ヨーロッパ週末ぷち旅行記 : Part 18 - 1

秘境の湖沼群、プリトヴィツェ(クロアチア)

2004年8月21日(土)

[行程プラン : 皆さん賞賛の嵐]
日本ではまだマイナーなクロアチアは, こちらではバカンス先人気No.1…に近い行楽地. 常々行きたいとは思っていたのだが, どうも日程が合わずずっと後回しになっていた. しかし地元の知り合い日本人が口を揃えてクロアチアはいいぞぉ, 行かないのはもったいないぞぉ, と勧めるので, この週末の中欧以北の天気が前線通過で崩れることが決定的になったところで急遽予定を組み込んだ. とはいえ一国を週末2日だけで回るのはかなり時間的に厳しいので, 行き帰りとも夜行, 中日も夜間移動で時間を稼ぎ, クロアチア観光地の代表地である南のドゥブロヴニクは残念ながら断念することにした. 行き帰りの列車切符は出発前日の朝(金曜)に駅で購入, 船, バスのチケットは現地購入, 宿泊はなし.

中欧全体地図
行程マップ
Part18-2(Rijeka,Porec)へ


[→Zagreb : 強行軍の夜間移動]
Wienを週2で出るRijeka/Koper行の夜行列車に乗り込み, 1時半にSlovenia最初の駅, Mariborで下りる. この駅を3:50に出る始発列車を捕まえるため. Zagreb方面への夜行はMünchen,SalzburgからBischofshofen, Villach, Ljubljanaを通って行くものがあるが, Wien方面からは夜行にしては近すぎて存外アクセスが悪い. なにせ深夜の駅だけに治安が心配だったが, 駅で下りると同様に朝の列車待ちと思われる人が数人おり, ハイキングスタイルのカップルもいたから, まあ寝なければ大丈夫だろうという感じ. ただし夜間は待合室は鍵がかかっていて入れず, 窓口のあるロビー前で待つことにする. 持参した文庫本を読みながらしばらく時間を潰し, 3時過ぎに少々寒いホームへ上がると作業員が列車整備を始めたところで, まもなく乗車可能になる. 3時過ぎると思いのほかあちこちから若者がぞろぞろやってきて出発する頃には結構賑やかになっていた. Koper行のこの列車はSloveniaをほとんどまるまる横断する訳だが, 結構遊びや移動で使う人も多いのかもしれない. Lasko, Celjeで更に乗って来てちょっと混雑気味の列車は, 本降りの雨の中を走り続け, やがてSlovenia本線とZagreb方面への分岐点であるZidani Mostへ5:15に到着.
ジダニモスト(Zidani Most)では41分の待ち合わせで国境駅であるDobova行に接続する. この列車は平日はLjubljanaから来るのだが, 今日は土曜だから始発だ. 貼ってある時刻表を覗くと, オーストリアとは違い, こちらは行き先方面別で区分けされており, 最初他の行き先の路線の時刻表を眺めて一瞬列車が消滅したかとギョッとしたが, 落ち着いてみるとちゃんと書いてあり一安心だ. しかし, 5分ほど前にホームへ上がるとがら〜ん. 始発にしては入線がおそいなーと思ったのだが, ふと隣のホームを見ると行き先表示がDobovaになっている列車が止まっている. あれ? とそちらのホームに移って, もしや次の列車じゃないだろうなーと思いつつ列車の前で逡巡していると, 運転手さんが駅舎から出てきて, カタコト英語でホームが変わってこれだと説明してくれ, 安心して乗り込む. 数人の乗客を乗せてすぐに発車.
車両は新型で快適. ようやく雨も上がり, 明るくなり始めた田舎を地元民を乗せたり下ろしたりしながら約45分走って国境駅のDobovaに到着したが, 昨朝からの徹夜でさすがにだんだんきつくなってきて車内ではかなりうとうと.
ドボーヴァ(Dobova)では島ホームの反対側の端辺りにかなりボロくさい上に落書き満載のクロアチア国鉄(HZ)列車が止まっていて, みんなでそちらへぞろぞろ乗り移る. ここから乗った観光客らしきスロヴェニア人家族などもいて結構混雑した列車はまもなく出発. すぐに国境の緩衝地帯を越え, 間もなく到着した駅でパスコントロールがあった. が, 来たのはクロアチアの入国係官だけで, 形だけパスポートをぱらぱらめくっただけみたいな感じで多分中はほとんど見ていないんじゃあ. ま, いいけどさ. でもスタンプ貰い損ねた…. コントロールが終ると地元民が数人乗ってきて出発. しばらくはSlovenia側同様広い谷間の田舎を走っていたが, Zagrebに近づくにつれて家々が増え, ぽつぽつと人が乗り込んできて, 背もたれの低いボックスを割ときれいなお姉さんと相席しながらほぼ定刻の7:34にZagreb Glavni Klod駅に到着. 目をこすりつつ駅を出る.
