう何回観たか自分でもわからない位なのですが、スクリーンで観るのは初めて。もうワクワクドキドキでした。

  いんやー、素晴らしかったです。やはりこういう映画は、スクリーンで観ると格別です。真っ暗な映像で序曲が流れ出しただけで、ぞくぞくしてしまいました。間に10分の休憩をはさんで、約4時間の上映時間なのですが、それの早い事早い事。本当に面白い映画をたーっぷり堪能できました。ああ幸せ。

  今回のリバイバル、あまり宣伝されていなかったせいか、お客が少なくてがらがらだと聞いていたのですが、実際に行ってみると私が行った朝10時からの回でも、6割以上は入っていたのではないでしょうか。しかも上映が終わって外に出ると、そこには次を待つ長い行列が!これはやはり、口コミでリバイバルが広まって、お客が増えたのかな。ちょっと嬉しくなりました。このリバイバルが成功だったら、またここで名画を上映してくれるかもしれませんもの。名画上映をやってくれる場所は、多いにこした事はありません(^-^)
  パンフレットは、あの普通のシネスコよりも更にワイドな『ベン・ハー』の映像のイメージからか、綴じ方向が横で縦横比率も普通のよりも横長でした。置いておくにはちょっと困るサイズとはいえ、なんか作り方は気に入ってしまいました。

  ああ、もう1回行きた〜い!!

●ベン・ハー リバイバル情報●
上映劇場:ル テアトル銀座 (公式ページ → http://www.theatres.co.jp/letheatre/
上映期間:1/19(土)〜2/23(土)
上映スケジュール:10:00/14:20/18:40
ベン・ハー リバイバル公式ページ → http://www.cinemabox.com/ben_hur/index.html

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