片道一泊二日のシップクルーズでやってきた都内の島にしては、妙に仰々しい本格ピュアリゾートムードがただよう様子に驚かされる父島。ムード的には気軽にこられる島というノリだが、ここへ来るにはパスポートが必要だった時代もあった。香港返還の話で盛り上がっている昨今だが、1968年までは、ここも確かにアメリカ領のオーシャンリゾートアイランドだったのである。気候的にはグアム・サイパンにも匹敵するミクロネシア的トコナツ性能を誇り、地理学的にも日本列島の火山帯には属さない独自の大自然を持つ。沖縄よりもさらに本格的な上、いっそう遠いトロピカル系リゾートの隠し玉として、究極のビーチが待っている。インターナショナルエリアTOKYOのリゾート機能にして世界クラスの最高峰避寒地なのだといえそうだ。