[Zagreb : え? どこ?]
今回ザグレブ(Zagreb)はバスへの乗換えだけで完全に素通り. とりあえず駅にあったATMでまず地元通貨のKunaをいくらか引き出す. それからトラムのチケットを駅の売店で一枚買って小銭を作った. バスターミナルは鉄道駅からちょっと離れているのでトラムで行こうと思ったのだが, そのトラムの方はどうやら工事で路線変更しているらしく, 駅前の停車場にやってくる車両の番号は地球の歩き方の表示とはバラバラ. これではどこに連れて行かれるか分からないので, あっさり諦めて歩くことにした. あいにくと地球の歩き方のZagreb地図にはバスターミナルは入っていないので, 距離が良く分からないが, とりあえずトラムの線路沿いに歩いてゆき, 一度折れるとまもなく無事ターミナルに到着. よかった.
ZagrebからはSplit行のバスでPlitvička jezeraまでの移動をする. チケット売り場がターミナルの2階にあり, そこで買ったチケットにくっついていた半券を自動改札機に通して乗り場へ入場する. せっかく作った小銭なのでチケット購入で使いたくなかったのだが, 高額紙幣(ってほどでもないが)を窓口のオバサンに差し出すと, 無愛想にもっと小さいのはないかと聞かれ, 更にとぼけてないことにしようとしていると, なんと後ろに並んでいたオバサンがお節介にも人の財布を覗き込んで, あるじゃない, と指摘してしまった! このやろ, 余計なことするなよ!
発車時刻少し前にホームへの階段を下りてゆくと, 止まっていたバスは2階建てのデラックスバスだったが, ほとんど満員. 荷物をトランクに入れると金を取られるようなのでリュックは車内に持ち込んだ. 座席指定なので番号を探して座席に向かうと隣はおばあさんで, 思い切り嫌な顔をされてしょんぼり. でも途中で飴玉をくれたり, 多少は気を使おうとしてくれた雰囲気は察せられたのでまあいいことにしよう…. 前の方からアメリカ人とおぼしき女性が「日本人?」と日本語で聞いてきたので, え? っと思ったが, 実際には日本語は全然話せないようだった(苦笑).
[Plitvice : 秘境…だけど山奥ではないような]
途中Karlovacで数人下ろしたバスは, 緩やかに波打つ山間の森を抜けて約2時間半でプリトヴィツェ(Plitvice)へ到着. なにせ地図で見る限り内陸のド田舎だけに, もっと山を越えた森ばかりの合間の「秘境」を想像していたのだが, 実際は森の合間合間にぽちぽち小さい集落が点在しており, 「田舎の片隅」といった程度の場所であった(苦笑). 下りたのはわずか3グループで, その代わり大きな駐車場があってほとんどの観光客はマイカーかツアーバスでやってくるらしい. 本数はそこそこあるとはいっても路線バスで来るにはやっぱりちょっと不便かなあ.
バス停から林を抜けて湖沼群沿いの園内周遊バス用道路に出, しばらく坂を下りていくと公園事務所に到着する. ここで一日チケットを買って園内へ入る. 一つしかない窓口はずらずら行列になっていて, やはり結構たくさん自力で来ているようだ. 客の話す言語もまちまち, 通貨もまちまちで, Euroで払う人も少なからずいた. 私はさくっと先ほど得たKunaで1日チケットをゲットし, いざ園内へ. …とはいっても実際には入場チェックはしていないから, 無料でも入れるらしい….
[Plitvička jezera : 透明なエメラルドグリーン!]
入口から更に階段を下りてゆくとまもなく湖岸に出る. ここのエメラルドグリーンの湖, Jezero kozjakは湖群中最大のもので, それなりに鮮やかではあるがあくまで「ただの湖岸」で, ハイライトの連続の滝を見るためには基本的にここで対岸に船で渡るか, 横に長い岸辺をしばらくエコロジーバス(?)で行くことになっており, それぞれに乗る時にチケットチェックをされるようだ. だから入口ノーパスだったのか. まあ湖岸をげしげし30分くらい歩けば結局はタダで回れるのだろうけど, せっかくこれだけの場所だし, まあ入場料をケチるところでもないだろう. 対岸から戻ってきたエコ渡し船(?)は満員の観光客を乗せてすぐ対岸へ出発.
[Plitvička jezera : 雨が…]
対岸へ近づくと水が流れ落ちる音が聞こえてくる. ここから上流は湖が段々に連なってそれぞれ滝で繋がっていく見学コースのいわばハイライト区間. なにせいっせいに船から下りるので出発点の狭い木段は大混雑. 追い抜こうかとも思ったが, 水の中に落ちたら嫌なので(笑), あきらめてのろのろ遅い団体さんの後ろを歩き, 分岐点でチケットに書いてある簡易地図をみながらすいている方へ進む.
さて, 落ち着いて湖を眺めてみると, これが素晴らしく透明だ. 水中の魚や倒木や岩や苔や, みんな実に良く見える. 全体的にエメラルドグリーンがかっているが, これが湖ごとに色合いが微妙に違うのも面白いし, 独特の雰囲気を醸し出している.
Plitvice
Gradinsko湖岸の土道を少し回り, 上側からもう一つ上のGalovacとGradinskoを結ぶ, 相変わらず混雑した木道へ戻る. この区間が斜面を縦横に繋がる水路の上を木道で歩くハイライト部分. 滝がいくつかあり, それほど大きくないが, 昼の光を浴び白いしぶきを上げながらエメラルドグリーンの湖に落ちていくのは大変美しい.
Plitvice
これでもっと空いていたら幻想的なのかも…, と思うが滝の前は押し合い圧し合いだった. 家族連れが立ち止まって眺めているところに団体さんが反対から来ようものならもはやすれ違い目一杯. 木道の脇50cm下はもちろん水中で踏み外す訳にもいかない(苦笑).
さて, 滝からの水しぶきを上げながらこのあたりをうろうろしていると, 雲行きが怪しくなってついにぽつぽつ雨が. そのまま一気に大降りになって…, 雨宿りする場所ないよ(苦笑). とりあえず雨具を引っ張り出して羽織る. それほど効果的でないにしても一応枝下に入る人, 雨の中すたすた歩く人, そして傘を差す人.
[Plitvička jezera : 中段から上段へ]
約15分ほど雨に打たれながらうろついているとやがて雨は上がり, そして一気に雲が飛んで待望の青空に! いやいややっぱりこれでこそハイキング日和だね. 思わず先ほど曇り空の下通ったばかりの木道をもう一度歩きなおしたりして(笑). もう2往復でも3往復でもしたいくらいきれい.
ここの段状の湖はそれぞれ一応標識がついていて, その湖の位置(標高)と広さが表示されている. これを見ながらGalovacから更に上の方へ上がることにする. 湖の左岸を回ってゆくとこちら側は一段高くなっていて高台から湖を見渡せ, ここも一番上流側に滝が見える. ちょうどいいポジションで記念写真を撮っている人もチラホラ. ここまでくるとだいぶ人の流れも落ち着いて歩ける. 滝を見ながらさくさく歩いてゆくと次のVeliko, Okrugljakの湖の脇へ繋がり, まもなく一番上のProšcansko Jezeroへ. さすがに一番上は一番上ゆえ, これ以上滝も渓流もないのであえて一周する気は起きず(苦笑), そのまま今度は右岸を下りて戻ってくる.
[Plitvička jezera : お魚]
左岸はGalovac沿いの高台を通っていたハイキング路は, 右岸では一気に湖岸へ下り, 水面すれすれを歩ける. 湖の中ではカワマスのような(?)魚がたくさん泳いでいて, ちょっと手を伸ばしてつかみ取りしてそのまま塩焼きに出来るんではないかという思いにかられるが, さすがにそれはないだろう(笑). さすがに日が出るとちょっと暑いが, ちょうどこちら側が木陰になので気分良くすたすた歩いていると, あっという間に湖の下流側に到着. 最後にもう一度先ほどの木段でハイライトコースを歩いて, 船着場へ戻る.
[Plitvička jezera : 世紀の大失敗だったかも?]
さて, ここから下流側へは船でしばらく行くと, もう一つのハイライト区間があるのだが, 次のSplitへ夕方前に行けるバスにのるには時間的にちょっと厳しかったし, 腹も減ったので諦めて入口へ戻ることにした. しかし後で家に戻ってから行けばよかったと悔やむこと後悔しきりだったが….
それはともかく, 湖岸から再び斜面を上がり, バスを下りた道路を挟んだ反対側へ渡ると, そちらは大きな一般車駐車場とみやげ物屋, Information, レストランなどで大賑わいだった. 軽く腹ごなしをして, いつもどおりお土産に地図でも…と思って覗くと, ありそうな籠の中は空っぽ…. ありゃあ. 仕方ないので…うーん, どうしよう, クロアチア語の書いてあるペットボトルを.
さて, Plitviceのバス停は時刻表がない. あちこち眺めているとこれはPlitviceに限ったことではなく, ターミナル以外はただバス停標識(と小さな小屋)だけ, ということが結構あるようだ. 一応事前にバスの時間は調べて来たので, 余裕を持ってその予定時刻の20分くらい前に移動を始める. ところが, バス停脇へ出る道をのこのこ歩いていると向こうからバスが. まさか10分以上前には来ないよねえと思いつつのほほんと眺めると, Split行の標識が! こちらの行き先表示は運転台の前に小さいプレートを立ててあるだけなので, 近くに来ないと見えないんだよね. あ! と思った時には既にそのバスは減速もせずにバス停を通過してしまった….
まさか一本前のバスかと淡い期待をかけ, バス代貸してとせがむセルビア人をあしらいながら, そのバス停で待つことしばし. …予定時刻を30分過ぎても来ませんでした…. 本数はあるので次のバスは1時間少々待てばいいことはいいのだが, 何もないバス停で待つのはつらい. この時間があったら十分下流側ハイライトも見られたという思いがあって, 実に歯がゆい. しかも今のバスは快速だったのに, 次のバスは下道を寄り道しながら走るので, Splitに着くのは既に暗くなってから, つまりSplitの観光は出来なくなってしまった. しかし今更どうしようもない. 次のバスには乗らざるを得ないのだから. でもがっくり. 結局その次のバスは, まさか来ないんではないかと心配になり始めた15分遅れて到着. 安堵と落胆と織り交ぜでPlitviceを後にした.
[Plitvice → Split : 5時間の行程]
ここからSplitまではまっすぐ行けば約4時間だが, 乗ったバスはZadarに寄るため約5時間. のんびり行きましょ. バスはしばらくは森の中を走るが, いくつか峠を越えるとやがて森が切れて, 地中海沿岸らしい低木がまばらに生える植生に変わる. こうなると普段見るオーストリアの植生とも違うやや異国風な感じの雰囲気が漂い, ああ, 地中海沿岸に旅行に来たんだなとじわりと実感できる.
バスは途中夕立に見舞われながらぐるりと大回りしてまずZadarを経由する. Zadarの旧市街までは行かないのでバスから町見学もできないが, 付近の建物を見る限り, かなり崩壊しているものが多く, その一方でせっせと復旧されているものもあちこちにある. Zadarはユーゴ紛争時にだいぶ爆撃を受けたところだが, 周辺も結構やられたのだろうか?
ここからは途中事故現場と信号なし交差点の渋滞に捕まったあと, 虹を見ながら沈む夕日の中Šbenikへ到着. さすがにだいぶ疲れてきたし, Splitで見るつもりだったアドリア海に沈む夕日と町がここで見られればいいなあ, せめてここで20分くらい休憩してくれれば…との願いはあっさり無視されて5分休憩で出発. ああ, せっかくのアドリア海が…(涙). 再び山間の道へ戻り, 海沿いのTrogirへ戻った時にはもはや濃紺の帳が降り, もちろんSplitに着いた時は真っ暗. バスに乗った時点であきらめていたとはいえ, やはり実際にこうなるとがっかりだ….
[Split : フェリーへ]
スプリット(Split)名物, SOBE(ソーべ=private room)勧誘のおばちゃんは, 既にだいぶ時間が遅いせいか1人だけだった. とはいえ残念ながら今回は泊まる訳ではない. これからRijekaへ夜行フェリーで向かうのだ. バスの降り口を塞ぐように喋りかけるそのおばちゃんを無視してフェリーの窓口へ行こうと脇をすり抜けると, 夕立の水溜りにはまってバシャッ! なんか後ろから無視されて腹を立てたおばちゃんの高笑いが聞こえたような…?
SplitのJadrolinija社はさすがフェリーのターミナルというべきか, 想像以上に大きい建物だった. 対岸のイタリアへ向かう集団の間を押し合いへし合いしながら窓口へ向かう. Rijekaまで一枚というと, なにも聞かずに一番安いDeckクラスのチケットをくれた. まあおそらく誰がどう見てもそういう柄だが(苦笑).
時間があればチケット購入後せめて宵闇の旧市街を歩いてこようとも思っていたのだが, 渋滞のせいでバスが30分以上遅れたため, 出航までは1時間なく, もはやそれすら断念してそのままフェリーへ向かう. Splitまで来ておいてSplitの観光が出来ないなんて…. フェリーは当然フェリーゆえ車付の客が多く, 入口では既に長い行列が出来ていたが, 歩きの旅行者はその脇をとことこ抜けてゆく. 何人か係員が案内をしていたが, Deckのチケットを見せるとはいはい, さっさと行ってね, という感じであしらわれてしまった. やっぱり上級船客は対応違うのかな(苦笑).
デッキクラス, といっても夜行便の甲板で寝るのはさすがに寒くて無謀なので(実際にはいくらかいたが, ほとんどの人は翌朝は船内に引っ込んでいた), おのおの廊下で場所取り. どうやらこういうことに慣れている人が多いらしく, もう寝袋毛布持参で早々スペース確保, 早くも横になっている人も. 私も負けじと(?)うろうろして階段横に1人分寝られるスペースを見つけて場所取りをする. …ゴミ箱の横だけど(爆). さすがに寝袋も毛布も持っていないので, 雨具を敷いてリュックを枕, 防寒用のアウターを被って寝ることにした. 船内はかなり暖かく, これでも風邪を引くことはない. 廊下も絨毯敷きなので, 多少硬いが寝ようと思えばまあ寝られる. まあ衛生面云々は気にしない.
すぐ横が客室外への出入口だったので, そこで出航を見守る. 確かにいざ船が動き出すと, たいして速くなくても風を切ってかなり寒い. 沿岸はあちこち照明で町並が見えるところもあるが, 基本的にはライトアップという程でもなく暗かった.
貴重品を持って船内食堂で軽く夕飯を食べると, さすがに昨日からの疲れが出て, そのまま横になってあっという間に眠りの世界へ. 廊下で寝るのだから当然しばしば横を人が通ったりして, いろいろ気は散るが, それでもなにせまったくと言っていいほど揺れない中で横になれるのだから, これはもう下手なバスの椅子席よりよほど快適. ぐっすりお休みなさい….
[→Rijeka : フェリーでおはようございます]
目が覚めると5時前だった. よく寝られたので気分もすっきり. 今回の0泊2日みたいな強行軍日程はさすがにいつも日程目一杯詰め込む私でも無謀かと思っていたのだが, 案外これは快適で, 安く移動も出来, 当たりだったかもしれない.
早速甲板へ出るともうすっかり明るい. 青い海! 青い空! 緑と地色の混ざった島! 素晴らしいお天気で, ちょっと寒いが見とれる. なにより海の青さがどこまでも青くてすばらしい. これが先日友人が言っていた, 「犯罪的な青さ」かと妙に納得(苦笑). 船は既にアドリア海最北部のKrk島とCres島の間に入るところで, 眺めているうちに景色も少しずつ変わっていって変化も楽しい. 朝日を浴びるCres島の地表が海と空の青さの中でやたらとアクセントになっていて感慨深かった. やがて正面, 海の行き止まりにRijekaの街が見えてくるが, 見えてから着くまでが存外長い. 1時間半以上前から見えていて, これなら予定より早く着くのでは? と思わせておいて, 実際は定刻の到着であった.

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現地の行程

8/21(土) Maribor dep 03:50 SZ-R1605 ---
Zidani Most arr 05:15
dep 05:56 SZ-Z2251
Dobova arr 06:42
dep 06:53 HZ-R7803
Zagreb Glavni klod arr 07:34
Zagreb市内移動
Zagreb Busna Zel. dep 08:40 Croatia Bus 56.0Kn
Plitvička jezera arr 10:55
Plitviĉka jezera散策
Plitvička jezera dep 15:20 Bus 113.0Kn
Split arr 20:35(35分遅延)
Split 移動
Split dep 22:00 フェリー
Jadrolinija, Dubrovnik号
164.0Kn
8/22(日) Rijeka arr 7:30
朝食,Rijeka散策
Rijeka dep 12:15 Bus
Autotrans Rijeka
55.0Kn
Poreč arr 13:48
Poreč散策,昼食
Poreč dep 17:15 Bus
Autotrans Rijeka
23.0Kn
Pazin arr 17:48
dep 19:00 HZ/SZ-D1473 45.6Kn
Divača arr 20:46
dep 22:16 SZ-2628
Sežana arr 22:26
8/23(月) dep 00:10 EN240 ---

参考


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